2.6.1 EJBクライアントアプリケーションのシステムログに関する留意事項
ここでは,サブディレクトリ共有モードのEJBクライアントアプリケーションで出力されるシステムログを参照する場合,およびサブディレクトリ共有モードのEJBクライアントアプリケーションを運用する場合の留意事項について説明します。
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ログファイル内で有効なデータは,ファイルの先頭からEOFまでです。
EJBクライアントアプリケーションのシステムログでは,ログファイルがラップアラウンドしたときにラップアラウンド以前のログのデータが削除されないで,先頭から順番に上書きされていきます。このため,ログファイルを参照するときには,EOF以降のデータは無視してください。EOF以降のデータは,ラップアラウンド以前のログファイルの無効なデータです。
有効なログファイルのデータの末尾は,次に示すデータになります。
EOF CRLF CRLF CRLF CRLF----------< End of Data >----------CRLF CRLF
EOFはトレースデータの終端を表す文字(0x1A)です。CRLFは,改行(0x0D,0x0A)を表します。
出力例を次に示します。なお,トレースの終端を表す文字は,[EOF]と表記します。
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Windowsの場合
**** "OS名(OSバージョンなど含む)" TZ="タイムゾーン名" xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx yyyy/mm/dd hh:mm:ss.sss pid tid message-id message(LANG=ja) 0000 xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx HEJB BE3F6FE9 015EE671 KDJEXXXXX-W xxxxxxxxx 0001 xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx HEJB BE3F6FE9 015EE671 KDJEYYYYY-I yyyyyyyyy 0002 xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx HEJB BE3F6FE9 015EE671 KDJEZZZZZ-I zzzzzzzzz [EOF] ----------< End of Data >---------- <<ラップアラウンド前の無効なデータ>>… … …
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UNIXの場合
**** "OS名(OSバージョンなど含む)" TZ=Asia/Tokyo xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx yyyy/mm/dd hh:mm:ss.sss pid tid message-id message(LANG=ja) 0000 xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx HEJB BE3F6FE9 015EE671 KDJEXXXXX-W xxxxxxxxx 0001 xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx HEJB BE3F6FE9 015EE671 KDJEYYYYY-I yyyyyyyyy 0002 xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxx HEJB BE3F6FE9 015EE671 KDJEZZZZZ-I zzzzzzzzz [EOF] ----------< End of Data >---------- <<ラップアラウンド前の無効なデータ>>… … …
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EJBクライアントアプリケーションのプロセス起動時に,システムプロパティのejbserver.logger.channels.define.<チャネル名>.filenumキーで指定した面数のトレースファイルはすべて作成されます。このとき,トレースファイルは空白(0x20)で初期化されます。
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ユーザログファイルの容量は,システムプロパティのejbserver.logger.channels.define.<チャネル名>.filesizeキーで指定した容量で固定です。指定したサイズのトレースファイルがプロセス起動時に作成されます。このため,ログが出力されるのに伴って,容量が増減することはありません。
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ログファイルの容量または面数を変更する場合,該当するログファイルに出力しているプロセスをすべて停止して,ログファイルとmmapディレクトリ以下のログ管理ファイルを別のディレクトリへ移動,または削除する必要があります。
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ログファイルの容量または面数を変更する場合以外では,ログファイル,およびログ管理ファイルを変更または削除しないでください。変更または削除した場合,以降のログが正しく出力されなくなるおそれがあります。
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サブディレクトリ共有モードで動作するEJBクライアントアプリケーションがログを出力しているサブディレクトリを,cjcldellogコマンドで削除しないでください。削除した場合,以降のログが正しく出力されなくなるおそれがあります。
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すでにサブディレクトリ専有モードで動作しているEJBクライアントアプリケーションがある環境でサブディレクトリ共有モードでEJBクライアントアプリケーションを開始する場合,システムプロパティのejbserver.client.ejb.logキーに,サブディレクトリ専有モードで動作しているEJBクライアントアプリケーションとは異なる値を指定してください。同じ値を指定した場合,サブディレクトリ専有モードで動作するEJBクライアントアプリケーションのサブディレクトリ数を正しく管理できません。なお,サブディレクトリ専有モードは,旧バージョンとの互換用のモードです。