4.2.5 キューの状態遷移(永続版リソースアダプタの場合)
キューには,通常状態,抑止状態(一部抑止状態および完全抑止状態),閉塞状態があります。キューの抑止状態は,システムを管理状態に移行して,すべてのキューに対してメッセージの送受信を抑止するのではなく,特定のキューに対してメッセージの送受信を抑止する場合などに利用します。
キューの状態について次に説明します。
- 通常状態
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正常に使用できる状態です。
- 一部抑止状態
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メッセージの送受信が一部抑止されている状態です。指定するキューの種類によって,抑止される形態が異なります。キューの種類と抑止される形態については,「8.3.27(3) オプション」を参照してください。
- 完全抑止状態
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メッセージの送受信が完全に抑止されている状態です。指定するキューの種類に応じて,抑止できる形態をすべて抑止します。
- 閉塞状態
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キューに障害が発生した状態です。hrmlsqueコマンドおよびhrmdelqueコマンドだけを受け付け,それ以外のコマンドおよびメッセージの送受信を実行できません。
キューの状態遷移を,キューの種類別に次の図に示します。
- 注
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送信用共用キューは抑止および抑止解除状態はありません。
- 注1
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デッドメッセージキューは,抑止形態が一つであるため一部抑止および一部抑止解除状態がありません。
- 注2
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デッドメッセージキューが閉塞状態に移行すると,システムが閉塞します。
図中で使用されるイベントの意味は次のとおりです。
- 一部抑止
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hrmstopqueコマンドの-yオプションにap_send,ap_receive,trs_send,trs_receive,またはap_allを指定して,実行します。
- 完全抑止
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hrmstopqueコマンドの-yオプションにallを指定して,実行します。
- 一部抑止解除
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hrmstartqueコマンドの-yオプションにap_send,ap_receive,trs_send,trs_receive,またはap_allを指定して,実行します。
- 完全抑止解除
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hrmstartqueコマンドの-yオプションにallを指定して,実行します。
- 障害検知
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Reliable Messagingがキューに関連する障害を検知したことを示します。