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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ Webサービス開発ガイド


10.13.1 SOAPのバージョン選択(Webサービス開発時)

WSDL起点,SEI起点,およびプロバイダ起点のWebサービス開発時のバージョン選択方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) WSDL起点の場合

SOAP 1.1仕様またはSOAP 1.2仕様のどちらのメッセージを送受信するのかを,WSDLに記述するバインディングで決定します。

cjwsimportコマンドで生成したWebサービス実装クラスのスケルトンはバインディング単位のため,SOAP 1.1仕様またはSOAP 1.2仕様のどちらか専用となります。実行時に動的に変更することはできません。

一方,WSDLには複数のバインディングを記述できるので,一つのWSDLに,SOAP 1.1仕様およびSOAP 1.2仕様のポートを混在させることができます。

SOAP 1.1仕様およびSOAP 1.2仕様のポートを混在させる例を次に示します。

図10‒8 ポートを混在させる例

[図データ]

これは,一つのポートタイプをSOAP 1.1用とSOAP 1.2用にそれぞれバインドする例です。一つのポートタイプで,SOAP 1.1仕様およびSOAP 1.2仕様のどちらの形式のメッセージも受け付けられます。

(2) SEI起点の場合

SOAP 1.1仕様またはSOAP 1.2仕様のどちらにバインドするのかを,アノテーションで指定します。Webサービス実装クラスの単位で指定してください。実行時に動的に変更することはできません。

アノテーションは省略できます。省略した場合は,SOAP 1.1仕様になります。

(3) プロバイダ起点の場合

SOAP 1.1仕様またはSOAP 1.2仕様のどちらにバインドするのかを,アノテーションで指定します。プロバイダ実装クラスの単位で指定してください。実行時に動的に変更することはできません。