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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ Webサービス開発ガイド


31.1 開発例の構成(SEI起点・MTOM/XOP仕様形式の添付ファイル)

この章で説明する開発例では,SEIを起点としたWebサービスを開発します。開発するWebサービスは,MTOM/XOP仕様形式の添付ファイルを使用します。

開発するWebサービスの概要および利用する情報について説明します。

開発例の概要

社員番号,顔写真,社員名,所属というユーザ情報を管理し,Webサービスクライアントからの入力に対して,処理結果を返すWebサービスを新規に開発します。

Webサービスクライアントからの要求情報およびサーバからの応答情報を次の表に示します。

表31‒1 Webサービスクライアントからの要求情報

情報名

Javaデータ型

社員番号

java.lang.String

顔写真

javax.activation.DataHandler

表31‒2 サーバからの応答情報

情報名

Javaデータ型

登録確認メッセージ

java.lang.String

社員名

java.lang.String

所属

java.lang.String

サーバからの応答情報は,ユーザ定義型クラスのUserDataクラスで保持されます。

Webサービス開発時のカレントディレクトリの構成を次の表に示します。

表31‒3 カレントディレクトリの構成(SEI起点・添付ファイル)

ディレクトリ

説明

c:\temp\jaxws\works\mtom\

カレントディレクトリです。

server\

Webサービスの開発で使用します。

META-INF\

EARファイルのMETA-INFディレクトリに対応します。

application.xml

31.3.4 application.xmlを作成する」で作成します。

src\

Webサービスのソースファイル(*.java)を格納します。「31.3.1 Webサービス実装クラスを作成する」および「31.3.2 Webサービス実装クラスをコンパイルする」で使用します。

WEB-INF\

WARファイルのWEB-INFディレクトリに対応します。

web.xml

31.3.3 web.xmlを作成する」で作成します。

classes\

コンパイルしたクラスファイル(*.class)を格納します。「31.3.2 Webサービス実装クラスをコンパイルする」で使用します。

mtom_dynamic_generate.ear

31.3.5 EARファイルを作成する」で作成します。

mtom_dynamic_generate.war

client\

Webサービスクライアントの開発で使用します。

src\

Webサービスクライアントのソースファイル(*.java)を格納します。「31.5.1 サービスクラスを生成する」および「31.5.2 Webサービスクライアントの実装クラスを作成する」で使用します。

classes\

コンパイルしたクラスファイル(*.class)を格納します。「31.5.3 Webサービスクライアントの実装クラスをコンパイルする」で使用します。

portrait.png

Webサービスクライアントで使用するPNGファイルで使用します。

usrconf.cfg

31.6.1 Javaアプリケーション用オプション定義ファイルを作成する」で作成します。

usrconf.properties

31.6.2 Javaアプリケーション用ユーザプロパティファイルを作成する」で作成します。

カレントディレクトリのパスは,開発する環境に合わせて変更してください。

なお,以降の説明では,この表に示すディレクトリおよびファイル名を使用します。コマンド実行例やJavaソースなどで背景色付きの太字になっている部分は,この例で使用する指定値や生成される値を示します。構築する環境に合わせて読み替えてください。

また,この章で説明する開発例では,WebサービスとWebサービスクライアントを同じ環境で開発しますが,別の環境で開発することもできます。別の環境で開発する場合は,それぞれの環境に合わせて,カレントディレクトリのパスを読み替えてください。