5.2.1 文字コード種別とプログラミング

クラスライブラリを使用して,アプリケーションを開発したり,開発したクライアントアプリケーションを使用して,文書空間オブジェクトを操作する場合,クラスライブラリを使用したプログラミングで使用する文字コード種別は,接続する文書空間で使用する文字コード種別に合わせる必要があります。DocumentBrokerでは,次の文字コードセットをサポートしています。

このため,プログラムではlocale機能を用いてロケールを設定する必要があります。

ユーザの言語要求に従ってロケールを設定するプログラミングの例を次に示します。

ロケールを設定するプログラミングの例

#include <locale.h>

setlocale(LC_ALL, "");

<この項の構成>
(1) 文書空間の文字コード種別の取得
(2) 文字コード種別がUTF-8の場合に使用できる機能

(1) 文書空間の文字コード種別の取得

接続する文書空間で使用している文字コード種別は,CdbrSession::GetDocSpaceCharacterSetメソッドで取得できます。1つのクライアントアプリケーションが文字コード種別の異なる複数の文書空間に接続する場合に,このメソッドを使用することで動的に文書空間の文字コードに合わせた処理を行うことができます。CdbrSession::GetDocSpaceCharacterSetメソッドの詳細については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ リファレンス 基本機能編」を参照してください。

(2) 文字コード種別がUTF-8の場合に使用できる機能

文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合,DocumentBrokerで使用できる機能や各クラスで提供するメソッドに制限があります。文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合に使用できる範囲を次に示します。なお,文書空間で使用する文字コード種別が,Shift-JISの場合は,すべての機能が使用できます。

表5-3 文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合に使用できる機能

分類機能名使用可否
文書管理文書の登録機能
バージョン管理機能
マルチレンディション管理機能
マルチファイル管理機能
コンテナ管理機能
文書の構成管理機能
文書間リレーション管理機能
文書の属性情報の管理機能
File Link連携機能
リファレンスファイル管理機能
レンディションのコンテント種別変換機能
XML文書管理機能
独立データの管理機能独立データの管理機能
アクセス制御アクセス制御機能
検索属性検索
全文検索
構造指定検索
概念検索
文字列型プロパティに対する全文検索
(凡例)
○:使用できます。
-:使用できません。

なお,文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合に使用できるメソッドの詳細は,「DocumentBroker Version 3 クラスライブラリ C++ リファレンス 基本機能編」を参照してください。