ここでは,バージョン付き文書による文書管理について説明します。なお,バージョン付き文書を管理するための操作の詳細については,「6.8.10 バージョン付きオブジェクトのバージョン操作」を参照してください。
バージョン付き文書の管理例を次の図に示します。
図3-5 バージョン付き文書の管理例
この例では,文書作成の工程に従って「出版原稿A」という文書のバージョンを管理しています。この例では,原稿案を作成した時点で「出版原稿A」を登録しています。そして,出版原稿が完成した時点,改訂版の原稿案を作成した時点および改訂版の出版原稿が完成した時点で「出版原稿A」を更新してバージョンを追加しています。このように,新しく文書を登録した時点でバージョンを付け始め,履歴を残して一連の複数のバージョンを管理できます。Java クラスライブラリでは,このように連続する複数のバージョンを持つ文書を一つの文書(バージョン付き文書)として管理できます。
また,バージョン付き文書と個々のバージョンには,プロパティを設定して管理できます。文書のプロパティとして「作成者」などを設定しておくと,文書の検索で使用できます。プロパティの管理については,「3.9 属性管理モデル」を参照してください。