2.1 サービスプラットフォームを利用する一般的なシステム構成
サービスプラットフォームを利用する一般的なシステム構成を次の図に示します。HCSCコンポーネントはサービスリクエスタからの要求を受け取り,サービス部品を呼び出します。また,HCSCコンポーネントは,サービス部品の処理結果を利用し,サービスリクエスタへ応答を返します。
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一般的なシステム構成要素が,それぞれどのような役割を果たしているのかを説明します。
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サービスを呼び出すためのクライアントアプリケーションです。サービスプラットフォームを使用する場合,サービスリクエスタはHCSCサーバ上のHCSCコンポーネントへ要求(要求電文)を送ります。
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サービスリクエスタからの要求を受け取り,定義した業務の流れや条件に従って要求を受付,サービスを呼び出すためのものです。受付,ビジネスプロセス,サービスアダプタの総称です。
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サービスプラットフォームで接続する連携先サービスのことです。
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ビジネスプロセスやサービスアダプタを管理するサーバ機能です。サービスプラットフォームの中にあります。
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J2EEアプリケーション(JSP,サーブレット,Enterprise Beanなどで構成されるアプリケーション)を実行するためのサーバ機能です。HCSCサーバを起動するのに必要です。
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リクエストの処理過程で各サーバが出力するトレース情報をトレースファイルに出力するプロセスです。
このようなサービスプラットフォームを利用したシステムを構築することで,次の利点があります。
- サービスプラットフォームをハブとした,柔軟なシステム構築とシステムの一元管理ができる
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サービスプラットフォームでサービスを自由に組み合わせることで,戦略に合わせた柔軟なシステムを構築できます。また,異なるサービス部品間でも,システム内でサービスプラットフォームを経由してから接続されるため,サービスプラットフォームでシステムの一元管理ができます。
- サービスプラットフォームを経由することで,異なるプロトコルのサービスを連携できる
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メインフレームで利用されているレガシーなプロトコルからRESTful Webサービスで利用されているモダンなプロトコルまで対応しているので,異なるプロトコルのサービスを連携できます。
このマニュアルで構築する商品手配システムでは,ハブとしての利点を体験できます。