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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編


eheapprof(Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプの出力)

〈このページの構成〉

形式

eheapprof [-i|-f] [-force] [-freeratio] -p <プロセスID>

機能

引数に指定したプロセスIDのjavaプロセスについて,Explicitヒープ詳細情報を含んだ拡張スレッドダンプを出力します。また,Explicitメモリブロック内のオブジェクトの統計情報,およびExplicitメモリブロックの解放率情報も拡張スレッドダンプに出力できます。

引数

-i

Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプの出力処理の実行を確認するメッセージが表示されます。表示されたメッセージに対してyまたはnを入力します。このとき,yを入力すると,Explicitヒープ詳細情報を含んだ拡張スレッドダンプが出力されます。nを入力すると,何も出力しないで処理を終了します。省略した場合,-fオプションが指定されないかぎり,このオプションは有効です。

-f

-iオプションを無効にします。省略した場合,-iオプションが有効になります。

-force

javaプロセスが作成する/tmp/hsperfdata_<ユーザ名>/<プロセスID>ファイルの有無の確認をしないで,-pオプションで指定したプロセスIDのjavaプロセスに対して拡張スレッドダンプの出力を要求します。

なお,このオプションはUNIX用のオプションです。

-freeratio

Explicitメモリブロックのオブジェクト解放率情報の出力を有効にして,拡張スレッドダンプを出力します。

このオプションを指定してeheapprofコマンドを実行すると,JavaVMによって次の処理が実行され,オブジェクト解放率情報が取得されます。

  • FullGC

  • Explicitメモリブロックの解放処理

これらの処理によって,アプリケーションの実行が数秒間止まるおそれがあるため,Explicitメモリブロックのオブジェクト解放率情報は,システム開発時や業務停止時間中に出力することをお勧めします。

-p <プロセスID>

Explicitヒープ詳細情報を含んだ拡張スレッドダンプを出力するjavaプログラムのプロセスIDを指定します。

戻り値

0:

正常終了しました。

1:

異常終了しました。

2:

一定時間内にExplicitヒープ詳細情報を含んだ拡張スレッドダンプ出力処理終了の応答がありませんでした。

出力メッセージ

次のエラーメッセージまたは警告メッセージが出力された場合,Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプは出力されません。

表10‒4 eheapprofコマンドで出力されるメッセージ(Windowsの場合)

項番

エラーメッセージ

説明

1

usage: eheapprof [-f|-i] [-freeratio] -p process-id

eheapprofコマンドへの引数の指定が間違っています。

2

eheapprof: illegal option -- <オプション>

eheapprofコマンドに指定した<オプション>が不正です。

3

<プロセスID>: Now processing previous request, this request canceled

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に該当するプロセスが,現在Explicitヒープ詳細情報を出力しています。

4

<プロセスID>: Not owner

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に0が指定されています。

5

eheapprof: can't create work file at temporary directory , this request canceled

一時ファイル用ディレクトリに参照・書き込み権限がない場合,Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプを出力できません。Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプの出力要求はキャンセルされます。

6

eheapprof: can't get temporary directory, this request canceled

一時ファイル用ディレクトリが取り出せない場合,Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプを出力できません。Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプの出力要求はキャンセルされます。

7

eheapprof: please delete <削除できなかったファイル名> in <削除できなかったファイルのフルパス>

eheapprofコマンドを終了したときに,内部ファイルを削除できませんでした。削除できなかったファイルのフルパスにある,削除できなかったファイルを削除してください。

8

eheapprof: unexpected error occurred: <エラー原因>

eheapprofコマンド実行中に予期しないエラーが発生しました。

<エラー原因>には,例えば下記のような表示がされます。

  • 作業用メモリ確保に失敗した場合

    malloc systemcall fail (errno=Y)

  • オブジェクトのクローズに失敗した場合

    close systemcall fail (errno=Y)

9

eheapprof: can't communicate with process <プロセスID>

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に該当するプロセスに問題があり,通信処理でエラーが発生しているため通信できません。または,eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に該当するプロセスがありません。

10

<プロセスID>: Timeout occurred. Java process not responding

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に該当するプロセスから,一定時間内にExplicitヒープ詳細情報出力処理終了の応答がありませんでした。

表10‒5 eheapprofコマンドで出力されるメッセージ(UNIXの場合)

項番

エラーメッセージ

説明

1

usage: eheapprof [-f|-i] [-force] [-freeratio] -p process-id

eheapprofコマンドへの引数の指定が間違っています。

2

eheapprof: illegal option -- <オプション>

eheapprofコマンドに指定した<オプション>が不正です。

3

<プロセスID>: Now processing previous request, this request canceled

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に該当するプロセスが,現在Explicitヒープ詳細情報を出力しています。

4

<プロセスID>: No such process

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に該当するプロセスがありません。または,eheapprofコマンドで指定した<プロセスID>に該当するプロセスがjavaプロセス以外でした。

5

<プロセスID>: Not owner

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>のプロセスのオーナーではありません。

6

eheapprof: can't create work file at /tmp , this request canceled

一時ファイル用ディレクトリに参照・書き込み権限がない場合,Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプを出力できません。Explicitヒープ詳細情報付き拡張スレッドダンプの出力要求はキャンセルされます。

7

eheapprof: please delete <削除できなかったファイル名> in <削除できなかったファイルのフルパス>

eheapprofコマンドを終了したときに,内部ファイルを削除できませんでした。削除できなかったファイルのフルパスにある,削除できなかったファイルを削除してください。

8

eheapprof: unexpected error occurred: <エラー原因>

eheapprofコマンド実行中に予期しないエラーが発生しました。

<エラー原因>には,例えば下記のような表示がされます。

  • 作業用メモリ確保に失敗した場合

    malloc systemcall fail (errno=Y)

  • オブジェクトのクローズに失敗した場合

    close systemcall fail (errno=Y)

9

<プロセスID>: Timeout occurred. Java process not responding

eheapprofコマンドの引数に指定した<プロセスID>に該当するプロセスから,一定時間内にExplicitヒープ詳細情報出力処理終了の応答がありませんでした。

注意事項