5.9.3 変換関数edmSQL関数

<変換関数>は,オブジェクト型の値を,Java クラスライブラリで扱えるデータ型に変換するための関数です。Java クラスライブラリでは,基本単位がVariableArray型以外のオブジェクト型のプロパティの値は,すべてOIID文字列として扱います。

<変換関数>には,<選択可能な変換関数>と<検索可能な変換関数>があります。

<この項の構成>
(1) <変換関数>の形式
(2) <変換関数>の概要
(3) <oiidstr関数>の詳細
(4) <objref関数>の詳細
(5) <oiid関数>の詳細

(1) <変換関数>の形式

!! <変換関数>の形式
<変換関数> ::= <選択可能な変換関数>
       |<検索可能な変換関数>
 
<選択可能な変換関数> ::= <oiidstr関数>
 
<検索可能な変換関数> ::= <objref関数>
            |<oiid関数>
 
!! <oiidstr関数>の形式
<oiidstr関数> ::= oiidstr <左括弧> <プロパティ指定> <右括弧>
 
!! <objref関数>の形式
<objref関数> ::= objref<左括弧> <OIID文字列> <右括弧>
 
!! <oiid関数>の形式
<oiid関数> ::= oiid<左括弧> <OIID文字列> <右括弧>
 
<OIID文字列> ::= <文字列リテラル>

(2) <変換関数>の概要

<変換関数>は,データベースで処理する関数ではなく,DocumentBrokerサーバでedmSQLを発行した前後にデータの変換を実行する関数です。

<変換関数>には,<選択可能な変換関数>と<検索可能な変換関数>があります。<選択可能な変換関数>は,主問い合わせの<選択項目>だけに指定できます。<検索可能な変換関数>は,<検索条件>だけに指定できます。なお,<変換関数>は,<結合条件>には指定できません。

これら関数では,次の変換ができます。

(3) <oiidstr関数>の詳細

<oiidstr関数>の詳細について説明します。

関数名
oiidstr
形式
oiidstr <左括弧><プロパティ指定><右括弧>
引数
<プロパティ指定>(基本単位がVariableArray型以外のオブジェクト型の値)
機能
オブジェクト型の値であるオブジェクトリファレンスを,OIID文字列表記に変換します。
評価値
文字列型の値。
OIID文字列表記を,文字列型の値として返却します。
属性
<選択可能な変換関数>
この関数は,<SELECT句>の<選択項目>に指定できます。

(4) <objref関数>の詳細

<objref関数>の詳細について説明します。

関数名
objref
形式
objref <左括弧> <OIID文字列><右括弧>
引数
<OIID文字列>(文字列型の値)
機能
<OIID文字列>(文字列型の値)を,オブジェクトリファレンス(オブジェクト型の値)に変換します。
評価値
オブジェクト型の値。
オブジェクトリファレンスを,オブジェクト型の値として返却します。
属性
<検索可能な変換関数>
この関数は,<WHERE句>の<検索条件>に指定できます。

(5) <oiid関数>の詳細

<oiid関数>の詳細について説明します。

関数名
oiid
形式
oiid <左括弧><OIID文字列><右括弧>
引数
<OIID文字列>(文字列型の値)
評価値
文字列型の値。
実際にdmaProp_OIIDプロパティに格納されている形式(16バイトの値)の文字列型の値を返却します。
属性
<検索可能な変換関数>
この関数は,<WHERE句>の<検索条件>に指定できます。