10.3.4 11-40への移行とV9互換モードについて
11-40には「推奨モード」と「V9互換モード」の2つのモードがあり,モードによって使用できる機能が異なります。そのため,11-40に移行する場合は,使用したい機能を基に,どちらのモードを使用するかを検討してください。
- 推奨モード
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推奨モードでは,11-00以降の新機能を使用できます。11-00以降の新機能については,この項の「・11-00以降の主な機能」を参照してください。
また,09-87から11-40に移行し,「推奨モード」を使用するユーザ向けに,09-87から11-40の変更点を説明する移行ガイドを提供しています。移行ガイドについては,「12. アプリケーションサーバ09-87から11-40への移行」を参照してください。
- V9互換モード
-
V9互換モードでは,アプリケーションサーバが09-87相当の動作になります。11-00ではJava EE 7の新機能に対応するために大幅な機能の変更をしています。11-40の新機能を使用しないで,09-87以前との互換性を重視するユーザは「V9互換モード」を使用してください。
V9互換モードでは,09-87以前との互換性がある機能を使用できます。互換性がある機能の詳細は,この項の「・旧バージョンとの互換のための機能」を参照してください。
なお,「V9互換モード」の詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 互換編」の「第2編 V9互換モード」を参照してください。
なお,11-00以降で非サポートとなった機能は,推奨モードとV9互換モードのどちらでも使用できません。詳細は,この項の「・11-00以降で非サポートとなった機能」を参照してください。
11-00以降の主な機能,旧バージョンとの互換のための機能,および11-00以降で非サポートとなった機能について説明します。
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11-00以降の主な機能
11-00以降の主な機能を次の表に示します。この表に記載している機能は,推奨モードでは使用できますが,V9互換モードでは使用できません。
表10‒15 11-00以降の主な機能 分類
機能名
マニュアル参照先
Webコンテナ
JSF 2.3対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)
JAX-RS 2.1対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)
WebSocket 1.1対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)
NIO HTTPサーバ機能
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)
非同期サーブレット対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(Webコンテナ)
Servlet 4.0対応
JSP 2.3対応
コンテナ共通機能
JPA 2.2対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
CDI 2.0対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
Bean Validation 2.0対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
Java Batch 1.0対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
JSON-P 1.1対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
JSON-B 1.0対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
Concurrency Utilities for Java EE 1.0対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
Interceptors 1.2対応
アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)
-
旧バージョンとの互換のための機能
旧バージョンとの互換のための機能を次の表に示します。この表に記載している機能は,推奨モードとV9互換モードで使用可否が異なります。
表10‒16 旧バージョンとの互換のための機能 分類
機能名
V9互換モードでの使用可否
推奨モードでの使用可否
推奨モードでの代替機能
Webコンテナ
HTTPレスポンス圧縮機能
○
×
Webアプリケーション側でFilterとして実装してください。
Webサーバ連携機能(リダイレクタ機能)
○
×
HTTP Serverのリバースプロキシ機能と,J2EEサーバのNIO HTTPサーバ機能を組み合わせることで代替できます。
ただし,次の機能は代替できません。
-
ラウンドロビン方式によるリクエストの振り分け
-
POSTデータサイズでのリクエストの振り分け
-
Webコンテナへのゲートウェイ情報の通知
詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発機能編(Webコンテナ)」 の「7. NIO HTTPサーバ」,およびマニュアル「HTTP Server」を参照してください。
インプロセスHTTPサーバ機能
○
×
NIO HTTPサーバ機能で代替できます。
ただし,次の機能は代替できません。
-
リダイレクトによるリクエストの振り分け
-
有効なHTTPメソッドの制限によるアクセス制御
-
エラーページのカスタマイズ
-
Webコンテナへのゲートウェイ情報の通知
詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発機能編(Webコンテナ)」の「7. NIO HTTPサーバ」を参照してください。
コンテナ共通機能
JPAコンテナ機能(11-00の場合)
○
×
次のAPIを使用してアプリケーション管理の永続化ユニットを取得してください。
-
javax.persistence.PersistenceクラスのcreateEntityManagerFactoryメソッド
詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発機能編(コンテナ共通機能)」の「6. JPA 2.2の利用」を参照してください。
JPAコンテナ機能
(11-10以降の場合)
○
○
−
CJPAプロバイダ機能
○
×
JPA 2.2対応のJPAプロバイダで代替できます。
詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発機能編(コンテナ共通機能)」の「6. JPA 2.2の利用」を参照してください。
クラスタコネクションプール機能
△
△
Oracle RACの機能で代替できます。
Webサービス機能
JAX-RS機能(JAX-RS 1.1)
○
×
JAX-RS 2.1で代替できます。
詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発機能編(Webコンテナ)」の「4. JAX-RS 2.1の利用」を参照してください。
-
-
11-00以降で非サポートとなった機能
Version 11-00以降で非サポートとなった機能を次の表に示します。この表に記載している機能は,推奨モードとV9互換モードのどちらでも使用できません。
分類 |
機能名 |
代替機能 |
---|---|---|
拡張機能 |
EADsセッションフェイルオーバー機能 |
データベースセッションフェイルオーバ機能を使用してください。 詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「6. データベースセッションフェイルオーバ機能」を参照してください。 |
互換機能 |
ベーシックモード |
J2EEサーバを使用してください。 |
サーブレットエンジンモード (Webコンテナサーバ) |
J2EEサーバを使用してください。 |
|
簡易Webサーバ機能 |
NIO HTTPサーバ機能を使用してください。 詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発機能編(Webコンテナ)」の「7. NIO HTTPサーバ」を参照してください。 |
|
EJBクライアントアプリケーションのログのサブディレクトリ専有モード |
デフォルトのサブディレクトリ共有モードを使用してください。 |
|
メモリセッションフェイルオーバ機能 |
データベースセッションフェイルオーバ機能を使用してください。 詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「6. データベースセッションフェイルオーバ機能」を参照してください。 |
|
複数の構築済み実行環境の切り替え |
なし |
|
J2EEアプリケーションのテスト機能 |
なし |
|
JSP1.1仕様およびJSP1.2仕様に準拠したJSPソースのチェック(cjjsp2java) |
なし |
|
論理サーバのアプリケーション管理のV7互換モード |
なし |
|
セキュリティ管理機能 |
セッションフェイルオーバ機能を使用したログイン状態の引き継ぎ |
データベースセッションフェイルオーバ機能を使用してください。 詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編」の「6. データベースセッションフェイルオーバ機能」を参照してください。 |
コマンド |
Management Serverで使用するコマンド(旧バージョンとの互換用のコマンド)
|
J2EEサーバのコマンドを使用してください。 詳細は,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編」の「2. J2EEサーバで使用するコマンド」を参照してください。 |