Hitachi

 Hitachi Application Server V10 コマンドリファレンスWindows®用)


2.19.3 create-jmsdest

JMSの物理送信先の作成

書式

asadmin [asadmin-options] create-jmsdest [--help] --desttype dest_type
    [--property name=value[:name=value]...] [--target target]
    [--force={false|true}] dest_name

格納先

Application Serverインストールディレクトリー/javaee/glassfish/bin

機能

create-jmsdestサブコマンドはJMSの物理送信先を作成します。

このサブコマンドはリモートモードだけサポートします。

create-jms-resourceサブコマンドを使用しても、Nameプロパティーに物理送信先が指定された JMS送信先リソースを作成できます。 この物理送信先は、ユーザーが送信先リソースを使用するアプリケーションを実行するときに自動的に作成されます。プロパティーにデフォルト値がない物理送信先を作成するには、create-jmsdestサブコマンドを使用します。

前提条件

ドメイン管理サーバは、稼働状態である必要があります。

引数

--help | -?

このサブコマンドのヘルプテキストを表示します。

--desttype dest_type

JMS送信先の種類を指定します。

型:String

指定できる値を次に示します。

  • topic

  • queue

デフォルト値:なし

--property name=value[:name=value]...

物理送信先を構成するためのプロパティー名と値のペアを指定します。指定形式は、name=valueです。複数指定する場合は、コロン(:)で区切ります。同じプロパティー名を複数指定した場合は、最後に指定したプロパティーの値が有効となります。

これらのプロパティーの値を変更するには、Application Serverインストールディレクトリー/javaee/glassfish/mq/bin/imqcmdコマンドを使用できます。

プロパティー名とvalueに指定できる値を次に示します。

MaxNumMsgs=value

送信先で格納できる未配信メッセージの最大数を選択できます。値に-1を指定すると、メッセージの数は制限されません。limitBehaviorプロパティーがFLOW_CONTROLに設定されている場合、ブローカーはメッセージの受信処理をすぐに停止できないため、指定されたメッセージ制限を超過することがあります。

型:Integer

指定できる値を次に示します。

  • -12147483647

デフォルト値:デッドメッセージキューの場合は、1000。その他の場合は、-1

MaxBytesPerMsg=value

単一メッセージの最大サイズ(バイト単位)を指定します。永続メッセージが拒否されると、メッセージを生成しているクライアントに例外が報告されます。非永続メッセージの場合、例外はクライアントに報告されません。

値は、次のサフィックスを使用して、バイト単位、キロバイト単位、またはメガバイト単位で指定することができます。サフィックスのない値はバイト単位になります。値に-1を設定した場合、メッセージのサイズは制限されません。

  • b:バイト

  • k:キロバイト(1024バイト)

  • m:メガバイト(1024 x 1024 = 1,048,576バイト)

型:Integer

指定できる値を次に示します。

  • -12147483647

デフォルト値:-1

MaxTotalMsgBytes=value

未配信メッセージの最大合計サイズ(バイト単位)を指定します。構文はmaxBytesPerMsgの場合と同じです。

型:Integer

指定できる値を次に示します。

  • -12147483647

デフォルト値:デッドメッセージキューの場合は、10000000。その他の場合は、-1

LimitBehavior=value

メモリー制限のしきい値に達したときのブローカーの動作を指定します。

型:String

指定できる値を次に示します。

  • REJECT_NEWEST

    最新のメッセージを拒否し、メッセージを保持する場合だけ、メッセージを生成しているクライアントに例外を通知します。

  • FLOW_CONTROL

    メッセージプロデューサーがメッセージを送信する頻度を下げます。

  • REMOVE_OLDEST

    最も古いメッセージを廃棄します。

  • REMOVE_LOW_PRIORITY

    優先度が最も低いメッセージを、メッセージを生成しているクライアントに通知することなく、古さに応じて削除します。

    値がREMOVE_OLDESTまたはREMOVE_LOW_PRIORITYに設定され、さらにuseDMQプロパティーがtrueに設定されている場合は、制限を超えたメッセージはデッドメッセージキューに移動されます。

    デッドメッセージキュー自体では、デフォルトの制限動作はREMOVE_OLDESTであり、値にFLOW_CONTROLは設定できません。

デフォルト値:REJECT_NEWEST

MaxNumProducers=value

送信先のメッセージプロデューサーの最大数を指定します。この制限に達すると、新しいプロデューサーを作成できなくなります。値に-1を指定すると、プロデューサーの数は制限されません。デフォルト値は100です。このプロパティーはデッドメッセージキューには適用されません。

型:Integer

指定できる値を次に示します。

  • -1および12147483647

デフォルト値:100

ConsumerFlowLimit=value

単一のバッチでコンシューマーに配信できるメッセージの最大数を指定します。値に-1を指定すると、メッセージの数は制限されません。デフォルト値は1000です。クライアントのランタイムは、より小さい値をコネクションファクトリーオブジェクトに指定することで、この制限を上書きできます。

キュー送信でロードバランスを使用する場合、この値はロードバランスが始まる前に、キューにあるアクティブなコンシューマー宛てメッセージの初期数です。

型:Integer

指定できる値を次に示します。

  • -12147483647

デフォルト値:1000

UseDMQ=value

trueに設定した場合、デッドメッセージはデッドメッセージキューに移動します。falseに設定した場合、デッドメッセージは破棄されます。

型:Boolean

指定できる値を次に示します。

  • true

  • false

デフォルト値:true

ValidateXMLSchemaEnabled=value

trueに設定した場合、送信先に対するXMLスキーマ検証が有効になります。

XML検証が有効になっている場合、MessageQueueクライアントのランタイムは、XMLメッセージをブローカーに送信する前に、指定されたXSD(XSDが指定されていない場合はDTD)に対するメッセージの妥当性の検証を試みます。指定したスキーマが見つからないかメッセージを検証できない場合、メッセージは送信されないで例外がスローされます。

このプロパティーは、送信先が非アクティブである、つまりコンシューマーまたはプロデューサーがない場合、および送信先にメッセージが存在しない場合に設定するようにしてください。それ以外の場合は、プロデューサーが再接続する必要があります。

型:Boolean

指定できる値を次に示します。

  • true

  • false

デフォルト値:false

XMLSchemaURIList=value

XMLスキーマ定義ファイルURI文字列の空白区切りのリストを指定します。validateXMLSchemaEnabledがtrueに設定されている場合、URLはXMLスキーマ検証に使用するために1つ以上のXSDの場所を指します。

複数のURIを指定する場合は、次の例に示すように、この値をダブルクォーテーションで囲みます。

"http://foo/flap.xsd http://test.com/test.xsd"

このプロパティーが設定されていないか、またはnullの場合にXML検証が有効になっていると、XMLドキュメント内で指定されたDTDを使用してXML検証が実行されます。

アプリケーションの要件が変更された結果XSDが変更された場合は、変更後のXSDに基づいてXMLメッセージを生成するすべてのクライアントアプリケーションをブローカーに再接続する必要があります。

型:String

指定できる値を次に示します。

  • スペースで区切られたXSDのURI文字列のリスト

デフォルト値:null

--target target

作成するJMSの物理送信先の対象を指定します。

create-jmsdestサブコマンドは各リソースに関連付けられていますが、物理送信先は、構成の一部のJMSサービス(ブローカー)を使用して作成されます。

型:String

指定できる値を次に示します。

  • server

    ドメイン管理サーバを対象とします。serverはドメイン管理サーバの名称です。

  • configuration_name

    指定した名称の構成を対象とします。

  • cluster_name

    指定した名称のクラスターを対象とします。

  • instance_name

    指定した名称のサーバインスタンスを対象とします。

デフォルト値:server

--force={false|true}

同じ名称のJMS物理送信先が存在する場合に、このサブコマンドで上書きするかどうかを指定します。

型:Boolean

指定できる値を次に示します。

  • true

  • false

デフォルト値:false

dest_name

作成対象であるJMS送信先の一意の識別子を指定します。

型:String

指定できる値を次に示します。

  • 物理送信先の名称

デフォルト値:なし

使用例

次の例では、instance1という名称のサーバインスタンスに、デフォルト値以外のプロパティー値を持つ、PhysicalQueueという名称のJMS物理キューを作成します。

asadmin create-jmsdest --target instance1 --desttype queue
    --property maxNumMsgs=1000:maxBytesPerMsg=5k PhysicalQueue

戻り値

戻り値

説明

0

サブコマンドの実行に成功しました。

1

サブコマンドの実行中にエラーが発生しました。