3.8.2 記述形式

リファレンス情報ファイルは,DMAオブジェクトのクラス名をセクション名とする複数のセクションから構成されます。各セクションは複数のエントリで構成されます。リファレンス情報ファイル中に同一のエントリが複数指定されている場合は,最初に記述されているエントリを有効とします。

記述形式は次のとおりです。

〔 <クラス名> 〕
(
 〔 reference_type=<リファレンス種別> 〕
 〔 reference_contentbasepath=<コンテント格納先ベースパス指定> 〕
 〔 reference_deleterootpath=<削除ディレクトリのルートパス指定> 〕
)
<リファレンス種別> ::= {NONE|RELATIVE}
<コンテント格納先ベースパス> ::= '<任意の文字列>'
<削除ディレクトリのルートパス指定> ::= '<任意の文字列>'

<この項の構成>
(1) <クラス名>セクション
(2) reference_typeエントリ
(3) reference_contentbasepathエントリ
(4) reference_deleterootpathエントリ

(1) <クラス名>セクション

リファレンス情報ファイルには,プロパティ値を設定または取得するオブジェクトを構成するDMAオブジェクトの,クラスまたはそのサブクラスのクラス名をセクション名として,128バイト以内の半角文字列で記述します。セクション名として記述するクラス名は,クラス定義情報ファイルに記述されている必要があります。セクションは,一つ以上のエントリで構成されます。セクションを構成するエントリについて次に示します。

(2) reference_typeエントリ

コンテントの格納先と管理するリファレンス情報を示すリファレンス種別を指定します。リファレンス種別には,「NONE」または「RELATIVE」を指定してください。

このエントリの指定は,-iオプションを指定してdbrdelcntrコマンド(コンテナの削除)を実行する場合に有効になります。

「NONE」を指定した場合,コンテントがなく,コンテントロケーションを管理しないオブジェクトとして扱います。

「RELATIVE」を指定した場合,コンテントの格納先をファイルシステム上の領域とし,コンテントロケーションを相対パスで管理するオブジェクトとして扱います。

<記述例>
reference_type = RELATIVE

(3) reference_contentbasepathエントリ

コンテント格納先ベースパスをシングルクォート(')で囲んで記述します。

このエントリの指定は,-iオプションを指定し,かつリファレンス種別にRELATIVEを指定して,dbrdelcntrコマンド(コンテナの削除)を実行する場合に有効になります。

このエントリには,コンテントが格納されているディレクトリの基点となるパスを指定します。例えば,コンテナに包含されるリファレンスファイル文書の基点となるパスが「/drv01/dir01/userdir」ディレクトリの場合,このエントリに「/drv01/dir01/userdir」をシングルクォート(')で囲んで指定します。このエントリの指定の末尾に,パスのデリミタ「/」(UNIXの場合)または「¥」(Windowsの場合)を記述する必要はありません。

このエントリに指定したコンテント格納先ベースパスは,ContentLocationプロパティに格納されたコンテント格納先を示す相対パスと結合して,絶対パスとして使用されます。

Windowsの場合,コンテント格納先ベースパスにUNC形式のパスを使用することもできます。例えば,「server01」というマシンのネットワーク上で共有しているフォルダ「share」をコンテント格納先ベースパスに指定する場合は,「¥¥server01¥share」をシングルクォート(')で囲んで指定します。

<記述例>
reference_contentbasepath = '/drv01/dir01/userdir'

(4) reference_deleterootpathエントリ

リファレンスファイル文書と,リファレンスファイル文書が格納されているディレクトリを同時に削除する場合,削除ディレクトリのルートパスをシングルクォート(')で囲んで記述します。

このエントリの指定は,-iオプションを指定し,かつリファレンス種別にRELATIVEを指定して,dbrdelcntrコマンド(コンテナの削除)を実行する場合に有効になります。

このエントリには,削除するディレクトリのルートパスを指定します。例えば,「/drv01/dir01/userdir/user01/<DocumentBrokerがコンテントを管理するためのディレクトリ>/<登録ファイル名>」のディレクトリ中の「user01」ディレクトリ以下のディレクトリを削除する場合は,「user01」ディレクトリのルートパスとして,「/drv01/dir01/userdir」をシングルクォート(')で囲んで指定します。ただし,コンテント格納先べースパスの上位のディレクトリは指定できません。また,エントリの指定の末尾に,パスのデリミタ「/」(UNIXの場合)または「¥」(Windowsの場合)を記述する必要はありません。

DocumentBrokerがコンテントを管理するためのディレクトリは,このエントリまたは実行環境制御ファイルで削除ディレクトリのルートパスの指定を省略した場合も,コンテントと同時に削除されます。

Windowsの場合,削除ディレクトリのルートパスにUNC形式のパスを使用することもできます。例えば,「server01」というマシンがネットワーク上で共有しているフォルダ「share」を削除ディレクトリのルートパスに指定する場合は,「¥¥server01¥share」をシングルクォート(')で囲んで指定します。

<記述例>
reference_deleterootpath = '/drv01/dir01/userdir'