Groupmax Address/Mail Version 6 システム管理者ガイド 基本操作編
前の節で説明したGroupmaxのメールのリモート機能は,TCP/IPで接続されたLAN上のマシンをクライアントとして利用できます。この場合,telnetやftpコマンドを使用できるパソコンやワークステーションを利用します。ここでは,LAN上での利用方法について説明します。ただし,Windows NT版のメールサーバには,「リモートPC/TCP」を設定できないため,Windows NT版のメールサーバではこの機能は利用できません。
AIX版のメールサーバは,「リモートPC/TCP」を使用できません。
- <この項の構成>
- (1) セットアップ
- (2) 作業の流れ
(1) セットアップ
TCP/IPで接続されたLAN上のクライアントからリモート機能を利用する場合,サーバ及びクライアント側で,次の情報をあらかじめ設定しておく必要があります。
- サーバ側
- /etc/servicesファイルに使用するサービス名とそのポート番号を追加します。
- (例)
- tcp_demon 9053/tcp
- クライアント側
- 次の三つのうちから一つを選択して,サーバと接続します。
- "telnet ホスト名 ポート番号"を指定する
- telnetコマンド内のプロンプトで,"open ホスト名 ポート番号"と指定する
- クライアントの環境設定を変更し,telnetのポート番号をリモート機能で使用するポート番号にする(サーバ側で上記の例のように設定した場合は,クライアント側でもポート番号に9053を指定します。ただし,アップロード及びダウンロードを使用する場合は,FTPデーモンを起動する必要があります。)
- 注意
- クライアントとサーバの間の通信手順は,telnetの仕様に依存します。また,アップロードやダウンロードの通信手順については,ftpコマンドの仕様に依存します。
(2) 作業の流れ
LAN上のクライアントからリモート機能を利用するときの作業の流れは,次のとおりです。
- サーバとの回線を接続します。
- ログインメニューに,ユーザIDとパスワードの入力,個人又は組織の選択と表示行数の設定を入力します。
- トップメニューから「メール送信」や「メール受信」などの作業項目を選択します。
メニューの操作方法は,メール送信とメール受信の一部の機能を除いて,公衆回線を利用するリモート機能での操作方法と同じです。各メニューでの操作方法は,「付録C.2 公衆回線を利用するリモート機能」を参照してください。
次に,メール送信とメール受信で,公衆回線を利用するときと異なる操作について説明します。
(a) メール送信での操作
LAN上のクライアントを利用したメール送信では,アップロードして本文を作成する方法が,公衆回線を利用したリモート機能と異なります。本文の作成方法で「2:アップロード」を選択した場合,次のように表示されます。
本文の作成方法を選択して下さい 1:ラインエディタ 2:アップロード E:取消 >2 1:アップロード開始 E:終了 >1を選択すると,次のメッセージが表示されて,送信するファイルのアップロードが開始されます。
アップロードを開始します。送信ファイルを準備して下さい アップロードするファイル名を指定して下さい >filename 端末側ユーザIDを入力して下さい >userID 端末側パスワードを入力して下さい >password 終了しました。改行キーを入力して下さいアップロードが終了したら[Enter]キーを押してください。送信のメニューに進みます。
(b) メール受信での操作
LANを利用したメール受信では,ダウンロードする方法が,公衆回線を利用したリモート機能と異なります。ダウンロード選択で,1,2又は3を選択した場合,次のように表示されます。
ダウンロード選択 1:本文・添付とも 2:本文のみ 3:添付のみ E:終了 >1,2又は3 端末側ユーザIDを入力して下さい >userID 端末側パスワードを入力して下さい >password 1:ダウンロード開始 E:終了 >1を選択すると,次のメッセージが表示されてファイルのダウンロードが開始されます。
ダウンロードを開始します。格納ファイルを準備して下さい ダウンロードするファイル名を指定して下さい >filename 終了しました。改行キーを入力して下さいダウンロードが終了したら[Enter]キーを押してください。受信メール一覧画面に戻ります。
- 注意
- ダウンロード選択メニューで1(本文・添付とも)を選択しているときに,「ダウンロードの開始又は終了」で終了を選択すると,添付ファイルのダウンロードメニューが表示されます。
(c) 一括ダウンロードでの操作
LANを利用した環境では送信メール,受信メールを一括してダウンロードする方法が公衆回線を利用したリモート機能と異なります。トップメニューで4(ユーティリティ)を選択すると次のメニューが表示されます。
1:パスワード変更 2:親展パスワード変更 3:環境設定 4:宛先オプション 5:一括ダウンロード E:終了 >
- 1〜4(E)を選択した場合は公衆回線を利用したリモート機能と同様です。
- 5と選択した場合,次のように表示されます。
端末側ユーザIDを入力して下さい >userID 端末側パスワードを入力して下さい >password 1:送信メール 2:受信メール 3:送受信メール E:終了 >
- 選択したメールがダウンロードされます。
送受信メール保存年月指定(指定形式:yymm) :yymm yyyy年mm月分の送受信メールを保存します 1:実行 E:終了 >
- 1を選択すると以下のメッセージが表示されダウンロードかが開始されます。
送信メールnn通の保存を開始します
送信メール 1 「主題1」
送信メール 2 「主題2」
送信メール 3 「主題3」
送信メール 4 「主題4」
送信メール 5 「主題5」
メール保存中・・・(ESCにて中断)
送信メールの保存は正常終了しました
- 送信メール,受信メールとも同様です。
- メールは5通ずつダウンロードします。
- 注意
- 結果はカレントディレクトリ/grpmail/backup下に年月,送受信メール別にダウンロードします。
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