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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ アプリケーション開発ガイド


付録G.6 エンタープライズアプリケーションプロジェクトの移行

エンタープライズアプリケーションプロジェクトをWTPに移行するには,WTPでエンタープライズアプリケーションプロジェクトを作成してから,移行したいエンタープライズアプリケーションプロジェクトのリソースを移行します。移行手順について次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成

WTPでエンタープライズアプリケーションプロジェクトを作成します。エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成手順については,「4.4.4 エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成」を参照してください。

エンタープライズアプリケーションプロジェクトをWTPのエンタープライズアプリケーションプロジェクトに移行する場合は,プロジェクト名にエンタープライズアプリケーションプロジェクトのプロジェクト名を指定してください。

また,次の表に応じて対応するモジュール・プロジェクトを作成してください。

表G‒9 作成するモジュール・プロジェクトの対応

項目

作成するモジュール・プロジェクト

エンタープライズアプリケーションプロジェクトにWebプロジェクトだけが組み込まれていた場合

動的Web モジュール・プロジェクト

エンタープライズアプリケーションプロジェクトにEJBプロジェクトだけが組み込まれていた場合

EJB モジュール・プロジェクト

エンタープライズアプリケーションプロジェクトにWebプロジェクトおよびEJBプロジェクトが組み込まれていた場合

動的Web モジュール・プロジェクト,およびEJB モジュール・プロジェクト

(2) エンタープライズアプリケーションプロジェクトのリソースの移行

エンタープライズアプリケーションプロジェクトのリソースを移行します。移行できるリソースについては,「付録G.2(1) エンタープライズアプリケーションプロジェクトのリソースの移行」を参照してください。

エンタープライズアプリケーションプロジェクトのリソースを移行するには,移行の対象となるリソースをWTPで作成したエンタープライズアプリケーションプロジェクトにコピーします。ただし,application.xmlはWTPのプロジェクトに移行できないため,定義だけをコピーする必要があります。ここでは,リソースのコピー方法と,application.xmlの移行方法について説明します。

(a) リソースのコピー方法

リソースのコピーには,WTPのインポート機能を使用できます。インポートの手順は,「付録G.4(2) EJBプロジェクトのリソースの移行」を参照してください。

注意事項
  • 移行対象となるリソースについては,「付録G.2 移行対象となるリソース」を参照してください。

  • Windowsのエクスプローラを使用してファイルをコピーすることもできます。ただし,エクスプローラを使用した場合,[プロジェクト・エクスプローラー]などのビューにコピーしたフォルダやファイルが表示されません。コピーしたフォルダやファイルを表示するには,[プロジェクト・エクスプローラー]ビューでプロジェクトを選択し,コンテキストメニューから[更新]を選択してください。

(b) application.xmlの移行方法

WTPでエンタープライズアプリケーションプロジェクトを作成する際に,application.xmlのひな型を生成できます。生成したapplication.xmlに,移行前の環境で使用していたapplication.xmlの定義内容をコピーします。エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成については,「4.4.4 エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成」を参照してください。

次に,WTPで自動生成されたapplication.xmlの例を示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<application xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmlns="http://java.sun.com/xml/ns/javaee" xmlns:application="http://java.sun.com/xml/ns/javaee/application_5.xsd" xsi:schemaLocation="http://java.sun.com/xml/ns/javaee http://java.sun.com/xml/ns/javaee/application_5.xsd" id="Application_ID" version="5">
  <display-name>HelloEAR</display-name>
  <module>
    <web>
      <web-uri>HelloWeb.war</web-uri>
      <context-root>HelloWeb</context-root>
    </web>
  </module>
  <module>
    <ejb>HelloEJB.jar</ejb>
  </module>
</application>

application.xmlは,エンタープライズアプリケーションプロジェクト作成時に設定した情報を基に自動生成されます。次に,application.xmlのそれぞれのタグについて説明します。

  • <display-name>タグ

    エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成時に,[EAR アプリケーション・プロジェクト]ページで指定した[プロジェクト名]が自動設定されます。

  • <module>タグの中の<ejb>タグおよび<web-uri>タグ

    エンタープライズアプリケーションプロジェクトの作成時に,[エンタープライズ・アプリケーション]ページで指定したプロジェクトの[<プロジェクト名>.war]または[<プロジェクト名>.jar]が設定されます。

    WARファイル名およびEJB-JARファイル名を変更すると,J2EEアプリケーションのデプロイに失敗するおそれがあるので,変更しないでください。

  • <module>タグの中の<context-root>タグ

    Webプロジェクトの作成時に,[Web モジュール]ページの[Context root]に指定した値が設定されます。