Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 6 システム管理者ガイド
- <この節の構成>
- (1) バージョンアップの手順
- (2) コンフィギュレーションの設定に関する注意事項
- (3) その他の注意事項
(1) バージョンアップの手順
Version2.0,Version 3,Version 5からVersion 6へバージョンアップすることができます。以下にバージョンアップの手順を示します。
(a) 以下のサーバおよび管理ツールサーバが起動されている場合,「コンフィギュレーション」から停止します。
- 「コンフィギュレーション」(aconsole)起動
- サーバ(SV)停止
- 管理ツールサーバ(AppoMan)停止
- 「コンフィギュレーション」(roomconsole)起動
- サーバ(RMSV)停止
- 管理ツールサーバ(RoomMan)停止
(b) 以下のディレクトリのバックアップを取得します。(バージョンアップに失敗したときのリストアに使用します。)
<スケジュール格納ディレクトリ>/etc
<スケジュール格納ディレクトリ>/log
<スケジュール格納ディレクトリ>/room
<スケジュール格納ディレクトリ>/<各ユーザIDのディレクトリ>
- 注意
- <スケジュール格納ディレクトリ>はデフォルトでは/usr/iki となります。デフォルトから変更している場合は,「コンフィギュレーション」の「1.スケジュール格納ディレクトリ」をご確認ください。
(c) 「コンフィギュレーション」を起動し,各設定の控えをとります。
(d) Version 6への更新インストールを行います。
(e) Version 6の管理ツールをインストールします。
(f) 「コンフィギュレーション」を起動し,各設定を確認します。設定が異なる場合は,(c)で控えた設定に変更します。
(g) Address Serverと連動している場合,以下の手順にてユーザ情報の再作成を行います。
- Address Server が起動していることを確認し,起動していない場合は起動します。
- 「コンフィギュレーション」を起動します。
- 「手動実行」から「ユーザ情報再作成」を選択します。
(h) 「コンフィギュレーション」から起動します。
- 「コンフィギュレーション」(aconsole)起動
- サーバ(SV)起動
- 管理ツールサーバ(AppoMan)起動
- 「コンフィギュレーション」(roomconsole)起動
- サーバ(RMSV)起動
- 管理ツールサーバ(RoomMan)起動
(2) コンフィギュレーションの設定に関する注意事項
親サーバとの環境の共有についてVersion2.0,Version 3,Version 5,Version 6とで違う項目があります。以下にコンフィギュレーションのVersion2.0,Version 3, Version 5,Version 6の親サーバとの環境共有時の違いを示します。
設定項目 親サーバとの環境共有 Version2.0以前 Version 3
Version 5
Version 61 スケジュール格納ディレクトリ × × 2 親サーバ/子サーバ × × 3 親サーバホスト名/IPアドレス × △ 4 管理データ取得時刻 ○ × 5 親サーバ環境の共有 × × 6 ログファイル最大容量 ○ ○*1 7 不要スケジュール削除の自動実行 × ○ 8 不要スケジュール削除期間 ○ ○ 9 不要スケジュール削除時刻 ○ ○ 10 Addressでの認証 ○ ○ 11 Addressホスト名/IPアドレス ○ × 12 ユーザ認証用ポート番号 ○ ○ 13 変更通知情報取得の自動実行 − □ 14 変更通知情報取得時刻 − □ 15 Address情報取得オプション − □ 16 Assist連携 − □*2
- ○ :親サーバと環境の共有を行います。(各子サーバで設定しても「管理データの取得」を行った後は無視されます。)
- × :親サーバと環境の共有を行いません。(必ず各子サーバで設定してください。)
- − :Version2.0以前にはありません。
- △ :初期設定時には,親サーバのホスト名/IPアドレスを入力する必要があります。
- □ :子サーバでの設定は不要です。
- *1:Version2.0の場合は件数で表示されていましたが,Version 3, Version 5,Version 6からは総容量をメガバイト*3単位で指定します。
- *2: Version 5以前にはありません。
- *3: 1MB(メガバイト)= 1,048,576 バイトの計算値です。
(3) その他の注意事項
(a) バージョンアップと同時にマシンの移行をする場合,以下の手順でする必要があります。
- 移行先のマシンに,移行元と同じバージョンのScheduler ServerおよびFacilities Managerをインストールする。
- 移行先のマシンにデータを転送する。
- 移行先のマシンをバージョンアップする。
(b) Groupmax Scheduler Server Version2.0からバージョンアップした場合,稼動ログ(LOGSV.log)の出力方式が変更になりました。以下の記述を参考にしてください。
- Scheduler Server Version2.0の場合
先頭の古いログが削除されて,新しいログがファイルの後ろに追加されていきます。
- Scheduler Server Version 3, Version 5,Version 6の場合
ログデータがログサイズ*1より大きくなると,ファイルをLOGSV.bakファイルにリネームして,新規にLOGSV.logファイルの先頭から追加していきます。
- *1:「コンフィギュレーション」の「6.ログファイル最大容量」で設定したサイズの1/14のサイズです。
(c) Groupmax Scheduler Server Version2.0からバージョンアップした場合,「コンフィギュレーション」におけるログサイズの指定方法が変更になりました。下記を参照してください。
- Scheduler Server Version2.0の場合:件数指定
- Scheduler Server Version 3,Version 5,Version 6の場合:総容量指定
(d) GroupAppomouse/Server 01-00からのバージョンアップ時において<スケジュール格納ディレクトリ>/etcディレクトリにoldserverlistファイルが存在している場合,GroupAppomouse/Server 01-00 のServerが存在しないことを確認の上,すべてのServer上のファイル(oldserverlist)を削除してください。
(e) Version 5以前のバージョンに付属の管理ツールを使用した場合,管理データの取得はできる場合もありますが,転送はできません(成功したように見えますが,実際には転送されていません)ので,Version 5以前に付属の管理ツールは使用しないでください。
(f) Version 6の管理ツールで,Version 5以前のサーバと接続しようとした場合,管理データの取得はできますが,転送はできません。サーバと管理ツールは,必ず同じバージョンのものを使用してください。
(g) アンインストールを実行する際,同一マシン内にVersion2.0のScheduler ServerまたはFacilities Managerがインストールされている場合は,先にVersion2.0のScheduler ServerまたはFacilities Managerをアンインストールしてください。
(h) indxgetのエラー発生時の仕様がVersion 5から変わりました。Version 3 までは,indxget の実行中にエラーが生じた場合,それまでに更新したユーザ情報は反映されたままとなります。Version 5,Version 6では,indxget の実行中にエラーが生じた場合,ユーザ情報は反映されずに実行前の状態に戻ります。Address Server から出力される変更通知情報も,実行前の状態に戻ります。
(i) 以下のコマンドのリターンコードを変更しましたのでご注意ください。
- GetAdAll
- indxget
リターンコード Version 3以前 Version 5,Version 6 正常終了 1 0 異常終了 0 1 (j) Version 3にてAppoMan.iniファイルに以下の記述をしていた場合,これらのオプションはVersion 5以降ではデフォルトとして動作するため,記述は不要です。
SockOptSV=ON
SockOptMan=ON
SockOptRMSV=ON
SockOptRMMan=ON
(k) Groupmax Scheduler Server Version2.0 02-30からサポートした参照拒否,および予約権限を設定した場合,利用するクライアントのバージョンによっては動作が以下のように異なります。
- クライアントのバージョンが01-02以前の場合
- 参照拒否が設定されているメンバーを参照しようとしたとき
ダミースケジュール※1が表示されます。(週間スケジュール上では略記は表示されません。)
- 予約不可が設定されているメンバーに予約しようとしたとき
エラーメッセージ「・・に予約できませんでした。」が表示され,予約できません。
- クライアントのバージョンが01-10〜02-20の場合
- 参照拒否が設定されているメンバーを参照しようとしたとき
ダミースケジュール※1が表示されます。
- 予約不可が設定されているメンバーに予約しようとしたとき
エラーメッセージ「・・に予約できませんでした。」が表示され,予約できません。
- クライアントのバージョンが02-30以降の場合
- 参照拒否が設定されているメンバーを参照しようとしたとき
メンバ選択画面から直接選択した場合は,「・・には参照拒否権限が設定されています。」のメッセージが出力され,選択できません。
グループ選択から選択した場合,あるいは終了時保存をしている場合で起動時のウィンドウに参照拒否が設定されているメンバーが存在するとき,タイトルバーに「参照拒否」と表示されるか,またはそのメンバーのボタンが淡色表示されます。
- 予約不可が設定されているメンバーに予約しようとしたとき
エラーメッセージ「予約権限がありません。」が表示され,予約できません。
※1:ダミースケジュールは,0:00〜24:00のスケジュールで,行先,用件,メモには「※参照拒否権限が設定されています。」,行先区分は管理ツール上で1に設定された色,略記には「※拒否」が設定されます。
(l) マルチサーバ構成でかつ,サーバのバージョンがVersion 5以降とVersion 3が混在する場合,Version 5以降のクライアントから使用する新機能について以下の 注意事項があります。
- イベント,拡張スケジュール,ユーザ検索機能は,サーバが Version 5以降でかつ,クライアントが Version 5以降であるときに使用できます。
- ユーザ検索機能において,ホームサーバが Version 3のサーバであるユーザを検索することはできますが,「ユーザ検索結果一覧」ウィンドウから「階層表示」ボタンを押下しても階層を表示することは出来ません。
- イベントの予約は,ホームサーバが Version 3のサーバであるユーザに対して行えません。
- 拡張スケジュールを含む予約は,ホームサーバが Version 3のサーバであるユーザに対して行えません。
(m) Version 5 からAssist連携機能を使用している場合,バージョンアップしてAssist連携機能の使用を再開する前にホームサーバ一覧を作成する必要があります。作成方法については,「5.1. Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能」の「(3) 設定事項」「(b) ホームサーバ一覧ファイル」を参照してください。
(n) Version 5 からAssist連携機能を使用している場合,設定変更ファイルの設定項目のうちAgentControl の設定が無効になります。詳細は,「5.1. Groupmax Address - AssistのGroupmax連携機能」の「(7) ユーザのホームサーバ移動」を参照してください。
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