バージョンなしフォルダでは,複数の文書を目的に応じて一つにまとめたり,一つの文書を複数の分類に関連付けたりして文書を管理できます。また,バージョンなしフォルダを別のバージョンなしフォルダに関連付けて管理できます。
フォルダによる文書管理では,二つの文書空間オブジェクトを想定して,一方を「包含するオブジェクト」,もう一方を「包含されるオブジェクト」として考えます。このマニュアルでは,オブジェクトを包含するオブジェクトを上位オブジェクト,オブジェクトに包含されるオブジェクトを下位オブジェクトといいます。
例えば,バージョンなしフォルダに文書を格納することを考えた場合,バージョンなしフォルダが上位オブジェクト,文書が下位オブジェクトに相当します。また,バージョンなしフォルダの下位にバージョンなしフォルダを作成することを考えた場合,上位のバージョンなしフォルダが上位オブジェクト,下位のバージョンなしフォルダが下位オブジェクトに相当します。フォルダによる文書管理は,このような上位オブジェクトと下位オブジェクトとのリンク関係で表せます。リンクを解除すると,二つの文書空間オブジェクトの関連付けがなくなります。
バージョンなしフォルダでは,次の3種類のリンクで上位オブジェクトと下位オブジェクトをリンク付けます。
バージョンなしフォルダは,バージョン付きフォルダの1バージョンとして管理することもできます。バージョン付きフォルダの1バージョンとして管理するバージョンなしフォルダについては,「3.7 バージョン付きフォルダによる管理モデル」を参照してください。
なお,バージョンなしフォルダの直接型リンク,参照型リンクおよび構成管理型リンクでは,文書空間オブジェクト間をリンクオブジェクトによってリンク付けます。リンクオブジェクトについては,「3.5 リンクモデル」を参照してください。