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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編


cmx_build_system(Webシステムの構築)

〈このページの構成〉

形式

機能

Webシステムを構築します。また,構築済みのシステムのパラメタを変更します。

Webシステムの構築時に,論理サーバ名を簡易構築定義ファイルで定義していない場合,Management Server上に論理サーバ名が定義されます。なお,登録済みの情報モデルに従ってWebシステムを構築する場合,論理サーバ名はcmx_build_modelコマンド実行時に定義されます。Management Server上に論理サーバ名が定義されるときのルールを次に示します。

論理サーバ名の定義ルール

論理サーバ名は次の形式で定義されます。

形式
cmx_<Webシステム名>_<サービスユニット名>_<種別>_<通番>

<種別>は,論理サーバの種類によって異なります。論理サーバの種類と<種別>との対応を次の表に示します。

表8‒7 論理サーバの種類と<種別>との対応

論理サーバの種類

<種別>

論理Webサーバ

HTTP

論理J2EEサーバ

J2EE

論理パフォーマンストレーサ

PRF

論理CTMドメインマネジャ

CTMDM

論理CTM

CTM

論理スマートエージェント

SA

論理ユーザサーバ

USER

<通番>は,基本的に「01」が設定されます。ただし,CTMを使用するシステムのように論理サーバを複数配置する場合は,重複しない番号が割り振られます。

ACOS使用時の実サーバ名称について

負荷分散機にACOSを使用する場合,負荷分散機によるリクエストの振り分け先を表す実サーバとして,cmx_build_systemコマンドでは次の名称で実サーバを作成しますので,誤って削除しないように注意してください。

形式
cmx_rs_<WebサーバマシンのIPアドレス>

引数

-f <簡易構築定義ファイル>

簡易構築定義ファイルのパスを指定します。

簡易構築定義ファイルの内容に従って,Webシステムの情報モデルが生成されます。さらに,その情報モデルを基にしてWebシステムが構築されます。

-s <Webシステム名>

Webシステム名を指定します。

登録済みの情報モデルから,指定したWebシステムが構築されます。

このオプションを省略した場合は,.cmxrcファイルまたはcmxclient.propertiesファイルのcmx.websystem.nameキーで設定した値が仮定されます。なお,.cmxrcファイルおよびcmxclient.propertiesファイルのcmx.websystem.nameキーを省略している場合に,このオプションを省略してコマンドを実行したときは,エラーになります。

-fオプションを指定している場合には指定が無効になります。

-lb

この引数は使用する負荷分散機の種類がBIG-IP v9,BIG-IP v10.1,BIG-IP v10.2,およびBIG-IP v11の場合に有効になります。

負荷分散機の仮想サーバを初期化するかどうかを指定します。JP1/SC/DPMを使用しないで,ホスト単位管理モデルで構築した負荷分散機を使用するWebシステムをスケールアウトする場合に指定します。

  • keepvs

    負荷分散機の仮想サーバは初期化しません。複数のホストで負荷分散機の仮想サーバを共有する場合に指定します。

  • deletevs

    負荷分散機の仮想サーバを初期化します。

このオプションを省略した場合は,.cmxrcファイルまたはcmxclient.propertiesファイルのcmx.lbキーで設定した値が仮定されます。なお,.cmxrcファイルおよびcmxclient.propertiesファイルのcmx.lbキーを省略している場合に,このオプションを省略したときはdeletevsが仮定されます。.cmxrcファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.2.2 .cmxrc(クライアント設定プロパティファイル)」を参照してください。cmxclient.propertiesファイルについては,マニュアル「アプリケーションサーバ リファレンス 定義編(サーバ定義)」の「4.2.3 cmxclient.properties(クライアント共通設定プロパティファイル)」を参照してください。

-sd

設定情報が配布されていない論理サーバの設定情報だけを,各ホストのサーバに配布します。各ホストのサーバに設定情報を強制的に配布(上書き)したくない場合に,このオプションを設定してください。

-ns

登録済みの情報モデルから,Webシステムに関連づいていない論理サーバを含むシステムを構築する場合に指定します。

このオプションを指定する場合,cmx_build_modelコマンドを使用して,情報モデルを登録しておく必要があります。cmx_build_modelコマンドについては,「cmx_build_model」を参照してください。

-change

パラメタを変更する場合に指定します。

-fオプションで指定した簡易構築定義ファイルの内容に従って,Webシステムの情報モデルが再生成されます。さらに,その情報モデルを基にしてWebシステムが再構築されます。

入力例

戻り値

0:

正常終了しました。

1:

警告終了しました。

64:

異常終了しました。

注意事項

-changeオプションを指定する場合,次のことに注意してください。