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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド


9.6.1 デバッグ環境の設定

デバッグ環境としてバッチサーバの起動構成を作成します。起動構成では,バッチアプリケーションについて次の内容を指定します。

起動構成は,[デバッグ構成]ダイアログで作成します。[デバッグ構成]ダイアログで起動構成を作成する手順を次に示します。

  1. Eclipseのメニューバーから,[実行]−[デバッグの構成]を選択します。

    [デバッグ構成]ダイアログが表示されます。

  2. [デバッグ構成]ダイアログの左ペインで[Cosminexus バッチ・アプリケーション]を選択し,ツールバーの[[図データ](新規の起動構成)]をクリックします。

    [構成の作成、管理、および実行]ページが表示されます。

  3. 右ペインの[名前]に,起動構成の名前を指定します。

  4. バッチアプリケーションの起動方法を構成する基本的な項目,引数,クラスパスなどの項目をタブごとに指定します。

  5. [閉じる]ボタンをクリックします。

    [デバッグ構成]ダイアログで指定した項目が起動構成に保管されます。

    [変更を保管します]ダイアログが表示された場合は,[はい]ボタンをクリックしてください。[デバッグ構成]ダイアログが閉じて,指定した項目が起動構成に保管されます。

バッチアプリケーションの起動構成に必要な内容は,右ペインに表示されるタブで指定します。

〈この項の構成〉

(1) メインクラスおよびバッチサーバの指定

デバッグするために必要なバッチアプリケーションのメインクラスや実行するバッチサーバ,およびバッチサーバを指定するために必要なManagement Serverリモート管理機能への接続は,[デバッグ構成]ダイアログの[メイン]タブで指定します。

[図データ]

[メイン]タブでは,次の項目を指定します。

項目名

指定値

名前

起動構成の名前を指定します。

プロジェクト

デバッグするバッチアプリケーションを開発しているJavaプロジェクトを指定します。

メイン・クラス

デバッグするバッチアプリケーションのメインクラスを指定します。

ホスト名または IP アドレス※1

Management Serverリモート管理機能の接続先のホスト名として「localhost」を指定します。

ポート番号※1

Management Serverリモート管理機能の接続先のポート番号を指定します。

リモート管理機能に接続する

リモート管理機能に接続します。接続すると,バッチサーバを指定※2できます。

Management Serverの管理ユーザの設定で管理ユーザの認証を[認証あり]に設定している場合は, [ログイン - リモート管理]ダイアログが表示されます。

バッチ・サーバー※3

バッチアプリケーションを実行するサーバを選択します。

注※1

リモート管理機能の接続情報は,起動構成単位では保存できません。バッチアプリケーションの起動構成が複数ある場合は,[リモート管理機能]グループの設定が共有されます。そのため,一つの起動構成の接続情報を変更すると,ほかの起動構成の接続情報も変更されます。

また,バッチアプリケーションの起動構成をすべて削除しても,リモート管理機能の設定は残ります。

また,[ホスト名または IP アドレス]を指定していない場合は,リモート管理機能に接続できません。

注※2

バッチサーバの選択は,起動構成単位で保存できます。

注※3

リモート管理機能に接続するホストを切り替えたり,運用管理ポータルでバッチサーバを破棄したりしたあと,[リモート管理機能に接続する]ボタンをクリックしてリモート管理機能に接続した場合,[バッチ・サーバー]コンボボックスに前回選択していたバッチサーバが存在しないときは,ユーザの選択していないバッチサーバが[バッチ・サーバー]コンボボックスで選択されます。この場合は,[バッチ・サーバー]コンボボックスで適切なバッチサーバを再度選択し保管してください。

また,[バッチ・サーバー]コンボボックスには,運用管理ポータルで追加しただけのセットアップしていないバッチサーバも表示されます。セットアップしていないバッチサーバを選択すると,バッチアプリケーションは実行できないため,Management Serverのエラーになります。

必要に応じて,次の項目を指定してください。

項目名

指定値

メイン・クラスの検索時にシステム・ライブラリーを組み込む

[メイン・クラス]の[検索]ボタンをクリックしてメインクラスを検索する場合で,システムライブラリも検索範囲に含めるときにチェックします。

メイン・クラスの検索時に継承されたメインを組み込む

[メイン・クラス]の[検索]ボタンをクリックしてメインクラスを検索する場合で,メインクラスを継承したクラスも検索範囲に含めるときにチェックします。

メインで停止

デバッグ時,mainメソッドにブレークポイントを設定していなくても,自動的にメインで中断するときにチェックします。

リモート管理機能から切断する

リモート管理機能から切断します。切断すると,バッチサーバを選択できません。Management Serverの管理ユーザの設定で管理ユーザの認証を[認証あり]に設定している場合は,[ログイン - リモート管理]ダイアログが表示されます。

セキュリティー・マネージャーを使用しない

バッチサーバを起動するときに,セキュリティマネージャを使用するかどうかを指定します。

  • セキュリティマネージャを使用する場合

    [セキュリティー・マネージャーを使用しない]をチェックしません。

  • セキュリティマネージャを使用しない場合

    [セキュリティー・マネージャーを使用しない]をチェックします。

注意事項

[リモート管理機能]グループの設定は,[リモート管理機能に接続する]ボタンをクリックした場合にだけ適用されます。ほかのフィールドを変更し[適用]ボタンが活性化された場合に[適用]ボタンをクリックしても[リモート管理機能]グループの設定は適用されません。同様に,[前回保管した状態に戻す]ボタンが活性化された場合に[前回保管した状態に戻す]ボタンをクリックしても[リモート管理機能]グループの設定は戻りません。

(2) 起動時の引数およびJava VMの起動オプションの指定

デバッグするバッチアプリケーションの起動時の引数,およびJava VMの起動オプションは,[デバッグ構成]ダイアログの[引数]タブで指定します。

[図データ]

[引数]タブでは,次の項目を指定します。

項目名

指定値

プログラムの引数

バッチアプリケーションの起動時の引数を指定します。

VM 引数

バッチアプリケーションを実行するJava VMの起動オプション,およびシステムプロパティを指定します。

作業ディレクトリー

バッチアプリケーションを実行するフォルダを指定します。

(3) クラスパスの指定

デバッグするバッチアプリケーションのクラスパスは,[デバッグ構成]ダイアログの[クラスパス]タブで指定します。通常,プロジェクトのビルドパスに必要なライブラリを設定しておけば,クラスパスの指定は不要です。実行時にだけ参照するクラスパスがあれば,そのクラスパスを追加します。

[図データ]

[クラスパス]タブでは,次の項目を指定します。

項目名

指定値

クラスパス

バッチアプリケーションを実行するときに参照するクラスパスを指定します。

(4) ソースパスの指定

デバッグで中断した場合,中断個所のソースを検索するパスは,[デバッグ構成]ダイアログの[ソース]タブで指定します。通常,プロジェクト内にソースが存在するため,指定する必要はありませんが,外部ライブラリを使用する場合などに,そのライブラリのソースコードが存在するパスを指定します。

(5) 共通項目の指定

起動構成のファイルへの保存,起動構成のメニューバーへの表示,起動構成のコンソール出力のファイルへの出力など,すべての起動構成で共通に設定できるオプションは,[デバッグ構成]ダイアログの[共通]タブで指定します。