ここでは,マルチレンディション管理の概要について説明します。
文書のマルチレンディション管理とは,バージョンなし文書またはバージョン付き文書に複数のレンディションを登録して管理することです。マルチレンディション管理は,次のような場合に使用できます。
マルチレンディション管理モデルでは,次の2種類のレンディションを区別して扱います。
なお,このマニュアルでは,2種類のレンディションを合わせて「レンディション」と記述します。レンディションの種類によって説明が異なる場合は,それぞれ「マスタレンディション」,「サブレンディション」と記述して区別します。それぞれについて説明します。
文書をマルチレンディション文書として管理する場合,一つの文書に対して,1個のマスタレンディションと最大9個のサブレンディションを登録できます。追加したサブレンディションは,削除できます。ただし,マスタレンディションは削除できません。また,サブレンディションをマスタレンディションに変更することもできます。この場合,それまでマスタレンディションだったレンディションは,サブレンディションに変更されます。
なお,マスタレンディションに登録されているコンテントから,サブレンディションに登録するコンテントを作成,登録することもできます。マスタレンディションのコンテントの文書形式を変換してサブレンディションのコンテントを作成,登録することを,レンディション変換といいます。レンディション変換は,DocumentBroker Rendering Optionを使用して実行できます。
マルチレンディション文書を構成するDMAオブジェクトの種類を次に示します。
マルチレンディション文書として管理しているバージョンなし文書およびバージョン付き文書の,DMAオブジェクトの構成を次の図に示します。
図3-19 マルチレンディション文書のDMAオブジェクトの構成