4.4.2 全文検索機能付き文書クラスの作成

ここでは,全文検索の対象になる文書の基になるクラスの作成方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 全文検索機能付き文書クラスとは
(2) 全文検索機能付き文書クラスに追加するプロパティ
(3) 概念検索機能付き文書クラスに追加するプロパティ

(1) 全文検索機能付き文書クラスとは

全文検索は,全文検索機能を持ったクラスを基に作成された文書に対して実行できます。

全文検索に必要な機能を持ったプロパティを追加したdmaClass_DocVersionクラスのサブクラスを,全文検索機能付き文書クラスといいます。

また,全文検索のうち,概念検索の対象になるクラスについては,全文検索用の機能を持ったプロパティのほか,概念検索用の機能を持ったプロパティも追加します。全文検索機能付き文書クラスのうち,概念検索に必要な機能を持ったプロパティを追加したdmaClass_DocVersionクラスのサブクラスを特に,概念検索機能付き文書クラスといいます。

クラスライブラリで全文検索の対象になるオブジェクトを作成する場合は,全文検索機能付き文書クラスまたは概念検索機能付き文書クラスを,次に示すクラスライブラリのオブジェクトの構成要素として指定します。

(2) 全文検索機能付き文書クラスに追加するプロパティ

全文検索機能付き文書クラスを作成する場合には,次のプロパティを追加する必要があります。

プロパティの追加方法については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。

次に,全文検索インデクス用プロパティと,edmProp_ContentIndexStatusプロパティについて説明します。

全文検索インデクス用プロパティ
全文検索インデクス用プロパティには,表4-2に示す5種類があります。作成する文書で実現したい全文検索の種類によって,これらのプロパティを使い分けてください。なお,このマニュアルでは,以降,これらのプロパティとして生成される全文検索用のインデクスを,全文検索インデクスと呼びます。
全文検索インデクス用プロパティの種類と,それぞれの全文検索インデクス用プロパティで実行できる全文検索の種類について,次の表に示します。

表4-2 全文検索インデクス用プロパティの種類

プロパティ全文検索構造指定検索概念検索
edmProp_TextIndex
(プレーンテキスト検索用全文検索インデクス)
××
edmProp_StIndex
(構造指定検索用全文検索インデクス)
×
edmProp_ConceptTextIndex
(プレーンテキスト検索用概念検索インデクス)
×
edmProp_ConceptStIndex
(構造指定検索用概念検索インデクス)
edmProp_Content
(Version 1互換用全文検索インデクス)
×
(凡例)
○:実行できます。
×:実行できません。
注※
プレーンテキストに対して検索タームを指定して実行する全文検索を示します(構造指定検索および概念検索を含みません)。

edmProp_ContentIndexStatusプロパティ
全文検索インデクスの登録状態を表すプロパティです。Integer32型のデータが設定されます。このプロパティの値は,DocumentBroker Text Search Index Loaderで使用されます。
全文検索インデクスの登録状態ごとに,DocumentBrokerによって次の表に示す値が設定されます。

表4-3 edmProp_ContentIndexStatusプロパティの内容

内容
0文書が未登録です。
1文書は登録されていますが,全文検索インデクスは作成されていません。
2文書が登録されており,対応する全文検索インデクスも作成されています。
3文書が更新されていますが,全文検索インデクスが更新されていないため,文書と全文検索インデクスが一致しません。
100以上エラー情報など,DocumentBroker Text Search Index Loaderが使用する値です。

(3) 概念検索機能付き文書クラスに追加するプロパティ

概念検索機能付き文書クラスを作成する場合には,次のプロパティを追加する必要があります。

プロパティの追加方法については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。