uCosminexus DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

1.3.2 DocumentBrokerサーバを構成するプログラム

DocumentBrokerサーバを構成するプログラムを必須プログラムと関連プログラムに分けて説明します。DocumentBrokerサーバを構成するプログラムのシステム構成を次の図に示します。

図1-14 DocumentBrokerサーバを構成するプログラムのシステム構成

[図データ]

この図では,DocumentBrokerサーバを配置したサーバを文書管理サーバ,HiRDBサーバを配置したサーバをデータベースサーバと呼んでいます。

<この項の構成>
(1) 必須プログラム
(2) DocumentBrokerサーバとHiRDBサーバを別マシンで利用する場合に必要なプログラム
(3) 全文検索機能を使用する場合に必要なプログラム
(4) File Link連携機能を使用する場合に必要なプログラム
(5) アクセス制御機能を使用する場合に必要なプログラム
(6) オブジェクト一括登録機能を使用する場合に必要なプログラム
(7) 全文検索インデクス一括登録機能を使用する場合に必要なプログラム
(8) 文書のライフサイクル管理機能を使用する場合に必要なプログラム

(1) 必須プログラム

TPBroker
CORBAを利用したクライアントとサーバ間の通信機能を提供するプログラムです。TPBrokerは,ORB機能を利用して,クライアントアプリケーションとの間の通信基盤として使用します。VisiBrokerで実現できるORB機能に,OTS機能,運用支援機能などを備えています。

DocumentBroker Server
DocumentBrokerのサーバ機能を提供するプログラムです。文書管理に使用する文書空間を提供します。また,このほかに,アクセス制御機能,サーバ監視プロセス,および運用コマンドを提供します。

DABrokerおよびDABroker for C++
DABrokerは,分散オブジェクト環境でのシームレスなデータベースアクセスを提供するプログラムです。DABroker for C++は,DABrokerの機能をC++ クラスライブラリとして提供するプログラムです。

HiRDBサーバ
DocumentBrokerで管理する文書や属性を格納するデータベースシステムです。HiRDB/Parallel Server,HiRDB/Single Server,またはHiRDB/Workgroup Serverが必要です。

SORT
HiRDBサーバの前提製品で,データのソート時に必要な製品です。HiRDB Version 6またはHiRDB Version 7を使用する場合に必要になります。HiRDB Version 8以降を使用する場合,SORTは必要ありません。
なお,Windows版のHiRDBサーバ(HiRDB Version 6またはHiRDB Version 7のHiRDBサーバ)には,SORTが同梱されています。

OS
次に示すオペレーティングシステムを使用します。
  • Windows Server 2003の場合:
    Windows Server 2003,Enterprise Edition,またはWindows Server 2003,Standard Editionを使用してください。
  • Windows Server 2003 R2の場合:
    Windows Server 2003 R2,Enterprise Edition,またはWindows Server 2003 R2,Standard Editionを使用してください。
  • Windows Server 2003 R2 x64 Editionの場合:
    Windows Server 2003 R2,Enterprise x64 Edition,またはWindows Server 2003 R2,Standard x64 Editionを使用してください。
  • Windows Server 2008 x86の場合:
    Windows Server 2008 Enterprise x86 Edition,またはWindows Server 2008 Standard x86 Editionを使用してください。
  • Windows Server 2008 x64の場合:
    Windows Server 2008 Enterprise x64 Edition,またはWindows Server 2008 Standard x64 Editionを使用してください。
  • Windows Server 2008 R2の場合:
    Windows Server 2008 R2 Enterprise,またはWindows Server 2008 R2 Standardを使用してください。
  • Windows Server 2012の場合:
    Windows Server 2012 Standard,またはWindows Server 2012 Datacenterを使用してください。

(2) DocumentBrokerサーバとHiRDBサーバを別マシンで利用する場合に必要なプログラム

HiRDB/Run Time
DocumentBrokerサーバとHiRDBサーバは,別のマシンに配置できます。DocumentBrokerサーバとHiRDBサーバを別のマシンに配置する場合は,DocumentBrokerを配置する文書管理サーバ側にHiRDB/Run Timeをインストールしてください。

(3) 全文検索機能を使用する場合に必要なプログラム

全文検索機能,概念検索機能を使用するためには,次のプログラムが必要です。

全文検索機能の場合
  • HiRDB Object Option
  • HiRDB Text Search Plug-in

概念検索機能の場合
  • HiRDB Object Option
  • HiRDB Text Search Plug-in
  • HiRDB Text Search Plug-in Conceptual Extension

文字列型プロパティに対する全文検索機能の場合
  • HiRDB Object Option
  • HiRDB Text Search Plug-in

注※
HiRDB Version 6またはHiRDB Version 7を使用する場合に必要になります。

各プログラムについて説明します。

HiRDB Object Option
RDBであるHiRDBをORDBに拡張するオプション製品です。HiRDBにHiRDB Object Optionを組み込むことで,数値や文字データだけでなく,文書や画像などを格納できるようになります。

HiRDB Text Search Plug-in
検索タームを指定して全文検索する場合に必要なプログラムです。HiRDB Text Search Plug-inの詳細については,マニュアル「HiRDB Text Search Plug-in」を参照してください。

HiRDB Text Search Plug-in Conceptual Extension
文章または文字列をキーに概念検索する場合に必要なプログラムです。HiRDB Text Search Plug-in Conceptual Extensionの詳細については,マニュアル「HiRDB Text Search Plug-in」を参照してください。

(4) File Link連携機能を使用する場合に必要なプログラム

HiRDB File Link
コンテント自体は任意のファイルサーバへ格納し,格納先の情報(ファイル名などのリンク情報)をデータベース(HiRDB)に登録するという保管システムを構築する製品です。HiRDB File Linkは,HiRDBサーバを配置したサーバ,ファイルサーバ,およびコンテンツアクセス用アプリケーションの実行環境(クライアント)すべてへインストールする必要があります。HiRDB File Linkの詳細については,マニュアル「HiRDB File Link」を参照してください。

(5) アクセス制御機能を使用する場合に必要なプログラム

LDAP対応のディレクトリサービス
DocumentBrokerが提供するアクセス制御機能を使用する場合,DocumentBrokerでは,LDAP対応のディレクトリサービスとして,次の製品との連携をサポートしています。
  • Sun Java System Directory Server
  • Sun ONE Directory Server
  • Sun Directory Server
  • Windows Server 2003のActive Directory
  • Windows Server 2003 R2のActive Directory
  • Windows Server 2008のActive Directory
  • Windows Server 2008 R2のActive Directory
  • Windows Server 2012のActive Directory
なお,Windowsのユーザ管理システム,またはLDAP対応のディレクトリサービスが,DocumentBrokerのアクセス制御機能に適応できない場合があります。この場合,ユーザが作成したアクセスルーチン(UOC)を組み込むことによって,そのユーザ管理システムをDocumentBrokerのアクセス制御機能として使用できます。

(6) オブジェクト一括登録機能を使用する場合に必要なプログラム

DocumentBroker Object Loader
大量のオブジェクトをDocumentBrokerに一括して登録する場合は,DocumentBroker Object Loaderが必要です。DocumentBroker Object Loaderでは,DocumentBrokerからオブジェクトを取得してほかのDocumentBrokerへ一括して登録する場合に,DocumentBroker Object Loaderの実行に必要な入力データファイルを生成する機能も提供しています。
さらに,DocumentBroker Object Loader High-end Optionを使用すると,複数のDocumentBroker Object Loaderを同時に実行して,オブジェクトの登録時間を短縮できます。
DocumentBroker Object Loader,およびDocumentBroker Object Loader High-end Optionの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Object Loader Version 3」を参照してください。

(7) 全文検索インデクス一括登録機能を使用する場合に必要なプログラム

DocumentBroker Text Search Index Loader
DocumentBrokerに登録されている文書からテキスト情報を抽出して,全文検索インデクスとして一括登録する場合は,DocumentBroker Text Search Index Loaderが必要です。
DocumentBroker Text Search Index Loaderの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Text Search Index Loader Version 3」を参照してください。

(8) 文書のライフサイクル管理機能を使用する場合に必要なプログラム

DocumentBroker Life Cycle Suite
文書のライフサイクル管理をする場合は,DocumentBroker Life Cycle Suiteが必要です。DocumentBrokerからWorkCoordinatorを操作するためのC++ クラスライブラリおよび分散オブジェクト群を提供しています。また,デフォルトオブジェクトで対応できない複雑なロジックを持つルールを設定したい場合のために,アプリケーションフレームワークを提供しています。
文書のライフサイクル管理をする場合は,DocumentBrokerサーバを配置する文書管理サーバ上に,DocumentBroker Life Cycle SuiteのほかにDocumentBroker Development KitまたはDocumentBroker Runtime,およびWorkCoordinatorが必要です。
DocumentBroker Life Cycle Suiteの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Life Cycle Suite Version 2」を参照してください。