uCosminexus DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド

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3.13.2 ファイル転送機能のためのDocumentBrokerクライアントでの環境設定

ここでは,ファイル転送機能を使用するための,DocumentBrokerクライアントの環境設定について説明します。次に示す手順で環境設定を実行してください。

<この項の構成>
(1) ファイル転送サービスの登録
(2) 環境変数の設定
(3) ファイル転送サービス環境定義ファイルの設定
(4) ファイル転送サービスのメモリ所要量の見積もり
(5) ファイル転送サービスの開始モードの設定

(1) ファイル転送サービスの登録

ファイル転送サービスの登録について説明します。ファイル転送サービスは,プログラムをインストールしたときに,インストーラによって[DocumentBroker FTP Service]というサービス名で登録されます。スタートアップの種類は,インストール時には「手動」で登録されます。「自動」にする場合は,コントロールパネルの[管理ツール]−[サービス]の[サービス]ダイアログで変更してください。

(2) 環境変数の設定

ファイル転送サービスを使用するために,クライアントアプリケーション実行環境とファイル転送サービス実行環境に必要な環境変数を設定してください。設定が必要な環境変数について,次に説明します。

(3) ファイル転送サービス環境定義ファイルの設定

ファイル転送機能を使用するためには,ファイル転送サービス環境定義ファイルの定義が必要になります。ファイル転送サービス環境定義ファイルについては,「4.12 ファイル転送サービス環境定義ファイル(ftpsv.ini)」を参照してください。

(4) ファイル転送サービスのメモリ所要量の見積もり

ファイル転送サービスを使用する場合のメモリ所要量を算出します。計算式を次に示します。

計算式(単位:メガバイト)
TPBroker V3を使用する場合
4+3×p+(0.02+d)×u
ただし,d=(4×s)
TPBroker V5を使用する場合
7+5×p+(0.02+d)×u
ただし,d=(4×s)
p,u,およびsに設定する値の説明を次の表に示します。なお,sの単位は,メガバイトです。

表3-9 ファイル転送サービスの所要メモリの計算式で使用する変数と設定する値

変数 指定する値
p ファイル転送サービスプロセス数
u 同時にファイル転送するセッション数
s 次の1.と2.で算出した値の中での最大値
  1. マルチファイル文書の場合
    DocumentSpace構成定義ファイルのBlobSubstrModeエントリに指定する値によって,算出値が異なります。
    ALLまたはELEMENTの場合:文書空間で管理する最大ファイルサイズ
    THRESHOLDの場合:BlobSubstrThresholdエントリ値
  2. 上記以外の文書の場合
    文書空間で管理する最大文書サイズ

(5) ファイル転送サービスの開始モードの設定

DocumentBrokerクライアント側での環境設定の際に,ファイル転送サービスの開始モードとして,「静的モード」または「動的モード」のどちらかを設定する必要があります。開始モードは,環境変数「_HIEDMS_FTPMODE」で設定します。環境変数「_HIEDMS_FTPMODE」については,「(2) 環境変数の設定」を参照してください。