付録F.1 HiRDBの排他資源の見積もり
HiRDBの排他資源数を見積もるには,Reliable Messagingに関する数値が必要となります。その数値とは,一つのトランザクションで発行した複数のSQL実行での排他資源の総和です。Reliable Messagingで排他資源数が最大となる場合の排他資源数を算出してpd_lck_pool_sizeオペランドに指定します。
排他資源数を見積もる計算式については,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。
Reliable Messagingの排他資源数は処理ごとのテーブルへのアクセス回数およびDBテーブルのBINARY型列数を使用して算出します。それぞれを次の表に示します。
項番 |
処理 |
キュー種別 |
使用SQL※1 |
使用テーブル |
アクセス回数 |
---|---|---|---|---|---|
1 |
Reliable Messaging起動 |
永続キュー属性のローカルキューまたは転送キュー |
SELECT |
キュー情報 |
テーブルごとに1回 |
FIFO情報 |
|||||
メッセージ情報 |
|||||
非永続キュー属性のローカルキューまたは転送キュー |
SELECT |
キュー情報 |
|||
FIFO情報 |
|||||
受信用共用キュー |
SELECT |
キュー情報 |
|||
FIFO情報 |
|||||
共用キュー受信用ライト管理 |
|||||
共用キュー受信用リード管理 |
|||||
送信用共用キュー |
SELECT |
キュー情報 |
|||
FIFO情報 |
|||||
キューの種別にかかわらない場合 |
SELECT |
あて先情報 |
1回 |
||
2 |
メッセージ送信 |
永続キュー属性のローカルキューまたは転送キュー |
INSERT |
メッセージ情報 |
テーブルごとに1回 |
送信用共用キュー |
UPDATE |
メッセージ情報 |
|||
共用キュー受信用ライト管理 |
|||||
3 |
メッセージ受信 |
永続キュー属性のローカルキュー |
SELECT |
メッセージ情報 |
テーブルごとに1回 |
UPDATE※2 |
メッセージ情報 |
||||
受信用共用キュー |
SELECT |
メッセージ情報 |
|||
UPDATE |
共用キュー受信用リード管理 |
||||
4 |
メッセージ閲覧 |
永続キュー属性のローカルキュー |
SELECT |
メッセージ情報 |
テーブルごとに1回 |
受信用共用キュー |
SELECT |
メッセージ情報 |
|||
5 |
メッセージ削除 |
永続キュー属性のローカルキュー |
DELETE |
メッセージ情報 |
削除対象のメッセージの数 |
FIFO情報 |
削除対象のグループの数 |
||||
UPDATE |
FIFO情報 |
2回 |
|||
SELECT※3 |
メッセージ情報 |
削除対象のメッセージの数 |
|||
INSERT※3 |
メッセージ情報 |
削除対象のメッセージの数 |
|||
非永続キュー属性のローカルキュー |
DELETE |
FIFO情報 |
削除対象のグループの数 |
||
永続キュー属性の転送キュー |
DELETE |
メッセージ情報 |
削除対象のメッセージの数 |
||
FIFO情報 |
削除対象のグループの数 |
||||
UPDATE |
FIFO情報 |
2回 |
|||
非永続キュー属性の転送キュー |
DELETE |
FIFO情報 |
削除対象のグループの数 |
項番 |
DBテーブル種別 |
BINARY型列数 |
備考 |
---|---|---|---|
1 |
システム管理情報 |
0 |
− |
2 |
キュー情報 |
0 |
− |
3 |
FIFO情報 |
2 |
Reliable Messagingの内部情報として利用します。データ長はキュー間転送受信で順序保証を行ったときのスキップしたメッセージ数や未受信メッセージ数に依存します。1メッセージにつき,最大20けたのjava.math.BigInteger型とjava.lang.Long型を組み合わせたデータが格納されます。 |
4 |
メッセージ情報 |
1 |
永続キュー属性のローカルキューまたは転送キューの最大メッセージ長。詳細については,「2.5.4 メッセージサイズを見積もる方法」を参照してください。 |
5 |
共用キュー受信用メッセージ情報 |
2 |
1列は,受信用共用キューの最大メッセージ長。詳細については,「2.5.4 メッセージサイズを見積もる方法」を参照してください。なお,もう1列は使用しません。 |
6 |
共用キュー受信用ライト管理 |
1 |
使用しません。 |
7 |
共用キュー受信用リード管理 |
2 |
1列は,Reliable Messagingの内部情報として256バイト固定で使用します。なお,もう1列は使用しません。 |
8 |
あて先情報 |
0 |
− |
- 注意事項
-
-
各テーブルのテーブル数,行数,列数およびインデックス数については,「4.3.6 管理情報テーブルの一覧」を参照してください。
-
各テーブルを格納するRDエリアをHiRDBで決定させる場合は,テーブルごとにRDエリアを割り当てた数値としてください。
-
次の機能は使用していません。
表分割
インデックス分割
ビュー表
LOB列定義
ユーザ定義
LOB属性
上位型
関数
プラグイン
ルーチン
ページ排他
-