6.2.5 アプリケーション実行環境の削除
不要になったアプリケーション実行環境は削除できます。
ここでは,管理ユニット「gyoumu_a」に属する仮想サーバのアプリケーション実行環境を削除する例を示します。
(1) 管理ユニットからのすべての仮想サーバグループの削除
不要になったアプリケーション実行環境の仮想サーバグループを管理ユニットからすべて削除する手順について説明します。
- ポイント
-
作業を実施するユーザ:システム構築者
-
管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
-
vmiunitコマンドのサブコマンド「status」を使用して,管理ユニットに属する仮想サーバの状態を表示します。
コマンドの実行例と実行結果の例を次に示します。
vmiunit status -unit gyoumu_a -target virtualserver
- (コマンド実行結果の例)
Virtual Server ID: 192.168.1.101 Tier ID: combined-system01 Group Name: vmgroup_1 Update Scope: none Logical Status: working Observed Status: working LB Status: unblocked Access: online Virtual Server ID: 192.168.1.102 Tier ID: combined-system01 Group Name: vmgroup_2 Update Scope: none Logical Status: stopped Observed Status: stopped LB Status: blocked Access: online
この例は,管理ユニットに属する仮想サーバが次の表に示す状態であることを示しています。
実行結果の項目
説明
管理ユニットに属する仮想サーバの状態
Virtual Server ID
仮想サーバ識別子
192.168.1.101
192.168.1.102
Tier ID
ティア識別子
combined-system01
combined-system01
Group Name
仮想サーバグループ名
vmgroup_1
vmgroup_2
Update Scope
仮想サーバの定義の変更範囲
更新の必要なし
更新の必要なし
Logical Status
仮想サーバの論理ステータス
稼働中状態
停止状態
Observed Status
仮想サーバの実ステータス
稼働中状態
停止状態
LB Status
仮想サーバの負荷分散機ステータス
閉塞解除状態
閉塞状態
Access
サーバ通信エージェントとの通信状態
正常
正常
これによって,仮想サーバ識別子「192.168.1.101」の仮想サーバが稼働中(論理ステータスと実ステータスがworking(稼働中状態))であることがわかります。
-
稼働中の仮想サーバグループを停止します。
仮想サーバグループの停止手順については,「6.1.2 仮想サーバグループの起動と停止」を参照してください。稼働中の仮想サーバが一つもない場合,この手順は省略してください。
-
vmiunitコマンドのサブコマンド「detach」を使用して,管理ユニットに属する仮想サーバグループをすべて管理ユニットから登録解除します。
コマンドの実行例を次に示します。
vmiunit detach -unit gyoumu_a -group vmgroup_1 vmiunit detach -unit gyoumu_a -group vmgroup_2
稼働中の仮想サーバグループが複数ある場合は,手順3.〜手順4.を複数回実施します。
-
メールなどを利用して,手順4.で登録解除した仮想サーバの返却をリソース管理者に依頼します。
(2) 管理ユニットの削除
仮想サーバグループをすべて削除した管理ユニットを削除する手順について説明します。管理ユニットを削除する手順は,アカウントの管理方法によって異なります。アカウントの管理方法ごとに手順を説明します。
-
仮想サーバマネージャによるアカウント管理を利用している場合
仮想サーバマネージャで管理しているシステム構築者アカウントを持つユーザが管理ユニットを削除する手順について説明します。
- ポイント
-
作業を実施するユーザ:システム構築者,仮想サーバマネージャ管理者
-
システム構築者は,管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
-
システム構築者は,vmiunitadminコマンドのサブコマンド「delete」を使用して,管理ユニットを削除します。
コマンドの実行例を次に示します。
vmiunitadmin delete -unit gyoumu_a
-
システム構築者は,システム構築者アカウントが不要になったら,メールなどを利用して,システム構築者アカウントの削除を仮想サーバマネージャ管理者に依頼します。
-
仮想サーバマネージャ管理者は,管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
-
仮想サーバマネージャ管理者は,vmiaccountコマンドのサブコマンド「delete」を使用して,仮想サーバマネージャからシステム構築者アカウントを削除します。
ここでは,ユーザID「user_a」のシステム構築者アカウントを削除する場合のコマンドの実行例を次に示します。
vmiaccount delete -user user_a
-
JP1/Base(認証サーバ)によるアカウント管理を利用している場合
認証サーバのJP1/Baseで管理しているシステム構築者アカウントを持つユーザが管理ユニットを削除する手順について説明します。
- ポイント
-
作業を実施するユーザ:システム構築者,JP1アカウント管理者
-
システム構築者は,管理用端末マシンから仮想化システム管理用サーバマシンにリモート接続します。
-
システム構築者は,vmiunitadminコマンドのサブコマンド「delete」を使用して,管理ユニットを削除します。
コマンドの実行例を次に示します。
vmiunitadmin delete -unit gyoumu_a
-
システム構築者は,メールなどを利用して,削除した管理ユニットに対する操作権限の削除をJP1アカウント管理者に依頼します。
管理ユニットに対する操作権限を削除するために必要なアカウント情報(JP1資源グループ(管理ユニット名),JP1権限レベル)をJP1アカウント管理者に連絡します。
- 参考
-
システム構築者アカウントが不要になった場合は,システム構築者アカウントの削除を依頼します。システム構築者アカウントの削除手順については,「4.1.2(3) システム構築者アカウントの削除」を参照してください。
-
JP1アカウント管理者は,認証サーバ(仮想化システム管理用サーバマシンまたはJP1管理用サーバマシン)で,JP1/BaseからJP1ユーザーのアカウント一覧を取得します。
-
JP1アカウント管理者は,手順3.のアカウント情報を持つJP1ユーザーを確認します。
-
JP1アカウント管理者は,手順5.で確認したJP1ユーザーから,手順3.のJP1資源グループ(管理ユニット名),JP1権限レベルを削除します。
-
JP1アカウント管理者は,メールなどを利用して,管理ユニットに対する操作権限の削除完了をシステム構築者に通知します。