2.4.3 キュー間転送の通信モデル
Reliable Messagingがサポートする通信モデルには，次に示す二つの層があります。
-
アプリケーションが扱うキューの層
-
キューのメッセージを取り出して通信を行う通信層
ここでは通信層の詳細を説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 通信層のメッセージとグループ
通信層では「グループ」をメッセージ管理の単位とします。グループは，グローバルに一意の識別子を持ち，複数のメッセージが属する集合です。また，順序保証などのQoS（通信品質）を保証する範囲でもあります。
各メッセージは，グループの識別子とグループ内の通し番号によって一意に識別されます。送信側のグループは，転送キューの作成時にReliable Messagingが生成します。受信側のグループは，グループ内で最初のメッセージの受信時にReliable Messagingが生成します。
(2) メッセージとグループの有効期間
通信層のメッセージとグループに対して有効期間を設定できます。どちらも有効期間を超過した場合の通信は失敗します。
-
メッセージの有効期間
メッセージの有効期間は，メッセージの送信時刻から，転送キューに指定した通信層のメッセージ有効期限に達するまでの間です。
-
グループの有効期間
通信で使用するグループは転送キューの作成時に生成されます。有効期間は，グループの生成時刻から，転送キューに指定したグループの有効期限に達するまでの間です。グループの有効期間に達すると，自動的に次のグループが作成されて次のグループに切り替わります。