7.2.1 CTMユーザ環境変数定義ファイル
- 〈この項の構成〉
(1) 形式
次の形式で指定します。
<環境変数名称>=<値>
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環境変数名称,イコール(=),および値のどれも省略できません。
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行の先頭から最初のイコール(=)の直前までが,環境変数名称とみなされます。
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最初のイコール(=)の直後からその行またはファイルの終端の直前までが値とみなされます。
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シャープ(#)で始まる行はコメントとみなされます。行の途中にシャープ(#)がある場合は,シャープ(#)以降から行の最後までがコメントとみなされます。シャープ(#)の手前の空白およびタブは無視されます。
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シャープ(#)は値には指定できません。
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一つの定義を複数行に分けて記述する場合は,改行の直前に継続符号(\)を記述します。継続符号(\)の直前の空白およびタブは無視されます。行の途中に継続符号(\)がある場合は,継続記号(\)以降から行の最後までがコメントとみなされます。このため,継続記号(\)は行の最後に指定してください。
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指定された環境変数と同一の環境変数名称がすでに存在する場合は,指定した値で上書きされます。同一の環境変数名称がない場合は追加されます。
(2) ファイルの格納先
格納先およびファイル名称は任意です。ファイル名には次の文字が使用できます。
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Windowsの場合
英数字,ピリオド(.),円符号(\),コロン(:),プラス(+),またはハイフン(-)
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UNIXの場合
英数字,ピリオド(.),スラッシュ(/),プラス(+),またはハイフン(-)
(3) 機能
ctmstartコマンド(CTMデーモンの開始)を実行するときに必要な環境変数を指定します。
(4) 指定できるキー
任意の環境変数名称を指定できます。ただし,次の環境変数名称は指定できません。
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先頭が"CTM"または"ctm"で始まる環境変数名称
(5) 記述例
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Windowsの場合
# コメント行 LANG=ja_JP.SJIS # 以降コメント C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus\CTM\lib\ctmj2sv.jar: \ C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus\java\classes.zip # 継続行
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UNIXの場合
# コメント行 LANG=ja_JP.SJIS # 以降コメント CLPATH=/opt/Cosminexus/CTM/lib/ctmj2sv.jar: \ /opt/java/lib/classes.zip # 継続行
(6) 注意事項
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先頭が"CTM"または"ctm"で始まる環境変数名称は使用できません。
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環境変数名称には,英数字またはアンダースコア(_)で構成される文字列が指定できます。
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行の先頭から環境変数名称までは空白およびタブは記述できません。行の先頭から環境変数名称を記述する必要があります。
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環境変数名称とイコール(=)の間,およびイコール(=)と環境変数定義の間に空白およびタブを記述できません。
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環境変数定義ファイル中に,%AAA%(Windowsの場合),または$AAA(UNIXの場合)の記述がある場合,これらはそのままの文字列として認識されます。環境変数AAAとしては展開されません。
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空行(環境変数定義もコメントもない行)を記述する場合は,空白およびタブを含めないで改行コードだけを指定してください。
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次に示す場合は定義内容が不正とみなされます。
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環境変数定義内にイコール(=)がない場合
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行の先頭または最後にイコール(=)がある場合
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環境変数名称の先頭が"CTM"または"ctm"で始まる場合
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空白またはタブだけの行がある場合
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Windowsの場合,継続符号(\)の扱いについては,次の点に注意して環境変数を設定してください。
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パス名の記述に使用する「\」と継続符号(\)が混同しない
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必要なスペースが無効にならない
設定例を次に示します。なお,設定例の<改行>は改行コードを指します。
- (例1)環境変数ROOT_PATHにc:\を設定する場合
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項目
誤った例
正しい例
CTMユーザ環境変数定義ファイルの記述
ROOT_PATH=c:\<改行>
ROOT_PORT=18000<改行>
ROOT_PATH=c:\#<改行>
ROOT_PORT=18000<改行>
設定される環境変数
ROOT_PATH=c:ROOT_PORT=18000
ROOT_PATH=c:\
ROOT_PORT=18000
誤った例では,c:\の\が継続符号と解釈されています。この場合,\の直後にコメント符号(#)を入れることで,\が継続の意味を持たなくなります。
- (例2)環境変数CTMDIRにC:\Program Files\Cosminexus\CTMを設定する場合
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項目
誤った例
正しい例
CTMユーザ環境変数定義ファイルの記述
CTMDIR=C:\Program \<改行>
Files\Cosminexus\CTM<改行>
CTMDIR=C:\Program Files\<改行>
\Cosminexus\CTM<改行>
設定される環境変数
CTMDIR=C:\ProgramFiles\Cosminexus\CTM
CTMDIR=C:\Program Files\Cosminexus\CTM
誤った例では,「Program Files」に含まれるスペースが継続符号の直前にあるため,無効になっています。継続符号の直前がスペースにならないように記述してください。
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