Hitachi

Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 解説


8.4.1 FTP受付でサポートするオペレーションとFTPコマンド

FTP受付では,ファイルに対する操作の単位をオペレーションと呼びます。

FTP受付でサポートするオペレーションには,次の種類があります。

PUTオペレーション

FTPクライアント側からFTPサーバ側へファイルを転送するオペレーションです。

GETオペレーション

FTPサーバ側からFTPクライアント側へファイルを転送するオペレーションです。

GETINFOオペレーション

FTPサーバ側のファイル一覧情報を取得してFTPクライアント側へ送付するオペレーションです。

FTPクライアントからFTPインバウンドアダプタに対してFTPコマンドが呼び出された場合に,これらのオペレーションがFTPインバウンドアダプタから呼び出されます。

注意事項

1つのビジネスプロセスに対して複数のFTP受付を関連づける場合,これらのFTP受付にはすべて同じオペレーションを選択してください。異なるオペレーションのFTP受付を1つのビジネスプロセスに複数定義した場合は,動作を保証しません。

〈この項の構成〉

(1) FTP受付でサポートするオペレーションとFTPコマンドの種類

FTP受付でサポートするFTPコマンドを次の表に示します。

表8‒1 FTP受付でサポートするFTPコマンド

FTPコマンド

用途

呼び出されるFTP受付のオペレーション

STOR

ファイルの内容をサーバ側のファイルに蓄積します。すでにサーバにファイルが存在する場合,既存のファイルの内容は上書きされます。

PUTオペレーション

APPE

ファイルの内容をサーバ側のファイルに蓄積します。すでにサーバにファイルが存在する場合,転送したデータが既存のファイルに追加されます。

RETR

サーバ側に存在するファイルの複製を取得します。

GETオペレーション

LIST

サーバ側に存在するファイルの情報の一覧を取得します。

GETINFOオペレーション

NLST

サーバ側に存在するファイルの名前の一覧を取得します。

SITE CSCTHR

転送コマンド実行前,転送コマンド実行後,リストコマンド実行前,またはリストコマンド実行後にビジネスプロセスで実行するFTPコマンドを設定します。

FTPクライアントが転送コマンドまたはリストコマンドを実行する前にこのコマンドを実行しておくと,そのあとに実行した転送コマンドまたはリストコマンドの情報とともに,このコマンドで指定した情報がビジネスプロセスに渡されます。

(凡例)

−:呼び出されるオペレーションはありません。

(2) FTPコマンドの実行形式と注意事項

FTPコマンドの実行形式と注意事項を次に示します。

実行形式
<FTPコマンド> /<FTP受付の受付ID>/<リモートファイルパス>
注意事項
  • FTP受付の受付IDの先頭に指定する記号およびリモートファイルパスに指定する区切り文字は必ずスラッシュ(/)を指定してください。

  • 転送コマンドの引数の指定についての制限はFTPプロトコルの仕様に従ってください。