2.1.2 クラス

Java クラスライブラリでは,次の2種類のクラスを区別して理解しておく必要があります。

<この項の構成>
(1) Javaクラス
(2) 文書空間オブジェクトを操作するためのクラス

(1) Javaクラス

Java言語上のクラスです。また,Java クラスライブラリが提供するJavaのクラスおよびインターフェースの総称です。Javaクラスは,メソッドを実装しています。

Javaクラスの詳細については,「6. Java クラスライブラリの機能」を参照してください。

(2) 文書空間オブジェクトを操作するためのクラス

データベース上のクラスです。文書空間オブジェクトに対応するクラスです。文書空間オブジェクトを操作するためのクラスには次の2種類があります。

文書空間オブジェクトクラスは,DMAクラスによって構成されます。文書空間オブジェクトクラスの構成を次の図に示します。

図2-2 文書空間オブジェクトクラスの構成

[図データ]

文書空間オブジェクトクラス
一つまたは複数のDMAクラスから構成される概念的なクラスです。
文書空間オブジェクトクラスは,DMAオブジェクトをまとめて操作するための機能を持ったクラスです。文書管理を実現する機能ごとに,必要なDMAオブジェクトを操作する機能を持ったクラスが定義されています。文書空間オブジェクトクラスには,バージョンなし文書クラス,バージョン付き文書クラス,バージョンなしフォルダクラスなどがあります。文書やフォルダを作成して操作するためのクラスは,文書やフォルダに必要な複数のDMAクラスを構成要素として持っています。
DMAクラス
文書空間オブジェクトクラスの構成要素です。DMAオブジェクトに対応するクラスです。DMAクラスは,データベースの表に対応します。DMAクラスには,文書を表すオブジェクトのクラス,フォルダを表すオブジェクトのクラスなどがあります。
DocumentBrokerでは,DMAが規定する文書管理に必要なオブジェクトを作成するためのDMAクラスに加えて,拡張した機能を持つDMAクラスを独自に提供しています。例えば,構成管理機能を持つDMAオブジェクトは,DocumentBrokerが拡張したDMAクラスを基に作成されます。

文書空間オブジェクトクラスと,その構成要素であるDMAクラスの対応については,「2.2.2 文書空間オブジェクトクラスとDMAクラスの対応」を参照してください。

なお,文書空間オブジェクトクラスには,メソッドは定義されていません。文書空間オブジェクトは,Javaクラスのメソッドを通して操作します。