付録L.6 RMI-IIOPスタブの用意
J2EEアプリケーションからほかのJ2EEアプリケーションに含まれるEnterprise Beanや,ほかのJ2EEサーバ上で動作するEnterprise Beanを呼び出す場合には,呼び出し側にRMI-IIOPスタブを用意する必要があります。RMI-IIOPスタブを用意する方法は,次の3とおりです。
-
J2EEサーバによってデプロイ時に自動的に作成
呼び出し先Enterprise Beanのリモートインタフェースを呼び出し元のJ2EEアプリケーションに含めます。呼び出し元サーバの定義ファイル(usrconf.properties)の指定を変更することで,J2EEアプリケーションの開始時にスタブクラスが自動生成されます。呼び出し元サーバの定義ファイルでは,次を指定します。
ejbserver.deploy.stub.generation.scope=app
-
J2EEサーバによって呼び出し先サーバから自動的に取得
呼び出し先サーバの定義ファイル(usrconf.properties)の指定で,実行時にスタブクラスが自動的にダウンロードされるようにします。呼び出し先サーバの定義ファイルでは,次を指定します。
ejbserver.DynamicStubLoading.Enabled=true
-
手動で取得してJ2EEアプリケーション内に含める
呼び出すEnterprise Beanをデプロイし,デプロイしたサーバからスタブクラス(stubs.jar)を取得して呼び出し元のJ2EEアプリケーションに含めます。
RMI-IIOPスタブが自動的に作成,取得される場合,および手動で取得する場合の,呼び出し先サーバと呼び出し元サーバのJ2EEアプリケーションのディレクトリ構成を示します。
- 〈この項の構成〉
(1) RMI-IIOPスタブが自動的に作成,取得される場合のJ2EEアプリケーションのディレクトリ構成
デプロイ時にRMI-IIOPスタブが自動的に作成される場合,または実行時にRMI-IIOPスタブが自動的にダウンロードされる場合の,呼び出し先のEnterprise Beanを含むJ2EEアプリケーションの構成を次に示します。
ディレクトリ名またはファイル名 |
説明 |
---|---|
/ |
アーカイブ内のルートディレクトリです。 |
myejb.jar |
呼び出し先のEnterprise Beanを含むEJB-JARファイルです。 |
/META-INF/ |
管理情報を格納するディレクトリです。jarコマンドによって自動的に作成されます。 |
application.xml |
JavaEE仕様で規定されたDDです。 |
デプロイ時にRMI-IIOPスタブが自動的に作成される場合,または実行時にRMI-IIOPスタブが自動的にダウンロードされる場合の,呼び出し元のサーブレットを含むJ2EEアプリケーションの構成を次に示します。
ディレクトリ名またはファイル名 |
説明 |
---|---|
/ |
アーカイブ内のルートディレクトリです。 |
myapp.war |
呼び出し元のサーブレットが含まれるWebアプリケーションです。WARファイル内のディレクトリ構成例を示します。 /(ルートディレクトリ)
|
/META-INF/ |
管理情報を格納するディレクトリです。jarコマンドによって自動的に作成されます。 |
application.xml |
Java EE仕様で規定されたDDです。 |
(2) RMI-IIOPスタブを手動で取得する場合のJ2EEアプリケーションのディレクトリ構成
手動でスタブクラスを取得して,呼び出し元のJ2EEアプリケーションに含ませる場合の,J2EEアプリケーションのディレクトリ構成を示します。呼び出し先のJ2EEアプリケーションの構成は,「付録L.6(1) RMI-IIOPスタブが自動的に作成,取得される場合のJ2EEアプリケーションのディレクトリ構成」で示す呼び出し先の構成と同じです。
ディレクトリ名またはファイル名 |
説明 |
---|---|
/ |
アーカイブ内のルートディレクトリです。 |
myapp.war |
呼び出し元のサーブレットが含まれるWebアプリケーションです。WARファイル内のディレクトリ構成例を示します。 /(ルートディレクトリ)
|
/META-INF/ |
管理情報を格納するディレクトリです。jarコマンドによって自動的に作成されます。 |
application.xml |
JavaEE仕様で規定されたDDです。 |