Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編


付録H.2 AIX固有の環境変数

OSがAIXの場合は,「付録H.1 OS共通のシステムの環境変数」で説明している環境変数のほかに,AIX固有のシステムの環境変数も設定する必要があります。AIX固有のシステムの環境変数を次の表に示します。

表H‒2 AIX固有のシステムの環境変数

システムの環境変数名

設定値

説明

PSALLOC

early

メモリ確保時に必要なページングスペースをすぐに確保する設定にします。

NODISCLAIM

true

free()に対するコールの処理方法として,disclaim()の発行を抑止する設定にします。

AIXTHREAD_SCOPE

S

コンテンションの有効範囲として,システム・ベースのコンテンションの有効範囲(1:1)を設定します。

AIXTHREAD_MUTEX_DEBUG

OFF

デバッグリストを使用しない設定にします。

AIXTHREAD_RWLOCK_DEBUG

OFF

デバッグリストを使用しない設定にします。

AIXTHREAD_COND_DEBUG

OFF

デバッグリストを使用しない設定にします。

EXTSHM

ON

プロセス空間の共有メモリ領域数の制限をなくす設定にします。

LDR_CNTRL(任意)

MAXDATA=0x40000000

カーネルの従来の区分化より大きいデータエリアを扱えるようにするための設定です。必要に応じて設定してください。

「0x40000000」は,未設定時のJ2EEサーバのmalloc領域サイズ(単位:バイト)です。mmap領域のJavaHeapや共用メモリなどを確保するためには,指定サイズを小さくするなど調整してください。

注※ システム構築の初期段階でメモリの見積もりができていない場合は,HTTP Serverに対してPSALLOCにearly,およびNODISCLAIMにtrueを設定しないでください。設定した場合,ページングスペースが十分に確保できなくなり,プロセスの起動に失敗することがあります。