Java クラスライブラリで扱うデータのうち,Java クラスライブラリ固有のデータの受け渡しには,パラメタクラスのインターフェースを使用します。
パラメタクラスのインターフェースは,メソッドの引数のデータ型として使用したり,メソッドの戻り値のデータ型として使用したりします。また,引数に設定する情報を操作するためのメソッドや,戻り値に設定された情報を操作するためのメソッドを提供しています。
例えば,文書のコンテンツを更新する場合,更新するコンテンツやレンディションタイプなどは,文書のアップロード情報としてまとめて一つの引数に指定します。文書のアップロード情報は,パラメタクラスのDbjUploadInfoインターフェースで扱うオブジェクトです。また,検索を実行すると,戻り値として検索結果集合が返却されます。検索結果集合は,パラメタクラスのDbjResultSetインターフェースで扱うオブジェクトです。
なお,パラメタクラスのインターフェースで扱うオブジェクトには,プロパティを持っているものがあります。プロパティには,それぞれのオブジェクトが表す情報の内容が設定されます。このプロパティに値を設定したり,設定されている値を参照したりするためには,パラメタクラスのインターフェースのメソッドを使用します。プロパティに値を設定するメソッドを,setterメソッドといいます。プロパティの値を取得するメソッドを,getterメソッドといいます。
例えば,文書のアップロード情報に,更新するコンテンツやレンディションタイプなどを設定する場合は,DbjUploadInfoインターフェースのメソッドを使用します。また,検索を実行して取得した検索結果集合から,個々の検索結果を参照する場合は,DbjResultSetインターフェースのメソッドを使用します。
このように,パラメタクラスのインターフェースは,文書管理クラスのメソッドの引数に指定する情報を設定したり,戻り値として返却される情報を参照したりする場合に使用します。
また,パラメタクラスのインターフェースには,java.util.Collectionインターフェース,java.util.Listインターフェース,java.util.Mapインターフェース,java.lang.Cloneableインターフェースなどを継承しているものがあります。継承関係については,「6.1.4(2) インターフェースの継承関係」を参照してください。