1.3 EDMRptTraceコマンドの機能概要

この節では,EDMRptTraceコマンドの目的と機能について説明します。

<この節の構成>
(1) EDMRptTraceコマンドの目的
(2) EDMRptTraceコマンドの機能

(1) EDMRptTraceコマンドの目的

EDMRptTraceコマンドは,DocumentBrokerサーバおよびクライアントのプログラムの処理内容を把握することで,システムの管理・運用に役立てていただくことを目的としています。このため,EDMRptTraceコマンドは,DocumentBrokerが出力したトレースファイルの内容を解析・分類・集計して,レポートを出力します。

(2) EDMRptTraceコマンドの機能

EDMRptTraceコマンドは次に示す機能を提供しています。

各機能の概要を次に示します。

(a) 集計機能

トレースファイルに残された記録を,トレースログといいます。集計機能は,このトレースログの内容を,ユーザプログラムのプログラム名,プロセスIDおよびスレッドIDで分類・集計して,その結果を出力します。

集計機能の出力形式については,「6.3.3(1) 集計機能の出力形式」を参照してください。

(b) トレースファイル分割機能

トレースファイル分割機能は,トレースファイルの内容を,ユーザプログラムのプログラム名,プロセスIDおよびスレッドIDごとに分類し,分類された内容を分割して別々のファイルに出力します。したがって,プログラムごと,プロセスごと,スレッドIDごとの処理内容を把握できます。

トレースファイル分割機能の出力形式については,「6.3.3(2) トレースファイル分割機能の出力形式」を参照してください。

(c) エントリ抽出機能

EDMRptTraceコマンドは,トレースファイルに記録されている一つ一つのトレースログをエントリとして扱います。

トレースログエントリには,プログラムの処理内容を表す処理の種別が含まれています。エントリ抽出機能は,処理の種別によってトレースログエントリを抽出して,その結果を出力します。

エントリ抽出機能の出力形式については,「6.3.3(3) エントリ抽出機能の出力形式」を参照してください。

なお,エントリを抽出する場合,抽出するエントリの処理の種別を,抽出エントリ定義ファイルにあらかじめ定義しておく必要があります。抽出エントリ定義ファイルについては,「4.1.5 抽出エントリ定義ファイル」を参照してください。