ここでは,File Link連携機能の概要について説明します。
File Link連携機能とは,HiRDBのプラグインプログラムであるHiRDB File Linkと連携して文書を管理する機能です。文書の実体であるコンテントを,データベースと連携しているファイルサーバ上で管理します。データベースでは,ファイル名などのリンク情報だけを管理します。
この機能には,次のような特徴があります。
File Link連携機能が使えるのは,バージョンなし文書およびバージョン付き文書です。File Link連携機能を使用する文書を,File Link文書といいます。
File Link文書では,一つのファイルをコンテントとして管理するほか,クライアント環境のディレクトリをコンテントとしてまとめて登録して管理できます。この場合,指定したディレクトリおよびそのサブディレクトリ下に格納されているすべてのファイルを一つのコンテントとして登録できます。また,すでにHiRDB File Linkのファイルサーバ上に登録されているデータも,DocumentBrokerの文書のコンテントとして登録・管理できます。
File Link連携機能は,マルチレンディション管理機能とあわせて使用できます。この場合,例えば,レンディションごとに,容量の大きいデータ形式のコンテントはファイルサーバに,容量の小さいデータ形式のコンテントはデータベースに,というように分けて管理できます。
File Link文書は,バージョンなし文書またはバージョン付き文書として管理します。File Link連携機能を使用する場合としない場合とで,バージョンなし文書およびバージョン付き文書を構成するDMAオブジェクトが異なります。
File Link連携機能を使用するバージョンなし文書を構成するDMAオブジェクトの種類を次に示します。ContentFileLinkオブジェクト以外のオブジェクトについては,File Link連携機能を使用しないバージョンなし文書と同様です。
File Link連携機能を使用するバージョンなし文書とDMAオブジェクトの関係を次の図に示します。
図3-28 File Link連携機能を使用するバージョンなし文書とDMAオブジェクトの関係
File Link連携機能を使用するバージョン付き文書を構成するDMAオブジェクトの種類を次に示します。ContentFileLinkオブジェクト以外のオブジェクトについては,File Link連携機能を使用しないバージョン付き文書と同様です。また,ContentFileLinkオブジェクトについては,File Link連携機能を使用するバージョンなし文書と同様です。
File Link連携機能を使用するバージョン付き文書とDMAオブジェクトの関係を次の図に示します。
図3-29 File Link連携機能を使用するバージョン付き文書とDMAオブジェクトの関係