2.3.2 セッションの確立から終了までの流れ

セッションの確立から終了までの流れを説明します。また,セッションの中でオブジェクトを操作したときの,操作の確定および取り消しについても説明します。なお,それぞれのメソッドの文法については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ リファレンス 基本機能編」を参照してください。

<この項の構成>
(1) セッションの確立
(2) オブジェクトの操作の確定と取り消し
(3) セッションの終了
(4) 注意事項

(1) セッションの確立

オブジェクトを操作する場合,まずセッションを確立します。ここでは,セッションを確立する手順について説明します。セッションの確立とは,文書空間と接続してトランザクションを開始することです。

セッションを確立する流れについて次に示します。

  1. CdbrSessionオブジェクトを生成します。
    CdbrSessionオブジェクトは,newによって作成します。
  2. 文書空間に接続します。
    CdbrSession::Connectメソッドをコールします。
  3. トランザクションを開始します。
    CdbrSession::Beginメソッドをコールします。
    セッションの確立以降,データベースに格納されたオブジェクトを操作できます。

(2) オブジェクトの操作の確定と取り消し

文書空間でオブジェクトを操作したら,操作を確定する必要があります。操作を確定するためには,CdbrSession::Commitメソッドをコールします。これによって,データベースのオブジェクトの状態が確定されます。

また,オブジェクトに対して行った操作を取り消したい場合は,CdbrSession::Rollbackメソッドをコールします。これによって,前回CdbrSession::Commitメソッドによって確定した以降の操作が取り消され,CdbrSession::Commitメソッドをコールした段階のオブジェクトの状態に戻ります。

CdbrSession::Commitメソッド,またはCdbrSession::Rollbackメソッドをコールすると,その時点でトランザクションは完了します。このため,新たにトランザクションを開始する場合は,CdbrSession::Beginメソッドをコールする必要があります。

(3) セッションの終了

オブジェクトの操作が終了したら,セッションを終了します。セッションは,データベースの内容を確定したあとで終了してください。

セッションは,次の流れで終了します。

  1. CdbrSession::Disconnectメソッドをコールします。
    これによって,文書空間との接続が解除され,セッションが終了します。

(4) 注意事項