21.2.2 環境構築
Spring Framework 6の環境構築について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 事前設定
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Spring Framework 6はJDK17以降およびJakarta EE9以降を前提環境とするため,パッケージ名変換機能を有効にする必要があります。パッケージ名変換機能の設定方法については「20.4 使用するための設定」を参照してください。
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Spring FrameworkおよびSpring BootのアプリケーションではCDIを無効にする必要があります。ユーザプロパティファイルに次のプロパティを設定してください。
ejbserver.javaee.cdi.webInfLibJarsEnabled=false ejbserver.javaee.cdi.beansXmlRequired=true
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Spring Boot 3でセキュリティマネージャのサポートが終了しました。そのため,Spring FrameworkおよびSpring Bootのアプリケーション使用時にはセキュリティマネージャを無効にする必要があります。J2EEサーバの起動オプションでセキュリティマネージャを使用しない設定にしてください。
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Spring FrameworkおよびSpring BootのアプリケーションでJAX-RSを使用する場合,J2EEサーバのusrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)のadd.class.pathキーを使用して,次のJAX-RSのAPIのJARファイルをクラスパスに追加する必要があります。
add.class.path=<cosminexus.home>/CC/javaee/1100/lib/jaxrs/javax.ws.rs-api-2.1.jar
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Spring FrameworkおよびSpring BootのアプリケーションでJPAを使用する場合,J2EEサーバのusrconf.cfg(J2EEサーバ用オプション定義ファイル)のadd.class.pathキーを使用して,次のJPAのAPIのJARファイルをクラスパスに追加する必要があります。
add.class.path=<cosminexus.home>/CC/javaee/1100/lib/jpa/javax.persistence-2.2.0.jar
(2) アプリケーションのビルド方法
Spring Framework 6およびSpring Bootのアプリケーションについて,アプリケーションサーバで利用する場合のビルド方法を説明します。
- Spring Framework 6だけを使用するアプリケーションの場合
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Spring Framework 6の仕様に従ってアプリケーションをビルドします。
- Spring Framework 6およびSpring Bootを使用するアプリケーションの場合
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Spring Framework 6,Spring Bootの仕様に従った上で,次の条件を満たすようにWARファイルをビルドします。
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org.springframework.boot.web.servlet.support.SpringBootServletInitializerを継承したクラスを作成する
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ファイル内に組み込みサーバのJARファイルを含まないようにする(WEB-INF/lib-providedなどのディレクトリにも,組み込みサーバのJARファイルを含まないようにする)
上記のWARファイルをアーカイブにしたEARファイルをビルドしても問題ありません。
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