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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ SOAPアプリケーション開発の手引


3.2.4 ユーザ定義のデータ型クラス作成時の規則

リモートインタフェースのメソッドのパラメタや戻り値には,ユーザ定義のデータ型クラスを使用できます。DIIでユーザ定義のデータ型クラスを使用する場合は,「3.8.3 DIIでのユーザ定義のデータ型クラスの使用」を参照してください。

ユーザ定義のデータ型クラスは,次に示す規則に従って作成してください。

表3‒2 ユーザ定義のデータ型クラスの作成規則

項目

規則

継承関係

java.lang.Objectクラスまたはほかのユーザ定義のデータ型クラスを継承します。※1

パッケージ名

  • 半角英数字(大文字/小文字ともに使用できます)およびアンダースコア("_")の範囲でJava言語の文法規則に従って記述してください。

  • デフォルトパッケージは使用できません。

クラス名

半角英数字(大文字/小文字ともに使用できます)およびアンダースコア("_")の範囲でJava言語の文法規則に従って記述してください。

フィールド(プロパティ)名

メソッド(アクセサ)名

メソッド(アクセサ)のパラメタ名

フィールド(プロパティ)の型

3.2.3 リモートインタフェースで使用できる型とクラス」を参照してください。

メソッド(アクセサ)のパラメタと戻り値の型

コンストラクタ

publicであるデフォルトコンストラクタを定義してください。

プロパティおよびアクセサの関係※2

  • プロパティとアクセサ(getterおよびsetter)は必ず一組になるように定義してください。

  • プロパティ以外のフィールドやアクセサ以外のメソッドは,定義しないでください。

注※1

java.util.Calendarのように直接java.lang.Objectを継承している場合でも,次に示すJava標準クラスおよびApplication Serverの実装クラスをスーパークラスとして利用することはできません。

Java標準クラス:J2SE 5.0仕様に対応した次のパッケージ名で始まるクラスは利用できません。

・java

・javax

・org.ietf

・org.omg

・org.w3c

・org.xml

Application Serverの実装クラス:Application Serverが提供する次のパッケージ名で始まるクラスは利用できません。

・com.cosminexus.c4web

・com.cosminexus.cws

・com.cosminexus.xml

・com.cosminexus.wss

・org.apache.axis

・org.apache.commons.discovery

・com.ibm.wsdl

注※2

プロパティとはユーザ定義のデータ型クラスで保持する情報のことです。また,アクセサとはプロパティの値を取得したり設定したりするためのメソッドのことです。アクセサのうち,取得するメソッドをgetter,設定するメソッドをsetterと呼びます。getterとsetterはプロパティと関係づけて一組定義してください。

getterおよびsetterを作成するときの規則を次に示します。

表3‒3 getterの作成規則

項目

規則

メソッド(アクセサ)名

"get" + 先頭を大文字にしたプロパティ名を定義してください。

パラメタ

定義しないでください。

戻り値

プロパティの値を返してください。

表3‒4 setterの作成規則

項目

規則

メソッド(アクセサ)名

"set" + 先頭を大文字にしたプロパティ名を定義してください。

パラメタ

プロパティと同じ型のパラメタを一つだけ定義してください。パラメタ名は任意です。

戻り値

voidとしてください。