対象オブジェクトを包含しているコンテナの情報を取得します。取得した情報は，標準出力に出力されます。OIIDファイルに複数のOIIDを指定すると，複数のオブジェクトを包含しているコンテナの一覧を一括して取得できます。

出力される情報はコンテインメントの種別，リンク識別子，オブジェクト種別およびOIIDです。各情報はコンマ（,）で区切って出力されます。出力される情報について，次に説明します。

コンテインメントの種別

次のどれかが出力されます。

• DCR
  直接型のコンテインメントが設定されている場合
  
• RCR
  参照型のコンテインメントが設定されている場合
  
• VCR
  構成管理型のコンテインメントが設定されている場合
  

リンク識別子

コンテインメントを識別するためのリンク識別子が出力されます。

オブジェクト種別

オブジェクトの種別を表す文字列が出力されます。「1.3.2　クラスライブラリとの関係」を参照してください。

OIID

オブジェクトのOIIDが出力されます。

• CdbrDocumentクラス
• CdbrVersionableDocumentクラス
• CdbrReferentialContainerクラス
• CdbrVersionTraceableContainerクラス
• CdbrConfiguratedReferentialContainerクラス

dbrlsparent　〔 -l { DCR | RCR | VCR | ALL } 〕　{ OIID | OIIDファイル }

-l { DCR | RCR | VCR | ALL }

出力するコンテナとの間に設定されているコンテインメントの種別を指定します。このオプションを省略した場合はALLが仮定されます。

DCR

直接型のコンテインメントが設定されているコンテナを出力します。

RCR

参照型のコンテインメントが設定されているコンテナを出力します。

VCR

構成管理型のコンテインメントが設定されているコンテナを出力します。

ALL

バージョン付き文書またはバージョン付き構成管理コンテナの場合，直接型のコンテインメント，参照型のコンテインメントおよび構成管理型のコンテインメントが設定されているコンテナの情報を出力します。

バージョン付き文書およびバージョン付き構成管理コンテナ以外の場合，直接型のコンテインメントおよび参照型のコンテインメントが設定されている情報を出力します。

OIID

包含するコンテナの一覧を取得するオブジェクトのOIIDを指定します。

OIIDファイル

包含するコンテナの一覧を取得するオブジェクトのOIIDを記述したOIIDファイルのファイルパスを指定します。OIIDファイルには，複数のOIIDが指定できます。

OIIDファイルのファイル名はオブジェクトのOIID形式以外であれば任意です。ファイルパスは，絶対パスまたは相対パスのどちらでも指定できます。ただし，「dma://」で始まるパスは指定できません。

実行例を次に示します。なお，実行環境制御ファイルでのOutputセクションのFormatエントリの指定によって，出力形式が異なります。

　

（Formatエントリが「VR0112」の場合）
$ dbrlsparent  dma:///07a17522…00000030
# dma:///07a17522…00000030
DCR,RC,dma:///07a17522…00000031
RCR,VTC,dma:///07a17522…00000032
VCR,CRC,dma:///07a17522…00000033
KMBR32002-I 1件のオブジェクトに対する操作を行いました。
　
（Formatエントリが「VR0200」の場合）
$ dbrlsparent  dma:///07a17522…00000030
# dma:///07a17522…00000030
RCR,acl:///LD…0031,RC,dma:///07a17522…00000031
DCR,acl:///LR…0032,VTC,dma:///07a17522…00000032
VCR,acl:///LV…0033,CRC,dma:///07a17522…00000033
KMBR32002-I 1件のオブジェクトに対する操作を行いました。

• 実行環境制御ファイルのOutputセクションのFormatエントリに「VR0112」を指定している場合，重複は排除されません。
• バージョン付き構成管理コンテナの1バージョンは，バージョンなし構成管理コンテナとしても出力されます。
  例えば，図5-3のようにバージョン付き構成管理コンテナの1バージョンが直接型，参照型または構成管理型のコンテインメントで文書を包含している場合，このコマンドを実行するとバージョン付きコンテナとバージョンなしコンテナバージョン2の情報が出力されます。
  

  図5-3　1バージョンが直接型，参照型または構成管理型のコンテインメントで文書を包含している場合に文書から取得できるコンテナ

  

  また，図5-4のようにバージョン付き構成管理コンテナの複数のバージョンが参照型または構成管理型のコンテインメントで同じ文書を包含している場合，このコマンドを実行するとバージョン付きコンテナとバージョンなしコンテナバージョン1およびバージョン2の情報が出力されます。
  

  図5-4　複数のバージョンが参照型または構成管理型のコンテインメントで同じ文書を包含している場合に文書から取得できるコンテナ

  

• 構成管理型のコンテインメントを設定できないオブジェクトの場合に-l VCRオプションを指定した場合，何もしないで正常終了します。