ここでは,Proxyオブジェクトのプロパティについて説明します。
Proxyオブジェクトはプロパティを持っています。このプロパティは,文書空間オブジェクトのプロパティとは異なりますので,注意してください。
Proxyオブジェクトのプロパティを次に示します。
Proxyオブジェクトのプロパティと文書空間オブジェクトの関係を,次の図に示します。
図6-9 Proxyオブジェクトのプロパティと文書空間オブジェクトの関係
それぞれのプロパティについて説明します。
ターゲットオブジェクトのOIIDが設定されるプロパティです。
ターゲットオブジェクトがバージョン付きオブジェクトの場合に,操作対象になるバージョンオブジェクトのバージョン識別子が設定されるプロパティです。ターゲットバージョン識別子に対応するバージョンを,ターゲットバージョンといいます。
このプロパティには,ターゲットオブジェクトがバージョニングオブジェクトの場合に有効な値が格納されます。デフォルトのターゲットバージョン識別子はカレントバージョンのバージョン識別子になります。図6-9の場合は,バージョン識別子「zzz…」を持つ「V2」がターゲットバージョンです。ターゲットバージョンは,必要に応じて,任意のバージョンに変更できます。
なお,ターゲットオブジェクトがバージョンオブジェクト(バージョン付きオブジェクトの1バージョン)の場合またはバージョン付きオブジェクトでない場合,ターゲットバージョン識別子プロパティの値は無効です。
ターゲットオブジェクトに設定するロック種別が設定されるプロパティです。
ターゲットオブジェクトのオブジェクト種別が設定されるプロパティです。
オブジェクト種別とは,次のどれかです。
ターゲットオブジェクトである文書空間オブジェクトのプロパティを参照または更新するためのプロパティ値集合が設定されるプロパティです。
文書空間オブジェクトのプロパティを参照する場合,まず,文書空間オブジェクトのプロパティ値集合が,このプロパティに読み込まれます。この処理を,「ターゲットオブジェクトからProxyオブジェクトにプロパティをロードする」といいます。
また,文書空間オブジェクトのプロパティを設定する場合も,Proxyオブジェクトのターゲットプロパティ値集合の内容が,文書空間オブジェクトに反映(設定)されます。この処理を,「Proxyオブジェクトのプロパティをターゲットオブジェクトにフラッシュする」といいます。
文書空間オブジェクトのプロパティの操作についての詳細は,「6.8.7 文書空間オブジェクトのプロパティの操作」を参照してください。