ここでは,コンテナを使用した管理方法について説明します。ここで説明するのは,すべてのコンテナで共通して実現できる管理方法です。
複数の文書を管理する場合,文書をフォルダに格納するイメージでまとめて管理すると便利です。また,複数の観点で分類したい文書などは,分類ごとにリンクを付けておくと便利です。DocumentBrokerでは,このような管理をコンテナによって実現します。
コンテナには,複数の文書またはコンテナを関連づけられます。コンテナから設定する関連づけをコンテインメントといいます。すべてのコンテナで使用できるコンテインメントには,直接型のコンテインメントと参照型のコンテインメントがあります。直接型のコンテインメントは,一つのコンテナの下位に複数の文書またはコンテナを関連づけられるコンテインメントです。上位になるコンテナは一つです。参照型のコンテインメントは,一つのコンテナの下位に複数の文書またはコンテナを関連づけられ,かつ一つの文書またはコンテナの上位に複数のコンテナを関連づけらるコンテインメントです。
例えば,プロジェクト単位で文書をまとめて管理するために,プロジェクトAコンテナをフォルダとして使用する場合,コンテナと資料を直接型のコンテインメントを使用して関連づけます。これによって,フォルダに資料を格納するイメージで見積書,企画書および仕様書を管理できます。プロジェクトA-提案資料-発表資料,とコンテナの階層をたどって文書を入手することもできます。
図3-9 コンテナによる管理の例(直接型のコンテインメントで関連づける場合)
また,プロジェクトAに関連する資料のうち,B社に関する資料を格納したB社コンテナは,すでに顧客情報コンテナから直接型のコンテインメントで関連づけられています。一つの文書またはコンテナに対して,二つのコンテナから直接型のコンテインメントで関連づけることはできないため,B社コンテナをプロジェクトAから直接型のコンテインメントで関連づけることはできません。
このため,プロジェクトAコンテナからは,参照型のコンテインメントを使用して関連づけます。参照型のコンテインメントを使用した場合,複数のプロジェクトから,同じ顧客情報を参照することもできます。
図3-10 コンテナによる管理の例(参照型のコンテインメントで関連づける場合)
このほか,プロジェクトごとのコンテナに関連づけられている文書を作成者別に分類したり,顧客情報コンテナに関連づけられている会社ごとのコンテナを業界別に分類したりする場合にも,コンテナと参照型のコンテインメントを使用して,文書やコンテナを分類できます。
直接型または参照型のコンテインメントを使用できるコンテナは,次のクラスのオブジェクトとして作成します。
詳細については,「3.9 コンテナを使用した文書管理」を参照してください。