5.1.2 構文規則

edmSQL文で指定できる構文は,SELECT文です。edmSQLでは,SELECT文の構文規則が定義されています。

<この項の構成>
(1) 構文の概要
(2) SELECT文の構成要素

(1) 構文の概要

ここでは,edmSQL文の構文の概要について説明します。

(a) 検索の実行単位

検索は,edmSQLプログラム単位で実行されます。edmSQLプログラムは,一つのedmSQL文によって構成されている,1回の検索実行メソッドによって実行される検索条件です。

edmSQL文として指定できるのは,問い合わせ文(SELECT文)だけです。

検索の実行単位については,「5.5 検索の実行単位の構文規則」を参照してください。

(b) 問い合わせ文(SELECT文)

問い合わせは,問い合わせ文によって表現します。

問い合わせ文には,SELECT句,FROM句,WHERE句およびORDER BY句が指定できます。最も単純な問い合わせ文は,SELECT句とFROM句から構成されます。

それぞれの句は,次のような要素で構成されています。

問い合わせ表現については,「5.6 問い合わせ式の構文規則」を参照してください。

(2) SELECT文の構成要素

SELECT文は,次のような要素で構成されます。

(a) 値(スカラー式)

値は,スカラー式として指定します。スカラー式によって,プロパティの指定やルーチンの起動,数値関数および集合関数によって得られる値を表現します。

値を表現するスカラー式の詳細については,「5.7 スカラー式表現の構文規則」を参照してください。

(b) 述語

FROM句のON条件や,WHERE句に指定する検索条件は,述語によって表現します。述語では,比較述語,論理述語,Between述語,In述語,Like述語,Null述語およびExists述語で構成される検索条件が指定できます。

述語の結果は,「真」,「偽」または「不定」のどれかで得られます。

述語の詳細については,「5.8 述語の構文規則」を参照してください。

(c) 関数

DocumentBrokerでは,基本的なSQLの文法では表現できないedmSQLでの拡張機能を,関数で表現します。

関数には,HiRDB Text Search Plug-inの機能を使用した検索を実現する関数と,DocumentBrokerで扱うオブジェクトや文字列の変換機能を実現する関数があります。

関数の詳細については,「5.9 関数指定の構文規則」を参照してください。

(d) データ操作

edmSQLで実行できるデータ操作とは,ORDER BY句による検索結果の並べ替えです。

データ操作の詳細については,「5.10 データ操作の構文規則」を参照してください。