クラスライブラリを使用して,アプリケーションを開発したり,開発したクライアントアプリケーションを使用して,文書空間オブジェクトを操作する場合,クラスライブラリを使用したプログラミングで使用する文字コード種別は,接続する文書空間で使用する文字コード種別に合わせる必要があります。DocumentBrokerでは,次の文字コードセットをサポートしています。
このため,プログラムではlocale機能を用いてロケールを設定する必要があります。
ユーザの言語要求に従ってロケールを設定するプログラミングの例を次に示します。
#include <locale.h>
:
setlocale(LC_ALL, "");
:
接続する文書空間で使用している文字コード種別は,CdbrSession::GetDocSpaceCharacterSetメソッドで取得できます。1つのクライアントアプリケーションが文字コード種別の異なる複数の文書空間に接続する場合に,このメソッドを使用することで動的に文書空間の文字コードに合わせた処理を行うことができます。CdbrSession::GetDocSpaceCharacterSetメソッドの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ リファレンス 基本機能編」を参照してください。
文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合,DocumentBrokerで使用できる機能や各クラスで提供するメソッドに制限があります。文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合に使用できる範囲を次に示します。なお,文書空間で使用する文字コード種別が,Shift-JISの場合は,すべての機能が使用できます。
表5-3 文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合に使用できる機能
分類 | 機能名 | 使用可否 |
---|---|---|
文書管理 | 文書の登録機能 | ○ |
バージョン管理機能 | ○ | |
マルチレンディション管理機能 | ○ | |
マルチファイル管理機能 | ○ | |
コンテナ管理機能 | ○ | |
文書の構成管理機能 | ○ | |
文書間リレーション管理機能 | ○ | |
文書の属性情報の管理機能 | ○ | |
File Link連携機能 | - | |
リファレンスファイル管理機能 | ○ | |
レンディションのコンテント種別変換機能 | ○ | |
XML文書管理機能 | - | |
独立データの管理機能 | 独立データの管理機能 | ○ |
アクセス制御 | アクセス制御機能 | ○ |
検索 | 属性検索 | ○ |
全文検索 | ○ | |
構造指定検索 | - | |
概念検索 | ○ | |
文字列型プロパティに対する全文検索 | ○ |
なお,文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合に使用できるメソッドの詳細は,「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ リファレンス 基本機能編」を参照してください。