16.4.6 DDを省略した場合に設定される表示名
アプリケーションサーバでは,DDを省略した場合インポートしたタイミングで表示名が補完されます。また,J2EEサーバが表示名の妥当性確認を実施します。インポート時の表示名の補完規則,および表示名の妥当性の確認について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) インポート時の表示名の補完規則
EJB-JAR,WAR,RAR,またはEARの各J2EEコンポーネントのDDの<display-name>タグが設定されていない場合,J2EEサーバによって表示名が設定されます。表示名は,J2EEコンポーネントのファイル名,およびディレクトリ名を基に決められます。DDを省略した場合も同様にJ2EEサーバによって設定されます。その場合にファイル名,およびディレクトリ名として使用できる文字は半角英数字(0〜9,A〜Z,a〜z),およびアンダースコア(_)です。EJB-JAR,WAR,RAR,またはEARの表示名を特定したい場合は,<display-name>タグを設定することをお勧めします。
(2) 表示名の妥当性の確認
J2EEアプリケーション,EJB-JAR,WAR,RARおよびその構成要素(Enterprise Bean,Servlet,JSP, Filter)のlang属性「en」の表示名に使用できる文字は,英数字(0〜9,A〜Z,a〜z),およびアンダースコア(_)です。J2EEサーバは表示名に半角英数字以外の文字が含まれている場合は,その文字をアンダースコア(_)に変換して使用します。J2EEサーバはJ2EEアプリケーション,EJB-JAR,WAR,RARをインポートする際に表示名の妥当性を確認して,表示名に使用できない文字列が使用されている場合は警告メッセージKDJE42374-Wメッセージを出力します。
ただし,表示名が「TP1/Message Queue - Access」の場合は警告メッセージを出力しません。
表示名の妥当性を確認するサーバ管理コマンドについて説明します。
-
cjimportappコマンド
アプリケーションの表示名およびアプリケーションに含まれるJ2EEリソース(EJB-JAR,WAR,RAR,Enterprise Bean,Servlet/JSP,Filter)の表示名の妥当性が確認されます。実行時情報付きZIP形式では妥当性は確認されません。
-
cjimportwarコマンド
アプリケーションに含まれるJ2EEリソース(WAR,Servlet/JSP,Filter)の表示名の妥当性が確認されます。
-
cjimportresコマンド
J2EEリソース(EJB-JAR,WAR,RAR,Enterprise Bean,Servlet/JSP,Filter)の表示名の妥当性が確認されます。実行時情報付きRAR形式では妥当性は確認されません。
妥当性の確認が実施される表示名を次の表に示します。
項番 |
表示名を表すDDの要素 |
定義の種別 |
---|---|---|
1 |
<application><display-name> |
application.xmlの定義 |
2 |
<ejb-jar><display-name> |
ejb-jar.xmlの定義 |
3 |
<ejb-jar><enterprise-beans><session><display-name> |
ejb-jar.xmlの定義 |
4 |
<ejb-jar><enterprise-beans><entity><display-name> |
ejb-jar.xmlの定義 |
5 |
<ejb-jar><enterprise-beans><message-driven><display-name> |
ejb-jar.xmlの定義 |
6 |
<web-app><display-name> |
web.xmlの定義 |
7 |
<web-app><filter><display-name> |
web.xmlの定義 |
8 |
<web-app><servlet><display-name> |
web.xmlの定義 |
9 |
<connector><display-name> |
ra.xmlの定義 |