3.4.3 Java クラスライブラリが管理できるXML文書

ここでは,Java クラスライブラリがXML文書のコンテンツとして管理できるXMLファイルについて説明します。

<この項の構成>
(1) XMLファイルの形式
(2) XMLプロパティマッピング機能を使用できるXMLファイルの例

(1) XMLファイルの形式

Java クラスライブラリでは,次のようなXMLファイルをXML文書のコンテンツとして管理できます。

また,XMLプロパティマッピング機能を使用する場合は,XMLファイルの構造は,次の条件を満たしている必要があります。

(2) XMLプロパティマッピング機能を使用できるXMLファイルの例

XMLプロパティマッピング機能を使用できるXMLファイルの例を,次の図に示します。なお,それぞれのタグ名は任意です。

図3-21 XMLプロパティマッピング機能を使用できるXMLファイルの例

[図データ]

次にXMLプロパティマッピング機能を使用できないXMLファイルの形式の例と,使用できる形式への変更例を説明します。

使用できない例1:プロパティにマッピングするタグが複数回出現するXMLファイル
例えば,次の図のようなXMLファイルです。

図3-22 マッピングできない例1:プロパティにマッピングするタグが複数回出現するXMLファイルの例

[図データ]
例1のXMLファイルには,<title>タグで囲まれた情報が複数あるため,一つの値を取るプロパティにマッピングすることはできません。
複数回出現するタグの情報をプロパティにマッピングするためには,VARRAY型のプロパティとしてマッピングする方法があります。例えば,次の図のように複数回出現するタグの前後にVARRAY型のプロパティを表すタグを記述すれば,<title>タグの情報をプロパティにマッピングできます。

図3-23 例1を登録できる構造に変更した例

[図データ]
使用できない例2:要素が繰り返し出現する場合にVARRAY型のプロパティを表すタグがないXMLファイル
例えば,次の図のようなXMLファイルです。

図3-24 マッピングできない例2:要素が繰り返し出現する場合にVARRAY型のプロパティを表すタグがないXMLファイルの例

[図データ]
この例では,<author>タグと<organization>タグを繰り返していますが,出現順序が明確にならないため,VARRAY型のプロパティにマッピングできません。
この場合,次の図のようにVARRAY型のプロパティを表す<list>タグを追加して構造を変更すれば,VARRAY型のプロパティとして登録できます。

図3-25 例2を登録できる構造に変更した例

[図データ]