このマニュアルで使用している,統計解析ツールに関する用語について説明します。ここで説明していないDocumentBrokerの用語については,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。
(英字)- ClassIdエントリ
- プロパティ拡張情報ファイルのクラス名セクションを構成する要素の一つで,このエントリにOIID変換,操作対象識別子変換をするプロパティのクラス識別子を指定します。
- connect(集計項目)
- EDMRptAclogコマンドの集計項目の一つです。アクセスログファイルのCONNECTエントリが,この項目に分類されて集計されます。
- create(集計項目)
- EDMRptAclogコマンドの集計項目の一つです。アクセスログファイルのCREATE OBJECTエントリが,この項目に分類されて集計されます。
- CSV形式
- データをテキストとしてファイルに記録するときの形式の一つで,1レコード内のデータをコンマで区切って並べる形式のことです。統計解析ツールでは,コマンドによる処理結果をこの形式で出力できるようにしています。
- delete(集計項目)
- EDMRptAclogコマンドの集計項目の一つです。アクセスログファイルのDELETE OBJECTエントリが,この項目に分類されて集計されます。
- DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)
- 文書空間の構成を定義するためのファイルで,EDMRptAclogコマンドのデータベース(HiRDB)への接続に使用します。HiRDBのホスト名とポート番号,ユーザのユーザ名とパスワードを指定しておきます。
- EDMRptAclogコマンドは,データベースに接続する際に,DocumentSpace構成定義ファイルを参照します。
- EDMRptAclogコマンド
- 統計解析ツールが提供するコマンドの一つで,アクセスログファイルの解析・分類・集計をする際にユーザが使用します。
- EDMRptTraceコマンド
- 統計解析ツールが提供するコマンドの一つで,トレースファイルの解析・分類・集計をする際にユーザが使用します。
- enterエントリ
- EDMRptTraceコマンドが処理の対象としているトレースログの一つです。
- error(集計項目)
- EDMRptAclogコマンドの集計項目の一つです。アクセスログファイルのERRORエントリが,この項目に分類されて集計されます。
- GUID
- Globally Unique Identifierの略です。DMAのクラス,プロパティ,検索オペレータなどに与えるユニークな識別子です。GUIDは,「X」を0~9およびa~f(小文字)で表される16進数とした「XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX(8けた-4けた-4けた-4けた-12けた)」の形式で表されます。
- msgエントリ
- EDMRptTraceコマンドが処理の対象としているトレースログの一つです。
- OIID
- Object Instance Identifierの略です。文書空間での永続オブジェクトの存在や格納位置などを明確にするために使用する識別子です。OIIDはDMA URLとして定義されます。
- OIID変換機能
- EDMRptAclogコマンドが提供する機能の一つで,アクセスログ中のOIIDを,ユーザが見てわかるように,アクセス対象オブジェクトのプロパティの値に置き換えます。
- PdHostエントリ
- DocumentSpace構成定義ファイルの[Entry0001]セクションを構成する要素の一つで,このエントリにHiRDBサーバのホスト名を指定します。
- PdNamePortエントリ
- DocumentSpace構成定義ファイルの[Entry0001]セクションを構成する要素の一つで,このエントリにHiRDBサーバのポート番号を指定します。
- PdUserエントリ
- DocumentSpace構成定義ファイルの[Entry0001]セクションを構成する要素の一つで,このエントリにデータベース(HiRDB)に接続するユーザのユーザ名とパスワードを指定します。
- PrepresentPropertiesエントリ
- プロパティ拡張情報ファイルのクラス名セクションを構成する要素の一つで,このエントリにOIID変換,操作対象識別子変換をするプロパティのプロパティ名を指定します。ここで指定したプロパティの値がOIID,操作対象識別子の変換対象になります。
- refer(集計項目)
- EDMRptAclogコマンドの集計項目の一つです。アクセスログファイルのGET RESULTエントリ以外のGET XXXXエントリ(XXXXは処理対象を表す引数)などの,オブジェクトの参照に関連するアクセスログが,この項目に分類されて集計されます。
- search(集計項目)
- EDMRptAclogコマンドの集計項目の一つです。アクセスログファイルのEXECUTE SEARCHエントリ,GET RESULTエントリなどの,検索の実行に関連するアクセスログが,この項目に分類されて集計されます。
- update(集計項目)
- EDMRptAclogコマンドの集計項目の一つです。アクセスログファイルのCHANGE XXXXエントリ,SET XXXXエントリ(XXXXは処理対象を表す引数)などの,オブジェクトの更新を伴ったアクセスログが,この項目に分類されて集計されます。
(ア行)- アクセスログ
- アクセスログファイルに残されている一つ一つの記録のことです。DocumentBrokerは,DocumentBrokerで構築された文書管理システムへのアクセス状況を,アクセスログとして記録しています。
- アクセスログ表
- 集計機能で利用するために,EDMRptAclogコマンドが作成する一時ファイルです。
- アクセスログファイル(EDMAccess_"NO".log)
- アクセスログが格納されているファイルのことです。なお,"NO"は1~16の通し番号です。
- エントリ
- ソフトウェアで扱う一つの単位となる情報です。EDMRptAclogコマンドでは,アクセスログファイルに記録されている一つ一つのアクセスログがエントリとして扱われます。EDMRptTraceコマンドでは,トレースファイルに記録されている一つ一つのトレースログがエントリとして扱われます。また,EDMRptAclogコマンド,EDMRptTraceコマンドが出力する結果の1行1行も,エントリということになります。
- エントリ抽出機能
- EDMRptAclogコマンド,EDMRptTraceコマンドが提供する機能の一つです。EDMRptAclogコマンドでは,抽出エントリ定義ファイルに指定されたメソッド名と引数によって,アクセスログエントリが抽出されて出力されます。EDMRptTraceコマンドでは,抽出エントリ定義ファイルに指定された処理の種別によって,トレースログエントリが抽出されて出力されます。
(カ行)- クライアントトレース(EDMRasTraceCL"PID"_"NO".log)
- DocumentBrokerクライアントでのユーザプログラムによる処理内容を記録したトレースファイルです。なお,"PID"はプロセスID,"NO"は1~16の通し番号です。
- クラス名セクション
- プロパティ拡張情報ファイルを構成するセクションで,ClassIdエントリとPrepresentPropertiesエントリから構成されます。
(サ行)- サーバトレース(EDMRasTrace"PID"_"NO".log)
- DocumentBrokerサーバでのユーザプログラムによる処理内容を記録したトレースファイルです。なお,"PID"はプロセスID,"NO"は1~16の通し番号です。
- 集計キー定義ファイル
- EDMRptAclogコマンドの集計機能で,-kオプションを指定してキーとなる項目によって集計する場合に,キーとなる項目を指定しておくファイルです。EDMRptAclogコマンドの-kオプションで,集計キー定義ファイルのファイル名を指定します。
- 集計機能
- EDMRptAclogコマンド,EDMRptTraceコマンドが提供する機能の一つです。EDMRptAclogコマンドでは,アクセスログファイルに残された記録(アクセスログ)が,ユーザ名およびオブジェクト名で分類・集計されて結果が出力されます。EDMRptTraceコマンドでは,トレースファイルに残された記録(トレース)が,ユーザプログラムのプログラム名,プロセスIDおよびスレッドIDで分類・集計されて結果が出力されます。
- 操作対象識別子
- アクセスログにアクセス対象オブジェクトの情報として出力される,バージョン識別子,リレーション識別子およびリンク識別子の総称です。
- 操作対象識別子変換機能
- EDMRptAclogコマンドが提供する機能の一つで,アクセスログ中の操作対象識別子を,ユーザが見てわかるように,アクセス対象オブジェクトのプロパティの値に置き換えます。
(タ行)- 抽出エントリ定義ファイル
- EDMRptAclogコマンド,EDMRptTraceコマンドのエントリ抽出機能で,-xオプションを指定してエントリを抽出する場合に,抽出するエントリのメソッド名,引数および処理の種別を指定しておくファイルです。EDMRptAclogコマンド,EDMRptTraceコマンドの-xオプションで,抽出エントリ定義ファイルのファイル名を指定します。
- 動作環境定義ファイル(edmrpt.ini)
- 統計解析ツールが動作する時に参照する情報を定義するファイルです。ユーザIDの集計方法に関する情報,およびOIID変換,操作対象識別子変換の実行に関する情報が定義されています。
- トレース
- トレースファイルに残されている一つ一つの記録のことで,トレースログということもあります。DocumentBrokerは,サーバおよびクライアントのプログラムの処理内容を,トレースとして記録しています。
- トレース表
- 集計機能で利用するために,EDMRptTraceコマンドが作成する一時ファイルです。
- トレースファイル(EDMRasTrace"PID"_"NO".logまたはEDMRasTraceCL"PID"_"NO".log)
- DocumentBrokerサーバおよびクライアントのプログラムの処理内容の履歴(トレース)を記録したファイルです。トレースファイルには,サーバトレース(EDMRasTrace"PID"_"NO".log)と,クライアントトレース(EDMRasTraceCL"PID"_"NO".log)があります。なお,"PID"はプロセスID,"NO"は1~16の通し番号です。
- トレースファイル分割機能
- EDMRptTraceコマンドが提供する機能の一つです。サーバトレース解析の場合はユーザプログラムのプログラム名とユーザプログラムのプロセスIDごとに,クライアントトレース解析の場合はユーザプログラムのスレッドIDごとに,トレースファイルの内容が分割されて別々のファイルに出力されます。
(ハ行)- 標準エラー出力(stderr)
- コマンド実行時などにエラーが発生した場合,そのことをユーザに知らせるためにシステムが使用する標準の出力先のことです。
- 標準出力(stdout)
- コマンドの実行結果などをユーザに知らせるために,システムが使用する標準の出力先のことです。
- プロパティ拡張情報ファイル(propex.ini)
- DocumentBrokerの文書モデルを構成するクラスに定義されている複数のプロパティの中から,OIID変換,操作対象識別子変換の対象となるプロパティを特定するために使用するファイルです。OIID変換,操作対象識別子変換の対象となるプロパティを指定しておきます。
- EDMRptAclogコマンドは,データベース(HiRDB)からアクセス対象のオブジェクトのプロパティの値を取得して,アクセスログ中のOIID,操作対象識別子をプロパティの値(文書名など)に変換する際に,プロパティ拡張情報ファイルを参照します。
(マ行)- メッセージトレース(aclog_msg.logまたはtrace_msg.log)
- EDMRptAclogコマンド,EDMRptTraceコマンドのメッセージを出力するファイルです。メッセージトレースは,環境変数「EDMARUMSG」で設定したディレクトリに出力されます。