2.3　商品手配システムの処理内容

商品手配システムを構成する各要素が，どのような処理を実行しているのかを説明します。

ここで紹介する商品手配システムは，店舗の担当者が業務システムを使って商品を手配する場合に，在庫引当や配送手配の処理をすることを想定しています。

ここでは，正常系の処理を実装した商品手配システム（基本編）の処理内容について説明します。

商品手配システム（基本編）の処理の詳細を次の図に示します。

図2‒3　商品手配システム（基本編）の処理詳細

処理の流れは次のとおりです。

1. 入力画面から商品名と個数を入力します。入力された商品名と個数は，HCSCコンポーネントへのリクエストとして，ServiceReceipt受付経由でProductStock_Normalビジネスプロセスへ送信されます。

2. ProductStock_Normalビジネスプロセスは，受信したリクエスト（商品名，個数）を使用して，InventoryManagementサービスアダプタ経由で在庫管理サービスを呼び出します。

3. 在庫管理サービスは，呼出結果（引当番号）をInventoryManagementサービスアダプタ経由でProductStock_Normalビジネスプロセスに送信します。

4. 在庫がない場合，ProductStock_Normalビジネスプロセスは，ServiceReceipt受付経由でレスポンス（在庫なしメッセージ，商品名，および個数）をサービスリクエスタに送信します。サービスリクエスタは受信したレスポンスを出力画面に出力します。

5. 在庫がある場合，ProductStock_Normalビジネスプロセスは，受信したレスポンス（引当番号）を使用して，DeliveryReceiptサービスアダプタ経由で配送受付サービスを呼び出します。

6. 配送受付サービスは，呼出結果（配送番号）をDeliveryReceiptサービスアダプタ経由でProductStock_Normalビジネスプロセスに送信します。

7. ProductStock_Normalビジネスプロセスは，ServiceReceipt受付経由でレスポンス（在庫ありメッセージ，商品名，個数，および配送番号）をサービスリクエスタに送信します。サービスリクエスタは受信したレスポンスを出力画面に出力します。

ここで説明した基本編のほかに，異常系の処理を実装した商品手配システム（フォルトハンドリング編）も提供しています。商品手配システム（フォルトハンドリング編）の処理内容については，「5.5.6　ProductStock_FaultHandlingビジネスプロセスの定義」を参照してください。

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