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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド


付録L.3 Javaプログラムのコンパイル(javacコマンド)

Eclipseを使用しないでJ2EEアプリケーションを開発する場合,J2EEアプリケーションを構成するプログラム(JSP,サーブレットなど)をテキストエディタなどで実装し,JDKのjavacコマンドによってコンパイルします。使用するJDKについては,「付録L.1(1) Developerが提供する機能を使用しない場合の開発環境」を参照してください。

注意事項

Javaの仕様として,実行環境のJDKのバージョンよりも新しいバージョンでコンパイルされたクラスファイルは実行できません。実行環境のアプリケーションサーバをインストールする際に選択したJDKバージョンよりも新しいバージョンのJDKでコンパイルする場合,-source/-targetオプションや--releaseオプションを指定して,実行環境のJDKバージョンでサポートされるクラスファイルを生成してください。

次に,コンパイル時に指定するjavacコマンドのコンパイルオプションを示します。

-classpath(クラスパス)
  • ソースファイル中にJava EE標準APIだけを使用している場合

    推奨モードのJ2EEサーバで使用するアプリケーションのコンパイルでは,

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/CC/javaee/1100/lib/javaee-api.jar

    を追加します。Jakarta EEのAPIを使用する場合は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「20. パッケージ名変換機能」を参照してください。

    V9互換モードのJ2EEサーバで使用するアプリケーションのコンパイルでは,

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/CC/client/lib/j2ee-javax.jar

    を追加します。

  • java.corbaモジュールに含まれるAPIを使用するアプリケーションをコンパイルする場合は,

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/jdk/lib/hcompatlib/hjdk.tpb.jar

    を追加します。

  • パッケージ名がcom.hitachiで始まるCosminexus アプリケーションサーバ独自のAPI(タイムアウト設定APIなど)を使用している場合

    推奨モードのJ2EEサーバで使用するアプリケーションのコンパイルでは,

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/CC/javaee/1100/lib/HiEJBClientStatic.jar

    および

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/TPB/lib/vbjorb.jar

    を追加します。

    V9互換モードのJ2EEサーバで使用するアプリケーションのコンパイルでは,

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/CC/client/lib/HiEJBClientStatic.jar

    および

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/TPB/lib/vbjorb.jar

    を追加します。

  • 統合ユーザ管理が提供するAPIを使用している場合

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/manager/lib/usradmin.jarを指定します。

  • Cosminexus XML ProcessorのJAXB機能を使用する場合

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/jaxp/lib/csmjaxb.jarおよび

    <Application Serverのインストールディレクトリ>/jaxp/lib/csmstax.jarを追加します。

  • Webサービスの機能を使用する場合

    マニュアル「アプリケーションサーバ Webサービス開発ガイド」を参照してください。

サーバ起動・停止フック機能を使用して処理を実装する場合は,クラスパスにejbserver.jarを追加する必要があります。ejbserver.jarの指定については,マニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)」の「19.3.2 コンテナ拡張ライブラリの作成と利用の流れ」を参照してください。

注意事項

サーバ起動・停止フック機能は,サーブレット,JSP,およびEnterprise Beanなどのプログラムからは使用できません。

-encoding(ソースファイルのエンコーディング)

javac実行時のデフォルトエンコーディングとソースファイルのエンコーディングが異なるときに指定します。

-g(デバッグオプション)

デバッグ情報を生成します。「-g:none」は推奨しません。「-g:none」を指定すると例外発生時に行番号が取得できないため,デバッグの効率が低下します。

参考

Developerが提供する機能を使用しないでEclipseを使ってコンパイルすることもできます。javacコマンドのコンパイルオプションの情報を参考にEclipseの設定をしてください。