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JP1 Version 12 統合管理 基本ガイド


2.5.4 JP1/IM - Managerのセットアップ(Linuxの場合)

イベントの重大度を変更したり,大量に発生したイベントを一つのイベントに集約したりするためには,統合監視DBを構築する必要があります。また,IM構成管理を使用してシステムの階層構成を管理するためには,IM構成管理DBを構築する必要があります。ここでは,二つのデータベースの総称である,IMデータベースの構築手順について説明します。

統合監視DBとIM構成管理DBのどちらを先にセットアップするかで,実行するコマンドの引数が異なります。このマニュアルでは,統合監視DBを先にインストールする場合のコマンドの引数を記載しています。

〈この項の構成〉

(1) 作成するセットアップ情報ファイルの記載内容の説明(Linuxの場合)

2.5.4(2) IMデータベースをセットアップするための準備をする(Linuxの場合)」で作成する,セットアップ情報ファイルの設定内容の詳細を説明します。

記載内容の詳細

記載内容

説明

#IM DATABASE SERVICE - DB Size

IMDBSIZE=S

作成するIMデータベースのサイズをS,M,Lから指定します。インストール時点ではSが設定されています。

#IM DATABASE SERVICE - Data Storage Directory

IMDBDIR=/var/opt/jp1imm/database

IMデータベースのデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定します。95文字以内の文字列で指定してください。インストール時点では/var/opt/jp1imm/databaseが設定されています。IMDBDIRの値を変更する場合は,シンボリックリンク(find / -type lを実行して検索されるファイル)を含むパスを指定しないでください。

#IM DATABASE SERVICE - Port Number

IMDBPORT=20700

IMデータベースが使用するポート番号を指定します。ポート番号に指定できる範囲は5001〜65535です。インストール時点では20700が設定されています。

#IM DATABASE SERVICE - DB Install Directory

IMDBENVDIR=/var/opt/jp1imm/dbms

IMデータベースをインストールするディレクトリを絶対パスで指定します。123文字以内の文字列で指定してください。インストール時点では/var/opt/jp1imm/dbmsが設定されています。IMDBENVDIRの値を変更する場合は,シンボリックリンク(find / -type lを実行して検索されるファイル)を含むパスを指定しないでください。

関連項目

(2) IMデータベースをセットアップするための準備をする(Linuxの場合)

LinuxにIMデータベースを構築する手順を次に示します。IMデータベースを構築するために必要なデータベース領域のサイズやデータベース格納ディレクトリの情報を記載したセットアップ情報ファイルを準備します。

前提条件

マネージャーにJP1/IM - Managerがインストールされている必要があります。

操作手順

  1. セットアップ情報ファイル(jimdbsetupinfo.conf)を編集します。

    セットアップ情報ファイルはインストール時に作成されます。このマニュアルで説明する範囲では,インストール時に作成された状態から編集する必要はありません。

    セットアップ情報ファイルの格納先は次のとおりです。

    /etc/opt/jp1imm/conf/imdb/setup/

関連項目

(3) 統合監視DBをセットアップする(Linuxの場合)

統合監視DBを作成し,セントラルコンソール機能で統合監視DBを使用できるように設定します。

前提条件

次の条件を満たす必要があります。

操作手順

  1. 次のjcodbsetupコマンドを実行し,統合監視DBを作成します。

    /opt/jp1cons/bin/jcodbsetup -f セットアップ情報ファイル名 -q

    このコマンドの実行にはしばらく時間が掛かる場合があります。なお,IMデータベースサービスはこの時点で作成されます。

  2. 次のjcoimdefコマンドを実行して,統合監視DBを有効にします。

    /opt/jp1cons/bin/jcoimdef -db ON

  3. JP1/IM-Managerサービスを再起動します。

関連項目

(4) IM構成管理DBをセットアップする(Linuxの場合)

IM構成管理DBを作成し,IM構成管理サービスをプロセス管理から起動できるように設定します。

前提条件

次の条件を満たす必要があります。

すでに「2.5.4(3) 統合監視DBをセットアップする(Linuxの場合)」の手順に従って統合監視DBを設定している場合(このマニュアルで説明しているセットアップ手順の場合),さらに次の条件を満たす必要があります。

操作手順

  1. JP1/IM2 - Managerサービスを停止します。

  2. 次のjcfdbsetupコマンドを実行して,IM構成管理DBを作成します。

    /opt/jp1imm/bin/imdb/jcfdbsetup -s -q

    このコマンドの実行にしばらく時間が掛かるときがあります。

  3. 次のjcoimdefコマンドを実行して,IM構成管理サービス(jcfmain)を有効にします。

    /opt/jp1cons/bin/jcoimdef -cf ON

  4. JP1/IM - Managerを起動します。

関連項目

(5) インテリジェント統合管理基盤をセットアップする(Linuxの場合)

インテリジェント統合管理基盤サービス(jddmain)をプロセス管理から起動できるように設定します。

前提条件

次の条件を満たす必要があります。

操作手順

  1. JP1/IM2 - Managerサービスを停止します。

  2. 次のjcoimdefコマンドを実行して,インテリジェント統合管理基盤を有効にします。

    /opt/jp1cons/bin/jcoimdef -dd ON -hostmap ON

  3. 統合監視DBが起動されていることを確認します。

  4. システムノード定義ファイル(imdd_systemnode.conf)で,システムの階層構造を定義します。

  5. IM管理ノードカテゴリ名称定義ファイル(imdd_category_name.conf)で,収集したデータをサンバーストまたはツリー形式で表示する際の,管理グループのIM管理ノード名を定義します。

  6. JP1/IM2 - Managerサービスを再起動します。

  7. jddsetaccessuserコマンドを実行して,システム構成情報を取得する際に,監視対象製品にアクセスするユーザーを設定します。

  8. 構成取得対象ホスト定義ファイル(imdd_target_host.conf)で,連携製品,および連携製品の監視オブジェクトの構成情報を取得するホスト名を定義します。

  9. jddcreatetreeコマンドを実行します。

  10. IM管理ノードリンク定義ファイル(imdd_nodeLink_def.conf)で,IM管理ノード間の関連を定義します。

  11. jddupdatetreeコマンドを実行します。

関連項目