6.5 KDCGFで始まるメッセージ
Webサービスセキュリティ機能で出力されるKDCGF0001からKDCGF9999までのメッセージについて説明します。
KDCGFで始まるメッセージは,SOAPFault形式で出力されます。SOAPFault形式のメッセージには,次に示す四つの項目があります。
- FaultCode
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FaultCodeが出力されます。FaultCodeは,名前空間URIとローカル部で構成されます。KDCGFで始まるメッセージのFaultCodeの名前空間URIには,「{http://docs.oasis-open.org/wss/2004/01/oasis-200401-wss-wssecurity-secext-1.0.xsd}」が出力されます。ローカル部には,エラーの要因を示す文字列が出力されます。
FaultCodeの値は,次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのfaultcode要素からFaultCodeを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Subcode要素(soapenv12:Code要素の子要素)に含まれるsoapenv12:Value要素からFaultCodeを取得できます。なお,soapenv12:Code要素のsoapenv12:Vaule要素の値は,soapenv12:Senderです。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultCodeを取得できます。
SOAP通信基盤が提供するAPIの仕様については,マニュアル「アプリケーションサーバ SOAPアプリケーション開発の手引」の「13. SOAP通信基盤が提供するAPI」を参照してください。
JAX-WS機能でフォルトをバインディングする方法については,マニュアル「アプリケーションサーバ Webサービス開発ガイド」の「10.2 JAX-WSエンジンの動作」を参照してください。
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- FaultString
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メッセージIDおよびメッセージの本文が出力されます。メッセージIDの見方については,「6.1 メッセージの記述形式」を参照してください。
FaultStringは次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのfaultstring要素からFaultStringを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Reason要素のsoapenv12:Text要素からFaultStringを取得できます。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultStringを取得できます。
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- FaultActor
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Faultの生成者が出力されます。
FaultActorは次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのfaultactor要素からFaultActorを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Role要素からFaultActorを取得できます。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultActorを取得できます。
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- FaultDetails
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Faultの詳細が出力されます。
FaultDetailsは次の方法で取得できます。
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サーバ側の場合
SOAP 1.1の場合は,SOAP Faultメッセージのdetail要素からFaultDetailsを取得できます。
SOAP 1.2の場合は,SOAP Faultメッセージのsoapenv12:Detail要素からFaultDetailsを取得できます。
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クライアント側の場合
SOAP通信基盤が提供するC4Faultクラス,またはJAX-WS機能が提供するjavax.xml.ws.soap.SOAPFaultExceptionクラスを使用してFaultDetailsを取得できます。
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KDCGF0001-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGF0001-E」を参照してください。
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KDCGF0002-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGF0002-E」を参照してください。
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KDCGF0003-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGF0003-E」を参照してください。
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KDCGF0004-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGF0004-E」を参照してください。
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KDCGF0005-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGF0005-E」を参照してください。
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KDCGF0006-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGF0006-E」を参照してください。
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KDCGF0007-E
(メッセージテキスト省略)
このメッセージについては,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 セキュリティ管理機能編」の「KDCGF0007-E」を参照してください。
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KDCGF0008-E
FaultCode:{http://docs.oasis-open.org/wss/2004/01/oasis-200401-wss-wssecurity-secext-1.0.xsd}MessageExpired
FaultString:KDCGF0008-E An old message or message with an expired date was received. (location = <発生場所>)
FaultActor:なし
FaultDetails:なし
- 意味
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<発生場所>で受信したSOAPメッセージが古いか,メッセージの有効期限が切れています。<発生場所>には次の内容が出力されます。
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Server:サーバ側で受信したメッセージでエラーが発生した場合
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Client:クライアント側で受信したメッセージでエラーが発生した場合
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- 要因
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次のうちのどちらかがエラーの要因と考えられます。
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受信したSOAPメッセージのCreated要素の値が古い。
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受信したSOAPメッセージのExpires要素で指定されている有効期限が過ぎている。
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- 対処
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「要因」に示した内容に該当するSOAPメッセージを送信していないかどうか,メッセージの送信者に確認してください。または,Webサービスセキュリティ方針定義ファイルの設定を見直してください。
Webサービスセキュリティ方針定義ファイルの設定については,マニュアル「アプリケーションサーバ Webサービスセキュリティ構築ガイド」の「3.1.2 Webサービスセキュリティ方針定義ファイル」を参照してください。
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KDCGF0009-E
FaultCode : {http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/}MustUnderstand
FaultString : KDCGF0009-E Can not understand "MustUnderstand" header.(Header name = <ヘッダ名>, reason= <理由>)
FaultActor : なし
FaultDetail : なし
- 意味
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mustUnderstand属性が付加されたヘッダ要素を解釈できません。
<ヘッダ名>および<理由>には,それぞれ次の内容が出力されます。
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<ヘッダ名>
mustUnderstand属性が付加されたヘッダの名称が出力されます。
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<理由>
解釈できない理由が出力されます。
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- 要因
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要因として,次のSecurity要素を受信したことが考えられます。
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mustUnderstand属性が「true」である。
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名前空間の値がWeb Services Security: SOAP Message Security Working Draft 17である。
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- 対処
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受信するSecurity要素の名前空間がWeb Services Security: SOAP Message Security1.1の名前空間になるように,メッセージ送信者に変更を依頼してください。
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KDCGF0010-E
FaultCode:{http://docs.oasis-open.org/wss/2004/01/oasis-200401-wss-wssecurity-secext-1.0.xsd} InvalidSecurity
FaultString : KDCGF0010-E The namespace <名前空間> of the Security header is illegal.
FaultActor : なし
FaultDetail : なし
- 意味
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セキュリティヘッダの名前空間が不正です。<名前空間>には,次の内容が出力されます。
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<名前空間>
不正な名前空間の名称が出力されます。
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- 要因
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要因として,次のSecurity要素を受信したことが考えられます。
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mustUnderstand属性が「false」である。
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名前空間の値がWeb Services Security: SOAP Message Security Working Draft 17である。
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- 対処
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受信するSecurity要素の名前空間がWeb Services Security: SOAP Message Security1.1の名前空間になるように,メッセージ送信者に変更を依頼してください。