2.2.3　XML暗号の構文

この節では，XML暗号の構文について説明します。

XML暗号の構文を次の図に示します。なお，次の図では「?」は0回または1回，「*」は0回以上の繰り返しを表します。

図2‒5　XML暗号の構文の概要

まず，必須の要素について説明します。

次に，任意の要素について説明します。

暗号アルゴリズム要素

データを暗号化する場合の暗号アルゴリズムを指定する要素です。受信者があらかじめ暗号アルゴリズムを知っているときは，暗号アルゴリズム要素を省略できます。
鍵情報要素

暗号化したデータを復号化する場合に使用する鍵の情報を持つ要素です。
暗号鍵要素

公開鍵で共通鍵を暗号化した鍵データを指定する要素です。
鍵合意要素

鍵合意で共通鍵を作成する場合にアルゴリズムやパラメタを指定する要素です。
鍵名称要素

鍵情報要素で指定されている鍵の所有者の名前を示す要素です。
暗号鍵取得アルゴリズム要素

暗号データ要素や暗号鍵要素などに結び付けられた暗号化データの復号に必要な鍵を含む，暗号鍵要素へのリンクを示す要素です。
暗号化値要素

暗号化したオクテットシーケンスをbase64で符号化した要素です。
暗号化参照要素

暗号化したオクテットシーケンスが暗号データ要素の外部にある場合，外部位置への参照情報を指定する要素です。
暗号プロパティ要素

追加情報を指定する要素です。