バージョン付きフォルダは,複数のバージョンを持つフォルダです。バージョンなしフォルダの機能に加えて,フォルダ自身のバージョンを管理する機能を持ちます。フォルダ自身のバージョンを管理することによって,フォルダ自身のバージョンごとに,下位のバージョン付きオブジェクトのバージョンを管理できます。
バージョン付きフォルダには次の四つの機能があります。
- バージョン管理
バージョン付きフォルダのバージョンと,下位のバージョン付きオブジェクトを,リンク付けたままバージョンアップできる機能です。複数のバージョンを持つフォルダとして機能します。
- 構成管理型リンク
- 直接型リンク
- 参照型リンク
- バージョン付きフォルダによる管理の考え方
- バージョン付きフォルダが持つバージョン管理および構成管理型リンクの機能を組み合わせると,次のような管理が考えられます。バージョン付きフォルダの管理例を次の図に示します。
図2-9 バージョン付きフォルダの管理例
![[図データ]](figure/zu020810.gif)
- この例では,一つの「研究論文A」という文書を複数の章に分割して,各章をバージョン付き文書として管理しています。そして,これらの複数の章を表すバージョン付き文書を「研究論文A」というバージョン付きフォルダにまとめてリンク付けています。構成管理型リンクの機能を使用すると,バージョン付きオブジェクトをバージョン単位でリンク付けできるため,バージョン付きフォルダのバージョンごとに,構成要素であるバージョン付きオブジェクトのバージョン構成を管理できます。
- 例えば,一つの原稿を複数の担当者で分担して編集し,原稿が完成した時点,審査を受けて指摘を反映した時点など,作業の区切りでバージョンを管理する場合には,バージョン付きフォルダを使用すると便利です。