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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)


4.17 TP1インバウンドアダプタで発生するRPCエラー応答

この節では,それぞれのRPCエラー応答について説明します。

なお,ここで説明しているエラー応答の一覧には,TP1インバウンドアダプタに対してRPC要求が送信された場合に発生するものだけを記載しています。OpenTP1側で発生するエラー応答については,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成リファレンス C言語編」のdc_rpc_callのリターン値に関する説明を参照してください。

TP1インバウンドアダプタのRPCエラー応答一覧を次の表に示します。

表4‒31 RPCエラー応答一覧

dc_rpc_call関数の戻り値

発生原因

TP1インバウンドアダプタの出力メッセージ

DCRPCER_NO_BUFS(-304)

TP1インバウンドアダプタの電文組み立てリストが不足している状態で,TP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPCではないRPC要求を送信した場合

KDJE58359-E

TP1インバウンドアダプタのスケジュールキューの電文滞留数が最大キュー長(Message-driven Bean(サービス)のDDのqueue_max_lengthプロパティ)に達している状態で,TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58360-E

DCRPCER_NET_DOWN(-306)

TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信する際にコネクションを確立できなかった場合

TP1インバウンドアダプタのbacklog_countプロパティの設定数だけListenキューにコネクション確立要求が滞留している状態で,TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信中にコネクションが切断された場合

KDJE58354-E

OpenTP1のスケジューラダイレクト機能を使用しないでTP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58355-E 詳細情報:

Scheduler direct function is not used.

TP1インバウンドアダプタの電文組み立てリストが不足している状態で,TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58359-E

TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信中に,TP1インバウンドアダプタの電文読み込み処理がタイムアウトした場合

KDJE58354-E

TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信中に,TP1インバウンドアダプタのRPC要求を受信し始めてから受信し終わるまでの時間がタイムアウトした場合

KDJE58358-E

TP1インバウンドアダプタがOpenTP1からのRPC要求ではない電文を受信した場合(プロトコルエラー)

KDJE58355-E 詳細情報:

It is not the first request data.

DCRPCER_TIMED_OUT(-307)

TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信中に,TP1インバウンドアダプタの電文読み込み処理がタイムアウトした場合

KDJE58354-E

TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信中に,TP1インバウンドアダプタのRPC要求を受信し始めてから受信し終わるまでの時間がタイムアウトした場合

KDJE58358-E

Message-driven Bean(サービス)の実行中にMessage-driven Bean(サービス)の実行時間タイムアウトが発生した場合

KDJE58457-E

TP1インバウンドアダプタがOpenTP1へRPC応答を送信する際のコネクション確立要求でタイムアウトが発生した場合

KDJE58400-E

TP1インバウンドアダプタがOpenTP1へRPC応答を送信する際の電文書き込み処理でタイムアウトが発生した場合

KDJE58401-E

dc_rpc_call関数の引数flagsにDCNOFLAGSかDCRPC_TPNOTRAN以外を指定してTP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58356-E 詳細情報:

The value of the flags argument of the dc_rpc_call function is illegal.

OpenTP1のスケジューラダイレクト機能を使用しないでTP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58355-E 詳細情報:Scheduler direct function is not used.

Message-driven Bean(サービス)の実行中にMessage-driven Bean(サービス)を強制終了(cjstopappコマンドの-force, -cancelオプション)した場合

KDJE58455-E

TP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信中にコネクションが切断された場合

KDJE58354-E

TP1インバウンドアダプタがOpenTP1へRPC応答を送信する際にコネクションを確立できなかった場合

KDJE58400-E

TP1インバウンドアダプタがOpenTP1へRPC応答を送信する際の電文書き込み処理でエラーが発生した場合

KDJE58401-E

TP1インバウンドアダプタがOpenTP1からのRPC要求ではない電文を受信した場合(プロトコルエラー)

KDJE58355-E 詳細情報:

It is not the first request data.

DCRPCER_NO_SUCH_SERVICE(-311)

dc_rpc_call関数の引数serviceに不正なサービス名を指定してTP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58362-E

Message-driven Bean(サービス)が開始していない,または終了中にTP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58362-E

DCRPCER_SERVICE_TERMINATING(-313)

Message-driven Bean(サービス)が開始していない,または終了中にTP1インバウンドアダプタのスケジュールキューに登録されていたRPC要求が処理された場合

KDJE58456-E

DCRPCER_SERVICE_NOT_UP(-314)

dc_rpc_call関数の引数groupに不正なサービスグループ名を指定してTP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58357-E

DCRPCER_SYSERR_AT_SERVER(-316)

未サポートバージョンのOpenTP1からTP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPCではないRPC要求を送信した場合

KDJE58356-E 詳細情報:

Version of OpenTP1 is not supported.

OpenTP1でユーザデータ圧縮機能(システム共通定義のrpc_datacompオペランドにY)を使用してTP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPCではないRPC要求を送信した場合

KDJE58356-E 詳細情報:

User data compression function is not supported.

TP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPCではないRPC要求をした際に,Message-driven Bean(サービス)の実行中に例外が発生した場合,またはMessage-driven Bean(サービス)の実行結果に出力データを設定していない,もしくはJ2EEサーバでシステム例外が発生した場合

KDJE58459-E

DCRPCER_NO_BUFS_RB(-323)

TP1インバウンドアダプタの電文組み立てリストが不足している状態で,TP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPC要求を送信した場合

KDJE58359-E

DCRPCER_SYSERR_AT_SERVER_RB(-325)

未サポートバージョンのOpenTP1から,TP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPC要求を送信した場合

KDJE58356-E 詳細情報:

Version of OpenTP1 is not supported.

OpenTP1でユーザデータ圧縮機能(システム共通定義のrpc_datacompオペランドにY)を使用してTP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPC要求を送信した場合

KDJE58356-E 詳細情報:

User data compression function is not supported.

TP1インバウンドアダプタへトランザクショナルRPC要求をした際に,Message-driven Bean(サービス)の実行中に例外が発生した場合,または,Message-driven Bean(サービス)の実行結果に出力データを設定していない,または,J2EEサーバでシステム例外が発生した場合

KDJE58459-E

DCRPCER_TESTMODE(-366)

OpenTP1でオンラインテスタを使用してTP1インバウンドアダプタへRPC要求を送信した場合

KDJE58356-E 詳細情報:

TP1/Online Tester is not supported.

DCRPCER_TRNCHK_EXTEND(-372)

OpenTP1とのトランザクション連携でライトトランザクション(usrconf.propertiesのejbserver.distributedtx.XATransaction.enabledプロパティがfalse)の場合

(凡例) −:該当なし

注※

サービスグループ名が不正の場合,OpenTP1はRPC要求を再送します。そのため,このエラーメッセージは,OpenTP1から再送された回数分だけ出力されます。