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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)


4.7.2 バッチアプリケーションを実行するシステムで指定できるタグ

ここでは,バッチアプリケーションを実行するシステムで指定できるタグについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) Webシステムの属性定義

Webシステムの属性として定義できる内容を次の表に示します。

タグ名称

内容

簡易構築定義ファイル

構成定義変更ファイル

デフォルト

P

U

web-system

Webシステムを定義します。

複数のWebシステムを定義する場合は,<web-system>タグを複数指定します。

※1

※2

なし

name

Webシステムを識別するための名称を32文字以下で指定します。運用管理ドメイン内でユニークな名称を指定する必要があります。Smart Composer機能のコマンドの-sオプションには,ここで指定した名称を指定します。指定できる文字は,英数字,アンダースコア「_」,ハイフン「-」の組み合わせです。

なし

addition-mode

追加モードを指定します。

  • DEPLOYED※3

    JP1/SC/DPMを使用してディスクイメージのスケールアウトをする場合に指定します。この指定によって,システム構築時のリソースアダプタでのデプロイが不要になります。

  • NORMAL

    通常のスケールアウトの場合に指定します。

NORMAL

display-name

Webシステムの表示名を128文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

description

Webシステムのコメントを1,024文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

(凡例)

P:論理サーバのパラメタ変更用の構成定義変更ファイルを示します。

U:サービスユニット・ホスト追加用の構成定義変更ファイルを示します。

◎:Webシステムを定義する場合は,必ず指定します。

△:省略できます。

−:該当しません。

注※1

Smart Composer機能で定義済みのWebシステムを利用する場合は省略できます。

注※2

サービスユニットを追加しない場合は省略できます。

注※3

この設定を有効にする場合,Smart Composer機能のコマンドを使用したインポートと一括開始をしておく必要があります。詳細については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」を参照してください。

(2) 物理ティアの定義

物理ティアを<tier>以下のタグで定義します。

タグ名称

内容

簡易構築定義ファイル

構成定義変更ファイル

デフォルト

P

U

tier

物理ティアを定義します。

バッチアプリケーションを実行するシステムでは物理ティアにj2ee-tierまたはctm-tierのどちらかを指定してください。それぞれの物理ティアは,一つの<tier>タグで定義します。

※1

なし

tier-type

物理ティアの種類を指定します。バッチアプリケーションを実行するシステムでは,j2ee-tierまたはctm-tierのどちらかを指定します。

なし

configuration

物理ティアに属するすべての論理サーバに適用するコンフィグレーションを,論理サーバの種類ごとに定義します。

※2

※3

なし

logical-server-type

コンフィグレーションを定義する論理サーバの種類を指定します。バッチアプリケーションを実行するシステムではバッチサーバを論理J2EEサーバとして定義します。タグに指定できる論理サーバの種類を次に示します。

  • j2ee-server:J2EEサーバ

  • performance-tracer:パフォーマンストレーサ

  • ctm-domain-manager:CTMドメインマネジャ

  • component-transaction-monitor:CTM

  • smart-agent:スマートエージェント

物理ティアの種類によって,コンフィグレーションが定義できる論理サーバが異なります。

j2ee-tierの場合

J2EEサーバとパフォーマンストレーサ

ctm-tierの場合

CTMドメインマネジャ,CTM,スマートエージェント,J2EEサーバおよびパフォーマンストレーサ

なし

param※4

論理サーバの環境を設定するパラメタを,パラメタ名と値で定義します。1種類のパラメタごとに<param>タグで囲んで定義します。

なし

param-name※4

論理サーバの環境を設定するパラメタの名称を指定します。

なし

param-value※4

<param-name>タグで指定したパラメタへの設定値を指定します。パラメタによっては,複数の値を設定する場合,<param-value>タグを複数指定します。

※5

なし

(凡例)

P:論理サーバのパラメタ変更用の構成定義変更ファイルを示します。

U:サービスユニット・ホスト追加用の構成定義変更ファイルを示します。

◎:Webシステムを定義する場合は,必ず指定します。

△:省略できます。

−:該当しません。

物理ティアの定義では,ユーザサーバ,およびfree-tier構成に含まれる論理サーバのコンフィグレーションが設定できません。これらの論理サーバのコンフィグレーションはユニットの定義で設定してください。

注※1

物理ティアの定義を変更しない場合は省略できます。

注※2

Management Serverが論理サーバ作成時に仮定する,環境設定値で運用する場合は省略できます。

注※3

cmx_trans_paramコマンドを使用して,抽象パラメタを展開して物理ティアのコンフィグレーションを生成する場合は省略できます。

注※4

<param>タグに指定できるパラメタは論理サーバの種類によって異なります。また,定義する論理サーバはシステムの構成パターンによって異なります。「4.8 システムの構成パターンと定義する論理サーバ」を参照して,定義する論理サーバを確認してください。それぞれの論理サーバに設定できるパラメタについては,使用する論理サーバの種類に応じて4.12以降の節を参照してください。

注※5

<param-name>タグで指定したパラメタを削除する場合は省略できます。

(3) サービスユニットの定義

サービスユニットは<unit>以下のタグに定義します。定義できる内容を次の表に示します。

タグ名称

内容

簡易構築定義ファイル

構成定義変更ファイル

デフォルト

P

U

unit

サービスユニットを定義します。

複数のサービスユニットを定義する場合は,<unit>タグを複数指定します。

※1

なし

name

サービスユニットを識別するための名称を32文字以下で指定します。Webシステム内でユニークな名称を指定する必要があります。Smart Composer機能のコマンドの-unitオプションには,ここで指定した名称を指定します。指定できる文字は,英数字,アンダースコア「_」,ハイフン「-」の組み合わせです。

※2

なし

display-name

サービスユニットの表示名を128文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

description

サービスユニットのコメントを1,024文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

allocated-host

サービスユニットを構成するホストのリファレンスを定義します。<allocated-host>タグは一つだけ指定します。

なし

host-ref

ホスト定義の<name>タグに指定したホスト名,構築済みのWebシステムで定義されているホスト名,または@myhostを指定します。

@myhostを指定していると,システム構築時に,ホストの定義の<host-name>タグの値が自動で設定されます。

なお,複数ホストがある場合,一つのサービスユニット内で同じホストを共有することはできません。

なし

hosts-for

<host-ref>タグで指定したホストが属する物理ティアの種類を指定します。バッチアプリケーションを実行するシステムではj2ee-tierまたはctm-tierのどちらかを指定します。

なし

define-server

<hosts-for>タグで指定した物理ティアに属する論理サーバごとに,コンフィグレーションを定義します。例えば,<hosts-for>タグがj2ee-tierの場合は,バッチサーバ用と,パフォーマンストレーサ用にそれぞれ一つずつ論理サーバを定義できます。複数の論理サーバを定義する場合は,<define-server>タグを複数指定します。

※3

※3

なし

logical-server-name

論理サーバまたはクラスタを識別するための名称を128文字以下で指定します。Smart Composer機能のコマンドの-sオプションには,ここで指定した名称を指定します。指定できる文字は,英数字,アンダースコア「_」,ハイフン「-」の組み合わせです。

cmx_<Webシステム名>_<サービスユニット名>_<種別>_<通番>

display-name

論理サーバの表示名を128文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

description

論理サーバのコメントを1,024文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

logical-server-type

コンフィグレーションを定義する論理サーバの種類を指定します。バッチアプリケーションを実行するシステムでは,バッチサーバを論理J2EEサーバとして定義します。タグに指定できる論理サーバの種類を次に示します。

  • j2ee-server:J2EEサーバ

  • performance-tracer:パフォーマンストレーサ

  • ctm-domain-manager:CTMドメインマネジャ

  • component-transaction-monitor:CTM

  • smart-agent:スマートエージェント

  • user-server:ユーザサーバ

ホストが属する物理ティアの種類によって,コンフィグレーションが定義できる論理サーバが異なります。

j2ee-tierの場合

J2EEサーバ,パフォーマンストレーサおよびユーザサーバ

ctm-tierの場合

CTMドメインマネジャ,CTM,スマートエージェント,J2EEサーバ,パフォーマンストレーサおよびユーザサーバ

なし

configuration

論理サーバごとに適用するコンフィグレーションを定義します。

なお,物理ティアの定義で定義した環境設定値で運用する場合は,<configuration>タグの定義は不要です。

なし

param※4

論理サーバの環境を設定するパラメタを,パラメタ名と値で定義します。1種類のパラメタごとに<param>タグで囲んで定義します。

なし

param-name※4

論理サーバの環境を設定するパラメタの名称を指定します。指定できるパラメタ名については,「4.8 システムの構成パターンと定義する論理サーバ」を参照してください。

なし

param-value※4

<param-name>タグで指定したパラメタへの設定値を指定します。パラメタによっては,複数の値を設定する場合,<param-value>タグを複数指定します。それぞれのパラメタの設定値については,「4.8 システムの構成パターンと定義する論理サーバ」を参照してください。

※5

なし

(凡例)

P:論理サーバのパラメタ変更用の構成定義変更ファイルを示します。

U:サービスユニット・ホスト追加用の構成定義変更ファイルを示します。

◎:Webシステムを定義する場合は,必ず指定します。

△:省略できます。

−:該当しません。

構成変更定義ファイルには,free-tier構成に含まれる論理サーバのコンフィグレーションを設定できません。

注※1

サービスユニットの定義を変更しない場合は省略できます。

注※2

クライアント設定プロパティファイルまたはクライアント共通設定プロパティファイルにcmx.websystem.nameを指定している場合は省略できます。

注※3

論理サーバごとにコンフィグレーションを定義しない場合は省略できます。

注※4

<param>タグに指定できるパラメタは論理サーバの種類によって異なります。また,定義する論理サーバはシステムの構成パターンによって異なります。「4.8 システムの構成パターンと定義する論理サーバ」を参照して,定義する論理サーバを確認してください。それぞれの論理サーバに設定できるパラメタについては,使用する論理サーバの種類に応じて4.12以降の節を参照してください。

注※5

<param-name>タグで指定したパラメタを削除する場合は省略できます。

(4) ホストの定義

タグ名称

内容

簡易構築定義ファイル

構成定義変更ファイル

デフォルト

P

U

host

ホストを定義します。

複数のホストを定義する場合は,hostタグを複数指定します。ホストは複数のWebシステムで共有できます。

※1

※2

なし

host-name

ホストを識別するための名称またはIPアドレスを32文字以下で指定します。

ホスト名に指定できる文字は,英数字,アンダースコア「_」,ハイフン「-」の組み合わせです。管理IPアドレスはドット記法(xxx.xxx.xxx.xxx)で指定します。xxxには0〜255の整数を指定します。

IPアドレス変換できないホスト名を指定した場合,システム構築時にエラーとなります。

<host-name>タグには@myhostも指定できます。@myhostを指定すると,システム構築時に,構築先の環境の運用管理サーバマシンのホスト名に自動で置換されます。

なし

display-name

ホストの表示名を128文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

description

ホストのコメントを1,024文字以下で指定します。指定する文字に制限はありません。

なし

agent-host

運用管理エージェントのホスト名,またはIPアドレスを指定します。ホスト名を指定する場合は,32文字以下で指定します。指定できる文字は,英数字,アンダースコア「_」,ハイフン「-」の組み合わせです。IPアドレスを指定する場合は,ドット記法(xxx.xxx.xxx.xxx)で指定します。xxxには0〜255の整数を指定します。

<agent-host>タグには@myhostも指定できます。@myhostを指定していると,システム構築時に,ホストの定義の<host-name>タグの値が自動で設定されます。

host-nameで指定した値

agent-port

運用管理エージェントのポート番号を1〜65535の間で指定します。

20295

(凡例)

P:論理サーバのパラメタ変更用の構成定義変更ファイルを示します。

U:サービスユニット・ホスト追加用の構成定義変更ファイルを示します。

◎:ホストを定義する場合は,必ず指定します。

△:省略できます。

−:該当しません。

ユニットの定義の<host-ref>タグで@myhostを指定して,ホストの定義の<display-name>タグ,<description>タグ,<agent-host>タグ,または<agent-port>タグの値を省略している場合,ホストの定義は出力されません。この場合,ホストの定義の<host-name>タグの値は,Management Serverが必要に応じて自動生成します。Management Serverが自動作成するホスト名は,Windowsの場合はコンピュータ名,UNIXの場合は,hostnameコマンドで設定したホスト名です。ホストの中に論理サーバが一つも含まれなくなったとき,Management Serverが,そのホストを自動で削除します。

注※1

Smart Composer機能で定義済みのホストを利用する場合は省略できます。

注※2

ホストの定義を変更しない場合は省略できます。