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Cosminexus V11 BPM/ESB基盤 サービスプラットフォーム 解説


2.17.2 SFTPアダプタを使用したシステム

SFTPアダプタは,SFTPサーバとサービスプラットフォームとの間でファイルを送受信するためのサービスアダプタです。

SFTPアダプタでは,ファイルに対する操作の単位をオペレーションと呼びます。

SFTPアダプタでサポートするオペレーションを次に示します。

SFTPアダプタを使用したファイル送受信の例として,次のようなことができます。

以降に,それぞれのシステムの例について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 移行元サーバから取得したファイル情報一覧を基にファイルを取得して移行先サーバへ送信する

SFTPアダプタが取得した移行元サーバのファイル情報を基に,移行元サーバからファイル取得して移行先サーバへ送信する例を示します。

図2‒170 SFTPアダプタを利用したシステムの例(1)

[図データ]

図中の1.〜5.について説明します。

  1. クライアントのプログラムからビジネスプロセスを実行するリクエストを発行します。

  2. SFTPアダプタは移行元SFTPサーバにアクセスし,ファイル名一覧を取得します。

  3. 取得したファイル名一覧からファイル名を1つずつ取得します。

  4. SFTPアダプタは取得したファイル名を使用して,移行元SFTPサーバからファイルを受信し,共通フォルダに保存します。

  5. SFTPアダプタは,共通フォルダに保存されたファイルを移行先SFTPサーバへ送信します。

(2) クライアント側から転送されたファイルを変換して目的のサーバへ送信する

ここでは,クライアント側から送信されたファイルをHCSCサーバでファイル変換し,変換後のファイルをSFTPアダプタからSFTPサーバに送信するシステムの例を示します。

図2‒171 SFTPアダプタを利用したシステムの例(2)

[図データ]

図中の1.〜7.について説明します。

  1. クライアントのプログラムからHCSCサーバへファイルを送信します。

  2. FTP受付は作業フォルダを作成し,受信したファイルを中間ファイルとして生成します。

  3. ファイル操作アダプタは,FTP受付で生成された中間ファイルをファイル変換オペレーションによって変換します。

  4. SFTPアダプタは,変換後のファイルを目的のSFTPサーバへ送信します。

  5. 送信後にSFTPアダプタはSFTPサーバのファイル情報一覧を取得します。

  6. Java呼出アクティビティでファイル情報一覧から該当するファイルのファイルサイズを取得し,ファイル変換オペレーションの応答電文に設定されているファイルサイズと比較します。

  7. ビジネスプロセス終了後に,FTP受付は作業フォルダを削除します。