2.8.15 redeploy
コンポーネントのリデプロイ
書式
asadmin [asadmin-options] redeploy [--help] --name component_name [--upload={true|false}] [--retrieve local_dirpath] [--deploymentplan deployment_plan] [--altdd alternate_deploymentdescriptor] [--runtimealtdd runtime_alternate_deploymentdescriptor] [--deploymentorder deployment_order] [--enabled={true|false}] [--generatermistubs={false|true}] [--contextroot context_root] [--precompilejsp={true|false}] [--virtualservers virtual_servers] [--libraries jar_file[,jar_file]...] [--target target] [--type pkg-type] [--properties name=value[:name=value]...] file_archive|filepath
格納先
Application Serverインストールディレクトリー/javaee/glassfish/bin
機能
redeployサブコマンドは、デプロイ済みまたは既存のエンタープライズアプリケーション、Webアプリケーション、EJBモジュール、リソースアダプターアーカイブ、またはアプリケーションクライアントのモジュールをリデプロイします。
redeployサブコマンドは、アプリケーションが最初にデプロイされたときの設定およびほかのオプションを保存します。
このサブコマンドはリモートモードだけサポートします。
アプリケーションのデプロイの実行時にドメイン管理サーバでOutOfMemoryErrorが発生した場合、ドメイン管理サーバのJavaヒープが不足している可能性があります。ドメイン管理サーバのJavaヒープサイズは、デプロイするアプリケーションアーカイブのサイズを考慮したサイズにしてください。
前提条件
ドメイン管理サーバは、稼働状態である必要があります。
ファイル
-
file_archiveまたはfilepathには、コマンドでデプロイされる入力ファイルを与えます。
-
--retrieveオプションを使用すると、--retrieveオプションで指定したファイルパスにクライアントスタブのJARファイルを生成します。
-
--deploymentplanオプションには、Java EE RIのDDを含む入力JARファイルを与えます。
-
--altddオプションには、標準DDを含む入力JARファイルを与えます。
-
--runtimealtddオプションには、Java EE RIのDDを与えます。
-
--generatermistubsオプションを使用すると、静的RMI-IIOPスタブが生成され、client.jarに包含されます。
-
--librariesオプションには、デプロイされたアプリケーションで利用できる入力ライブラリーJARファイルを与えます。
引数
- --help | -?
-
このサブコマンドのヘルプテキストを表示します。
- --virtualservers virtual_servers
-
仮想サーバIDを指定します。複数のIDはコンマ(,)で区切ります。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
仮想サーバID
デフォルト値:なし
-
- --contextroot context_root
-
アプリケーションのコンテキストルートを指定します。アーカイブがWebモジュールの場合にだけ有効です。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
Webモジュールのコンテキストルート
デフォルト値:Webモジュールのアーカイブファイル(拡張子なし)
-
- --precompilejsp={true|false}
-
デプロイ中にJSPを事前コンパイルするかどうかを指定します。
コンパイルエラー発生時、エラー内容によっては原因のファイル名が表示されない場合があります。 この場合は、jspcコマンドによってjspコマンドを一つ一つコンパイルすることで、原因のファイルを特定してください。
型:Boolean
指定できる値を次に示します。
-
true
-
false
デフォルト値:false
-
- --name component_name
-
デプロイするコンポーネントの名称を指定します。
名称にはオプションでバージョン識別子を入れることができます。この場合、名前の後にコロン(:)で区切って追加します。バージョン識別子は、文字または数値で始まる必要があります。使用できる文字は、英数字、アンダースコア(_)、ハイフン(-)およびピリオド(.)です。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
コンポーネント名
デフォルト値:なし
-
- --upload={true|false}
-
ファイルをドメイン管理サーバにアップロードするかどうかを指定します。
filepathにディレクトリーが指定された場合、このオプションは無視されます。
型:Boolean
指定できる値を次に示します。
-
false
ファイルをアップロードしないで、指定したファイル名でファイルへのアクセスを試みます。ドメイン管理サーバがファイルにアクセスできない場合、このサブコマンドは失敗します。
例えば、ドメイン管理サーバが管理ユーザーとは異なるユーザーとして稼働している可能性があり、ファイルへのアクセス権がドメイン管理サーバにない場合があります。この状況では、--uploadオプションをfalseに設定すると、サブコマンドは失敗します。
-
true
ネットワーク接続経由でファイルをドメイン管理サーバにアップロードします。
デフォルト値:
-
サブコマンドを実行するホスト上にドメイン管理サーバがある場合
false
-
リモートホスト上にドメイン管理サーバがある場合
true
-
- --retrieve local_dirpath
-
サーバマシンからローカルディレクトリーにクライアントスタブのJARファイルを取得します。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
クライアントスタブのJARファイルの格納先ディレクトリーパス
デフォルト値:なし
-
- --deploymentplan deployment_plan
-
Java EE RIのDDが含まれたJARファイルであるデプロイメントプランをデプロイします。
純粋なEARファイルをデプロイするときにこのオプションを指定します。純粋なEARファイルとは、Java EE Serverの記述子がないEARです。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
JARファイル名
デフォルト値:なし
-
- --altdd alternate_deploymentdescriptor
-
アプリケーションアーカイブの外にある標準DDを使用してアプリケーションをデプロイします。
代替となるDDは、アーカイブに含まれる最高位のDDをオーバーライドします。例えばEARの場合は、--altddオプションはapplication.xmlファイルをオーバーライドします。スタンドアロンモジュールの場合、--altddオプションはweb.xmlなどの最上位のモジュール記述子をオーバーライドします。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
DDファイルへのパス
デフォルト値:なし
-
- --runtimealtdd runtime_alternate_deploymentdescriptor
-
アプリケーションアーカイブの外にあるJava EE RIのDDを使用してアプリケーションをデプロイします。
代替となるDDは、アーカイブに含まれる最高位のDDをオーバーライドします。
スタンドアロンモジュールの場合、-runtimealtddオプションはglassfish-web.xmlなどの最上位のモジュール記述子をオーバーライドします。Java EE ServerのDDだけに適用されます(glassfish-*.xml)。代替となるDDファイルの名称は、glassfish-で始まる必要があります。非推奨のsun-*.xml DDには適用されません。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
代替となるDDファイルへの絶対パスまたは相対パスを指定します。
相対パスは、Application Serverインストールディレクトリー/javaee/glassfish/binです。
デフォルト値:なし
-
- --deploymentorder deployment_order
-
アプリケーションのデプロイ順序を指定します。
小さい数値のアプリケーションは、大きい数値のアプリケーションの前にロードされます。
2つのアプリケーションのデプロイ順序が同じ場合、最初にデプロイされたアプリケーションがサーバ起動時に先にロードされます。
型:Integer
指定できる値を次に示します。
-
1〜2147483647
デフォルト値:100
-
- --enabled={true|false}
-
ユーザーがアプリケーションにアクセスできるかどうかを指定します。
対象ドメインにデプロイする場合、特定のインスタンスまたはクラスターへのデプロイはしないため、このオプションは無視されます。
型:Boolean
指定できる値を次に示します。
-
true
-
false
デフォルト値:true
-
- --generatermistubs={false|true}
-
trueに設定すると、静的RMI-IIOPスタブが生成され、client.jarに追加されます。falseに設定すると、スタブは生成されません。
型:Boolean
指定できる値を次に示します。
-
true
-
false
デフォルト値:false
-
- --libraries jar_file[,jar_file]...
-
add-libraryサブコマンドでJava EE Serverに追加したライブラリーJARファイルをコンマ区切りで指定します。ライブラリーJARファイルは、domain-dir/lib/applibsに対する相対パスで指定します。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
コンマ区切りのライブラリーJARファイルのリスト
デフォルト値:なし
-
- --target target
-
デプロイ先の対象を指定します。
ドメインが初回デプロイの対象の場合、アプリケーションはドメインにデプロイされますが、サーバインスタンスおよびクラスターはアプリケーションを参照しません。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
server
ドメイン管理サーバを対象とします。serverはドメイン管理サーバの名称です。
-
domain
ドメインを対象とします。
ドメインが初回デプロイの対象の場合、アプリケーションはドメインにデプロイされますが、サーバインスタンスおよびクラスターはアプリケーションを参照しません。
ドメインがリデプロイの対象で、アプリケーションを参照するクラスターまたはサーバインスタンスの動的構成が有効になっている場合、参照しているクラスターまたはサーバインスタンスはアプリケーションの新しいバージョンを自動的に取得します。
動的構成が無効な状態でリデプロイする場合、参照しているクラスターまたはサーバインスタンスは、クラスター化されたまたはスタンドアロンのサーバインスタンスが再起動するまでアプリケーションの新しいバージョンを取得しません。
-
cluster_name
指定した名称のクラスターを対象とします。
-
instance_name
指定した名称のサーバインスタンスを対象とします。
デフォルト値:server
-
- --type pkg-type
-
デプロイするコンポーネントのアーカイブの形式を指定します。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
car
コンポーネントはCARファイルとしてパッケージされます。
-
ear
コンポーネントはEARファイルとしてパッケージされます。
-
ejb
コンポーネントはJARファイルとしてパッケージされたEJBです。
-
rar
コンポーネントはRARファイルとしてパッケージされます。
-
war
コンポーネントはWARファイルとしてパッケージされます。
デフォルト値:なし
-
- {--properties | --property} name=value[:name=value]...
-
デプロイのプロパティーをプロパティー名と値のペアで指定します。
使用できるプロパティーは、デプロイまたはリデプロイされているコンポーネントの実装で決まります。--propertiesオプションと--propertyオプションは同じです。指定するプロパティーの数に関係なく、どちらのオプションも利用できます。
型:String
デプロイには次のプロパティーを指定できます。
-
preserveAppScopedResources={false|true}
trueに設定すると、アプリケーションスコープのリソースを保持し、リデプロイ中に復元されます。
その他の利用できるプロパティーは、リデプロイされているコンポーネントの実装で決まります。
その他のプロパティーは修飾プロセスで使用されます。
型:Boolean
指定できる値を次に示します。
true
false
デフォルト値:false
-
- file_archive|filepath
-
リデプロイするアプリケーションを含むアーカイブへのパスを指定します。相対パスまたは絶対パスのどちらでも指定できます。相対パスは、Application Serverインストールディレクトリー/javaee/glassfish/binです。
ディレクトリーまたはアーカイブファイルを指定できます。
型:String
指定できる値を次に示します。
-
アーカイブへのパス
デフォルト値:なし
-
使用例
次の例では、Webアプリケーションhellodirをリデプロイします。アプリケーションは、instance1という名称のサーバインスタンス上のディレクトリーから初期設定でリデプロイされます。
asadmin redeploy --target instance1 --name hellodir
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
サブコマンドの実行に成功しました。 |
1 |
サブコマンドの実行中にエラーが発生しました。 |