4.1.6 動作環境定義ファイル

動作環境定義ファイルは,統計解析ツールが動作する時に参照する情報を定義するファイルです。動作環境定義ファイルには,次に示す情報が定義されています。

動作環境定義ファイルは,インストール時に,次のディレクトリに次のファイル名で格納されます。なお,必要に応じてユーザが編集できます。

ディレクトリ
  • UNIXの場合
    DocumentBrokerの実行環境ディレクトリ/etc
  • Windowsの場合
    DocumentBrokerインストールディレクトリ¥Server¥etc
ファイル名
edmrpt.ini
<この項の構成>
(1) 記述規則
(2) 記述形式
(3) 記述例

(1) 記述規則

動作環境定義ファイルの記述規則は次のとおりです。

(2) 記述形式

動作環境定義ファイルの記述形式を次に示します。

[UserCountingMode]                        ‥‥セクション
<ユーザ名集計モード>                      ‥‥エントリ

[ObjectConvertingMode]                    ‥‥セクション
<オブジェクト変換モード>                  ‥‥エントリ
<オブジェクト変換モード>                  ‥‥エントリ

動作環境定義ファイルは,[UserCountingMode]セクション,[ObjectConvertingMode]セクションと,各セクションに指定するエントリで構成されます。

各セクションとエントリの記述について説明します。

(a) セクション

[UserCountingMode]セクション,[ObjectConvertingMode]セクションの記述について説明します。

[UserCountingMode]セクション
[UserCountingMode]セクションには,ユーザIDの集計方法に関する情報を指定します。[UserCountingMode]セクションは,次に示す形式で記述してください。

 [UserCountingMode]

[ObjectConvertingMode]セクション
[ObjectConvertingMode]セクションは,OIID変換,操作対象識別子変換の実行に関する情報を指定します。[ObjectConvertingMode]セクションは,次に示す形式で記述してください。

 [ObjectConvertingMode]

各セクションは,次に示す文法に従って記述してください。

(b) エントリ

[UserCountingMode]セクションに指定するユーザ名集計モード,[ObjectConvertingMode]セクションに指定するオブジェクト変換モードの記述について説明します。

ユーザ名集計モード
アクセスログファイルを解析するときに,アクセスログに含まれるユーザIDの大文字,小文字を区別するかどうかを次に示す形式で記述してください。

 [UserCountingMode]
 〈ユーザ名集計モード〉

指定できるユーザ名集計モードと集計方法を次の表に示します。

表4-2 ユーザ名集計モードと集計方法

ユーザ名集計モード集計方法
0大文字,小文字を区別する。
1大文字,小文字を区別しない。
なお,デフォルトでは,「0」が指定されています。
オブジェクト変換モード
EDMRptAclogコマンドの実行結果として,アクセス対象オブジェクトの情報を出力するときに,OIID変換,操作対象識別子変換を実行するかどうかを次に示す形式で指定してください。なお,操作対象識別子変換を実行する場合は,対象となる操作対象識別子の種類を指定してください。

 [ObjectConvertingMode]
 〈オブジェクト変換モード〉
 〈オブジェクト変換モード〉

指定できるオブジェクト変換モードと変換方法を次の表に示します。

表4-3 オブジェクト変換モードと変換方法

オブジェクト変換モード変換方法
OIIDOIID変換を実行する。
VDバージョン識別子に対して,操作対象識別子変換を実行する。
RLリレーション識別子に対して,操作対象識別子変換を実行する。
LD直接型のリンク識別子に対して,操作対象識別子変換を実行する。
LR参照型のリンク識別子に対して,操作対象識別子変換を実行する。
LV構成管理型のリンク識別子に対して,操作対象識別子変換を実行する。
なお,デフォルトでは「OIID」が指定されています。
変換対象は,次に示す文法に従って記述してください。
  • 複数の変換対象を指定する場合,改行で区切って指定します。
  • 同じ変換対象を重複して指定した場合,最初の変換対象が有効になり,2回目以降の変換対象は無視されます。

(3) 記述例

動作環境定義ファイルの記述例を次に示します。

[UserCountingMode]
1

[ObjectConvertingMode]
OIID
VD

この例では,アクセスログに含まれるユーザIDの大文字,小文字を区別しないで集計が実行されます。また,EDMRptAclogコマンドの実行結果にオブジェクト名を出力するとき,OIID変換が実行され,バージョン識別子に対して操作対象識別子変換が実行されます。なお,集計キーを指定してEDMRptAclogコマンドを実行した場合,OIIDまたはバージョン識別子を含むアクセスログエントリが集計対象になります。