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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)


2.8.1 キャッシングの流れ

次の図に示すような流れで,ネーミングはキャッシングされます。

図2‒12 ネーミングのキャッシングの流れ

[図データ]

キャッシングの流れを説明します。この流れでは,同じJ2EEサーバ上の二つのJ2EEアプリケーションから,同じ名前「Count」でEJBホームオブジェクトのリファレンスをルックアップします。1.〜5.がJ2EEアプリケーション1から実行される処理,6.〜9.がJ2EEアプリケーション2から実行される処理です。

  1. J2EEアプリケーション1が,JNDIのjavax.naming.InitialContextクラスのインスタンスを生成します。

  2. J2EEアプリケーション1が,javax.naming.InitialContextクラスのインスタンスに対して,EJBホームオブジェクトリファレンスの検索(ルックアップ)を要求します。このとき,名前に「Count」を指定します。

  3. 要求を受けたネーミング管理機能が,CORBAネーミングサービスの名前空間からEJBホームオブジェクトリファレンスを検索します。

  4. ネーミング管理機能は,検索結果として,EJBホームオブジェクトのリファレンスを取得します。

  5. ネーミング管理機能が,取得したEJBホームオブジェクトのリファレンスをキャッシュに保存します。

  6. 同じプロセス上にあるJ2EEアプリケーション2が,JNDIのjavax.naming.InitialContextクラスのインスタンスを生成します。

  7. J2EEアプリケーション2が,javax.naming.InitialContextクラスのインスタンスに対して,EJBホームオブジェクトリファレンスの検索(ルックアップ)を要求します。このとき,名前に,2.で指定した名前と同じ名前「Count」を指定します。

  8. 要求を受けたネーミング管理機能が,キャッシュから,EJBホームオブジェクトリファレンスを検索します。

  9. ネーミング管理機能が,検索結果として,キャッシュからEJBホームオブジェクトのリファレンスを取得します。