次に示す出力先にトレース情報を出力するときは,トレースレベルを指定できます。トレースレベルを指定すると,トレース情報をどの範囲まで出力するかを選択できます。
システムが開発段階にあるか,または運用段階にあるかによって,必要なトレース情報が異なります。例えば,システムが運用段階にある場合,メソッドの入り口および出口の情報は重要な情報ではありません。しかし,システムが開発段階にある場合や,障害の発生個所を特定する場合などは,メソッドの入り口および出口の情報は重要な情報になります。
このように,状況に応じて必要な情報が異なるため,トレースレベルを指定し,取得する情報の範囲を選択してください。
トレースレベルを指定するメリットを次に示します。
用途や,目的を考えないですべての情報を出力すると,重要な情報が探せない,または重要な情報が上書きされたなどの不都合が生じることがあります。
トレースレベルには,次の表に示すレベルがあります。各トレースレベルの用途に応じて出力する情報を決定してください。
表6-16 トレースレベルで出力する情報の目安
用途 | APTraceLevel の値※1 | level引数の値※2 | 出力する情報の目安 |
---|---|---|---|
障害監視 | 0~9 | ERROR | ●出力先がコマンドプロンプトの場合 ERRORレベルでは,次に示す情報を出力するようにします。
ERRORレベルでは,すべてのエラー情報を出力するようにします。 |
通常運用 | 10~19 | MANAGE | ●出力先がコマンドプロンプトの場合 MANAGEレベルでは,ERRORレベルで出力される情報をすべて出力するようにします。 ●出力先がアプリケーショントレースファイルの場合 MANAGEレベルでは,ERRORレベルで出力される情報をすべて出力するようにします。それに加えて次に示す情報を出力するようにします。
|
障害調査 | 20~29 | HINT | ●出力先がコマンドプロンプトの場合 HINTレベルでは,MANAGEレベルで出力される情報をすべて出力するようにします。それに加えて次に示す情報を出力するようにします。
HINTレベルでは,MANAGEレベルで出力される情報をすべて出力するようにします。それに加えて次に示す情報を出力するようにします。
|
デバッグ | 30 | DEBUG | ●出力先がコマンドプロンプトの場合 DEBUGレベルでは,HINTレベルで出力される情報をすべて出力するようにします。 ●出力先がアプリケーショントレースファイルの場合 DEBUGレベルでは,HINTレベルで出力される情報をすべて出力するようにします。それに加えて次に示す情報を出力するようにします。
|