付録A.1 作成するコーディング例

作成するコーディング例について説明します。

このコーディング例では,クラスライブラリのメソッドのコールシーケンスを例示します。また,クラスライブラリの各メソッドの使用方法を例示します。

ここで示すある業務の流れに従ったアプリケーションプログラムのコーディング例を参考にして,実際のアプリケーションプログラムを作成してください。

<この項の構成>
(1) 前提条件
(2) 作成するプログラム

(1) 前提条件

前提条件は次のとおりです。

(a) 記述範囲

このコーディング例では,アプリケーションプログラムのうち,クラスライブラリを使用したインターフェースの個所だけを記述します。GUIや定型業務に依存した個所については説明しません。

また,このコーディング例は,クラスライブラリのすべてのメソッドを使用しているものではありません。

(b) データの定義

このコーディング例はデータを定義する機能は持たないため,あらかじめデータは定義されていることを前提とします。

したがって,クラス識別子やプロパティ識別子はすでにわかっているものとします。

また,文書およびフォルダのクラス定義は実装しません。別のツールを使用して定義してあり,このコーディング例からは変更できないものとします。

(c) プロパティ

このコーディング例で扱うプロパティは次のとおりです。

文書,フォルダおよび構成管理フォルダがこれらのプロパティを持ちます。これ以外のプロパティはないものとします。

(2) 作成するプログラム

コーディング例の仕様について説明します。

(a) コンポーネント

このコーディング例は次のコンポーネントを持ちます。

ここでは,2階層のフォルダを持ち,文書を管理・検索する業務について説明します。コーディング例で扱うコンポーネントの構成について,図A-1に示します。

図A-1 コーディング例で扱うコンポーネントの構成

[図データ]

「業務」というフォルダが最上位のフォルダです。このフォルダ下位にフォルダ「ひな形文書」と構成管理フォルダ「起案書」および「報告書」があります。

(b) 機能

このコーディング例の機能について説明します。