5.3.3 cprflevel
PRFトレース取得レベルの表示と変更
書式
cprflevel [-PRFID PRF識別子] [-h] [-PrfChangeLevel PRFトレース取得レベル[,[PRFトレース取得レベル]...]] [-PrfLevelIndex インデックス番号] [-PrfLevelAll]
格納先
Application Serverインストールディレクトリー\common\PRF\bin\
機能
PRFトレース取得レベルを表示または変更します。
-PrfChangeLevelオプションを省略した場合は、指定したPRF識別子に指定されているPRFトレース取得レベルを表示します。-PrfChangeLevelオプションを指定した場合は、指定したPRF識別子に指定されているPRFトレース取得レベルを指定値に変更します。
-PrfLevelIndexオプションを指定した場合は、指定したインデックスのPRFトレース取得レベルの一覧が表示されます。-PrfLevelAllオプションを指定した場合は、すべてのインデックスに対応するPRFトレース取得レベルが表示されます。
実行権限
-
Administratorグループに属するユーザーまたはローカルシステムアカウント
-
管理者として実行する必要があります。
-
性能解析トレースで使用するコマンドの運用は、cprfstartコマンドを実行したユーザーと同じユーザーで実施してください。
前提条件
-
このコマンドは、PRFデーモンの起動中に実行してください。PRFデーモンが起動していないときにコマンドを実行した場合、エラーメッセージを出力します。
-
変更するPRFデーモンと同じPRFSPOOL環境変数が設定されている必要があります。
環境変数
-
PATH
Application Serverインストールディレクトリー\common\PRF\binを追加してください。
-
PRFSPOOL
PRFデーモンの実行環境ディレクトリーを設定します。
PRFSPOOL環境変数は、ドメイン管理サーバがJavaEEサーバ、クラスターを起動するとき、ドメイン管理サーバによって設定されます。PRFSPOOL環境変数は、JavaEEサーバを関連元とするPRF関連がある場合、関連先のPRF名を基に、次の形式で設定されます。
"JavaEEサーバ構築先ノードのJava EE Serverログ出力先ディレクトリー/nodes/ノード名/PRF名"
引数
- -PRFID PRF識別子
-
PRF識別子には、asadminのcreate-prfサブコマンドでPRFを構築したときに付けたPRFサーバの名称を指定します。PRF識別子は1〜31文字の英数字、またはアンダースコア(_)で指定します。"TSC"や"tsc"、または"CTM"や"ctm"で始まる文字列は指定しないでください。
デフォルト値:PRF_ID
- -h
-
コマンドの使用方法を表示します。
- -PrfChangeLevel PRFトレース取得レベル [,[PRFトレース取得レベル]...]
-
PRFトレース取得レベルを4バイトの16進数(8桁の値)で指定します。ここで4バイトの16進数の先頭に0xを付けることができますが、0xは無視されます。各インデックス番号に対応するレベル値をコンマ(,)区切りで左から複数指定できます。該当するインデックスのレベル値を変更しない場合は、値を指定しないでください。また、あるインデックス番号以降の値をすべて指定しない場合は、コンマ(,)の記述を省略してください。インデックス番号1のトレース取得レベルを(1)、インデックス番号2のPRFトレース取得レベルを(2)とした場合、PRFトレース取得レベルは「(1),(2),...」と指定します。
PRFトレース取得レベルの指定例を次に示します。
PRFトレース取得レベルの指定例
オプションの指定
インデックス番号1のPRFトレース取得レベルを指定する
-PrfChangeLevel 0x44445555
インデックス番号1とインデックス番号2のPRFトレース取得レベルを指定する
-PrfChangeLevel 0x44445555,0x55554444
インデックス番号2のPRFトレース取得レベルを指定する
-PrfChangeLevel ,0x55554444
各機能レイヤーでのPRFトレース取得レベルの割り当てについて説明します。
PRFトレース取得レベルは、インデックスごとに8桁の16進数で指定します。それぞれの桁には、機能レイヤーが2つずつ割り当てられています。16進数を2進数にした場合の上位2ビットに割り当てられている機能レイヤーを上位レイヤー、下位2ビットに割り当てられている機能レイヤーを下位レイヤーといいます。
桁ごとの上位レイヤー、下位レイヤーに割り当てられている機能レイヤーについて、次の表に示します。
インデックス
桁番号
上位レイヤー
下位レイヤー
インデックス1
1桁目
(なし)
Java EE Server
2桁目
(なし)
Java VM
5桁目
(なし)
uCosminexus TP1 Connector、TP1/Client/J
PRFトレース取得レベルを指定する場合は、桁ごとの上位レイヤー、下位レイヤーのPRFトレース取得レベルを「標準」「詳細」「保守」のどのレベルで取得するかを決め、それを16進数で指定します。上位レイヤーと下位レイヤーのPRFトレース取得レベルの組み合わせと指定値の対応を、次の表に示します。
なお、保守レベルは、障害発生時などの保守情報を取得するためのレベルです。通常は指定しないでください。
上位レイヤー
下位レイヤー
指定値
標準
標準
0
標準
詳細
1
標準
保守
2
詳細
標準
4
詳細
詳細
5
詳細
保守
6
保守
標準
8
保守
詳細
9
保守
保守
a
PRFトレース取得レベルの指定例を、次の表に示します。
インデックス
指定例
説明
インデックス1
00000000
インデックス1の各機能レイヤーの標準レベルのトレース情報を取得します。
10000000
Java EE Serverだけ詳細レベルのトレース情報を取得して、ほかの機能レイヤーは標準レベルのトレース情報を取得します。
11000000
Java EE ServerおよびJava VMの詳細レベルのトレース情報を取得します。
- -PrfLevelIndex インデックス番号
-
変更または参照するPRFトレース取得レベルのインデックス番号を1〜16の整数で指定します。
デフォルト値:1
この引数と一緒に-PrfChangeLevelを指定した場合は、指定したインデックス番号のPRFトレース取得レベルのレベル値を-PrfChangeLevelで指定した値に変更します。
この引数と一緒に-PrfChangeLevelを指定しなかった場合は、指定したインデックス番号のPRFトレース取得レベルのレベル値が表示されます。この引数と一緒に-PrfChangeLevelを指定する場合は、-PrfChangeLevelには必ず1つの値だけを指定してください。
(例)インデックス番号2番目の値を、0x55554444に変更する場合
cprflevel -PrfChangeLevel 0x55554444 -PrfLevelIndex 2
-PrfChangeLevelに複数の値を指定した場合は、オプションエラーとなります。
(例)-PrfChangeLevelに複数の値を指定した場合
cprflevel -PrfChangeLevel ,0x55554444,0x55554444 -PrfLevelIndex 2
-PrfLevelIndexに2を指定しているにもかかわらず、-PrfChangeLevelに複数の値を指定したためです。なお、-PrfLevelIndexの指定を省略した場合は、1が設定されます。
- -PrfLevelAll
-
すべてのレベル値を表示します。-PrfChangeLevelまたは-PrfLevelIndexと組み合わせた指定はできません。このオプションと-PrfLevelIndexの組み合わせを、次に示します。
cprflevel現在のレベル値の表示方法
-PrfLevelIndex
指定
未指定
-PrfLevelAll
指定
オプションエラー
すべてのレベル値を表示
未指定
指定されたインデックス番号のレベル値だけを表示
インデックス1のレベル値だけを表示
指定できるコマンドオプションの組み合わせの一覧を次に示します。
コマンドオプション
-h
-PRFID
-PrfChangeLevel
-PrfLevelIndex
-PrfLevelAll
-h
−
△-h
△-h
△-h
△-h
-PRFID
△-h
−
○
○
○
-PrfChangeLevel
△-h
○
−
○
×
-PrfLevelIndex
△-h
○
○
−
×
-PrfLevelAll
△-h
○
×
×
−
- (凡例)
-
○:同時に指定できます。
△:△のあとに続くオプション名のオプションが有効になります。
×:同時に指定できません。
−:該当しません。
入力例・出力例
-
入力例1
cprflevel
-
出力例1
KFCT73415-I 2661 1: prf trace level is 0x12345678
-
入力例2
cprflevel -PrfLevelAll
-
出力例2
KFCT73418-I 2661 1: all prf trace levels are: [ 1]=0x12345678 [ 2]=0x00000000 [ 3]=0x00000000 [ 4]=0x00000000 [ 5]=0x00000000 [ 6]=0x00000000 [ 7]=0x00000000 [ 8]=0x00000000 [ 9]=0x00000000 [10]=0x00000000 [11]=0x00000000 [12]=0x00000000 [13]=0x00000000 [14]=0x00000000 [15]=0x00000000 [16]=0x00000000
-
入力例3
cprflevel -PrfLevelIndex 5
-
出力例3
KFCT73419-I 2661 1: prf trace level of [5] is 0x00000000.
-
入力例4
cprflevel -PrfChangeLevel 000000001
-
出力例4
KFCT73416-I 2661 1: prf trace level was changed from 0x00000000 to 0x00000001.
-
入力例5
cprflevel -PrfChangeLevel 0x00000055,0x55554444
-
出力例5
KFCT73420-I 2661 1: prf trace level was changed: [ 1]=0x00000000 -> [ 1]=0x00000055 [ 2]=0x00000000 -> [ 2]=0x55554444
-
入力例6
cprflevel -PrfChangeLevel 0x44445555 -PrfLevelIndex 2
-
出力例6
KFCT73420-I 2661 1: prf trace level was changed: [ 2]=0x00000000 -> [ 2]=0x44445555
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
正常終了しました。 |
1 |
PRFデーモンが起動していません。PRFSPOOL環境変数が異なっている、または-PRFIDの値が誤っているおそれがあります。 |
2 |
PRFSPOOL環境変数が設定されていません。 |
上記以外 |
コマンド処理中にエラーが発生しました。出力されたメッセージに従って対策したあと、再度コマンドを実行してください。エラーメッセージは標準エラー出力、ログファイルに出力します。 |
注意事項
-
現在のPRFトレース取得レベルを表示する場合、-PrfLevelIndexと-PrfLevelAllの組み合わせで、出力されるメッセージIDは、「KFCT73415-I」、「KFCT73418-I」、「KFCT73419-I」のどれか1つとなっています。PRFトレース取得レベルを表示する場合の出力されるメッセージIDの対応は、次のとおりです。
PRFトレース取得レベルを表示する場合のメッセージID
-PrfLevelAll
指定
未指定
-PrfLevelIndex
指定
−
KFCT73419-I
未指定
KFCT73418-I
KFCT73415-I
-
PRFトレース取得レベルを変更する場合、-PrfChangeLevelの指定方法で出力されるメッセージIDは、「KFCT73416-I」または「KFCT73420-I」のどちらかになります。次の条件をすべて満たした場合、「KFCT73416-I」が出力されます。それ以外は、「KFCT73420-I」が出力されます。
-
-PrfChangeLevel 0x44445555のように値を1つだけ指定し、コンマ(,)を使用していない。
-
-PrfLevelIndexを指定していない。
-
-
このコマンドでレベル変更した場合、次のリクエストから変更が有効になります。