コマンド実行中にエラーが発生すると,操作が終了していないオブジェクトに対する処理は無効になります。
例として,A,B,Cという三つのバージョンなしコンテナを作成する場合について説明します。三つのバージョンなしコンテナを作成するためには,dmaClass_Container用プロパティ情報ファイルを用意して,dbrcrtcntrを実行します。このとき,Cのコンテナ作成中にエラーが発生するとA,Bのコンテナは作成されますがCのコンテナは作成されません。
三つのバージョンなしコンテナを作成するときのエラーの発生時期と出力情報の例を次の図に示します。なお,この図はWindowsの場合の例です。UNIXの場合の出力情報の例については,図中の注を参照してください。
図4-1 バージョンなしコンテナを作成するときの,エラーの発生時期と出力情報の例(Windowsの場合)
![[図データ]](figure/zu040200.gif)
- 環境変数を表示します。
環境変数「DBR_DETAIL_ERRORLOG」の設定を確認します。この例の場合,「ON」が設定されているため,詳細メッセージが標準エラー出力および詳細エラーログファイルに出力されることがわかります。
- プロパティ情報ファイルを表示します。
コンテナを作成するときに指定するプロパティ情報ファイルの内容を表示します。この例で指定するのは,三つのバージョンなしコンテナを作成するためのdmaClass_Container用プロパティ情報ファイルです。ただし,三つ目のコンテナ用のプロパティ情報は,セクション名が正しくありません。
- dbrcrtcntrコマンドを実行して,コンテナを作成します。
- 一つ目のコンテナが作成され,コンテナのOIIDが出力されます。
- 二つ目のコンテナが作成され,コンテナのOIIDが出力されます。
- 三つ目のコンテナ作成時に,エラーが発生したため,詳細メッセージが出力されます。
- 三つ目のコンテナ作成時にエラーが発生したことを示す,オブジェクト操作ツールのエラーメッセージが出力されます。
- ファイル内容を確認します。
- 詳細メッセージが出力された詳細エラーログファイル名が出力されます。この例は,詳細エラーログファイル出力ディレクトリを示す環境変数「DBR_DETAIL_ERRORLOG_DIR」を指定していない場合です。
- トレースファイル名が出力されます。この例は,トレースファイルをカレントディレクトリに出力した場合です。トレースファイルの出力先の指定については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。
ただし,コマンド実行ログを出力するときにエラーが発生した場合,コマンド実行ログの出力は行われませんが,オブジェクトの操作は完了しているのでコマンドの処理自体は無効になりません。