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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ リファレンス コマンド編


mngsvrctl(Management Serverの起動/停止/セットアップ)

〈このページの構成〉

形式

Management Serverを起動する場合
Windowsの場合
mngsvrctl start [-sync [-timeout <同期実行のタイムアウト時間>]]
UNIXの場合
mngsvrctl start [-sync [-timeout <同期実行のタイムアウト時間>]] [-daemon]
Management Serverを停止する場合
Windowsの場合
mngsvrctl stop [-sync [-timeout <同期実行のタイムアウト時間>]]
UNIXの場合
mngsvrctl stop [-sync [-timeout <同期実行のタイムアウト時間>]]
Management Serverをセットアップする場合
Windowsの場合
mngsvrctl setup [<サーバ名>] [-u <管理ユーザID>] [-p <管理ユーザパスワード>] [-np <変更後の管理ユーザパスワード>] [-nu <変更後のユーザID>]
UNIXの場合
mngsvrctl setup [<サーバ名>] [-u <管理ユーザID>] [-p <管理ユーザパスワード>] [-np <変更後のユーザパスワード>] [-nu <変更後のユーザID>]

機能

Management Serverを起動または停止します。または,アプリケーションサーバを初めてインストールしたマシンで,Management Serverを実行するために必要なセットアップをします。

管理ユーザアカウントの省略機能を無効にしている場合,セットアップと同時に,Management Serverへログインするための管理ユーザアカウント(管理ユーザIDおよび管理ユーザパスワード)を設定できます。セットアップ時に管理ユーザアカウントを設定しないと,Management Serverの起動時および停止時に管理ユーザアカウントの設定が必要になります。また,管理ユーザアカウントがすでに設定されている場合は,別のユーザアカウントを指定することで管理ユーザアカウントを変更することもできます。

管理ユーザアカウントの省略機能を有効にしている場合,および仮想化したサーバ上でJP1ユーザ認証連携機能を有効にしている場合,このコマンドの実行時およびManagement Serverの起動後に管理ユーザアカウントを設定する必要はありません。

管理ユーザアカウントの省略機能については,マニュアル「アプリケーションサーバ システム構築・運用ガイド」の「4.1.15(3) 管理ユーザアカウントを設定しない場合の設定」を参照してください。

このコマンドは,Administrator権限(Windowsの場合),またはroot権限(UNIXの場合)のあるユーザが実行してください。ただし,UNIXの場合,root権限がない特定のユーザにコマンドの実行権限を設定することもできます。設定については,「mngenvsetup(管理グループの設定)」を参照してください。

引数

引数の指定がない場合,コマンドの使用方法が表示されます。

start

Management Serverを起動します。

stop

Management Serverを停止します。

-sync

コマンドの処理と,Management Serverの起動または停止処理の同期実行を有効にします。次の場合は,このオプションを省略しても同期実行されます。ただし,-timeoutオプションを指定するときは,このオプションは省略できません。

  • Management Serverを停止する場合

  • Windowsでかつ,Management Serverを起動する場合

なお,UNIXでかつ,Management Serverを起動する場合は,このオプションを指定するとバックグラウンドジョブとして同期実行され,省略するとフォアグラウンドジョブとして同期実行されます。

-timeout <同期実行のタイムアウト時間>

コマンドを同期実行してから,Management Serverが起動または停止するまでの待ち時間(単位:秒)を0,61〜2147483の整数で指定します。このオプションは,-syncオプションを指定すると有効になります。

0を指定した場合,タイムアウトしないでManagement Serverが起動または停止するまで待ち続けます。このオプションを省略した場合,同期実行のタイムアウト時間は120(秒)です。

-daemon

Management Serverをデーモンプロセスとして起動します。daemonコマンドを使用してデーモンプロセスとして起動する場合と同様に動作します。daemonコマンドについては,「daemon(デーモンプロセスの起動)」を参照してください。

setup

Management Serverをセットアップします。

<サーバ名>

Management Serverの名称(J2EEサーバのサーバ名称)を指定します。省略した場合は,「cosmi_m」が仮定されます。

-u <管理ユーザID>

Management Serverの管理ユーザIDを指定します。

-p <管理ユーザパスワード>

Management Serverの管理ユーザパスワードを指定します。

-np <変更後の管理ユーザパスワード>

新しいManagement Serverの管理ユーザパスワードを指定します。

-nu <変更後の管理ユーザID>

新しいManagement Serverの管理ユーザIDを指定します。

設定済みの管理ユーザパスワードを解除する場合は,空文字("")を指定します。

戻り値

0:

正常終了しました。

1以上:

実行時エラーが発生しました。ただし,2はシンタックスエラー,3は同期実行エラーが発生した場合もあります。

2:

シンタックスエラーが発生しました。

3:

同期実行エラーが発生しました。

入力例

注意事項

OS共通の注意事項

  • 論理J2EEサーバの実サーバ名と,Management Serverの名称(J2EEサーバのサーバ名称)を同じ名称で使用することはできません。

    同じ名称を使用すると次の問題が発生します。

    • 論理J2EEサーバの実サーバ名を,Management Serverの名称と同じ名称でセットアップした場合,論理J2EEサーバのセットアップに失敗します。

    • Management Serverの名称を,すでに存在する論理J2EEサーバの実サーバ名と同じ名称でセットアップした場合,Management Serverのセットアップに失敗します。

  • 運用管理エージェントやManagement Serverの起動に続けて,運用管理コマンドまたはSmart ComposerなどでManagement Serverにアクセスする場合,同期実行を有効にしてください。

Management Serverをセットアップする場合の注意事項を次に示します。

  • 管理ユーザアカウントの省略機能を有効にしてこのコマンドを実行した場合,共通引数の-uオプション,-pオプション,-npオプション,および-nuオプションの設定は無効になります。このときメッセージが出力され,セットアップ処理は続行されます。

  • 管理ユーザアカウントの省略機能を無効にして管理ユーザIDが設定されていない状態で-nuオプションを指定したコマンドを実行すると,-uオプションの指定は無視されて,-nuオプションで指定した管理ユーザIDが設定されます。また,管理ユーザアカウントの省略機能を無効にして管理ユーザパスワードが設定されていない状態で-npオプションを指定したコマンドを実行すると,-pオプションの指定は無視されて,-npオプションで指定した管理ユーザパスワードが設定されます。

  • Component Containerは,インストール時にホスト名でJ2EEサーバをセットアップしているため,Management Serverのサーバ名をホスト名でセットアップしないでください。

  • Management Serverのセットアップでサーバ名を変更する場合は,Management Serverが停止していることを確認してから,mngsvrctlコマンドを実行してください。

UNIXの場合の注意事項

  • Management Serverで稼働するプロセスがバージョンによって異なります。08-70以前ではmngsvrctlプロセスおよびcjstartwebプロセス,09-00以降ではcjstartsvプロセスが稼働します。

  • Management Serverを起動する前に,umask 022を設定してください。

    コマンドからManagement Serverを起動した場合,umaskに影響されるファイルは,それぞれ次のownerおよびgroupで作成します。

    • AIXの場合

      root/system

    • Linuxの場合

      root/root

    umaskに影響されるファイルを次に示します。

    • 構成情報の退避/回復画面で退避した構成情報ファイル(ユーザ任意)

    • J2EEアプリケーションまたはリソースのインポート時に作成されるJ2EEアプリケーションファイル(EARファイル),またはリソース情報ファイル(mapps_<論理サーバ名>_<内部ID>)

    • 登録されたJ2EEアプリケーション(<アプリケーション表示名>_<登録時刻>)

    • ssogenkeyコマンド実行時またはリポジトリ管理で暗号鍵ファイルの設定時に作成される暗号化/復号化用の鍵ファイル(ユーザ任意)

    • J2EEサーバ,またはバッチサーバへの設定情報の配布時に作成される運用監視エージェントの設定ファイル(mngagent.<論理サーバ名>.properties)

    • snapshotログ収集の直前に作成されるsnapshotログ機能で設定されている環境変数の格納ファイル(envinfo.txt)

    • J2EEサーバ,またはバッチサーバへの設定情報の配布時に作成されるJ2EEサーバ,またはバッチサーバのユーザ定義ファイルのバックアップファイル(usrconf.cfg.bak)

    • J2EEサーバ,またはバッチサーバへの設定情報の配布時に作成されるJ2EEサーバ,またはバッチサーバのユーザ定義ファイルのバックアップファイル(usrconf.properties.bak)

  • Management Serverを起動する場合,ロケールを日本語に設定してから実行してください。

    kshを使用している環境でロケールを日本語に設定する場合の例を次に示します。

    • AIXの場合の設定例

      export LANG=Ja_JPまたはexport LANG=ja_JP

    • Linuxの場合の設定例

      export LANG=ja_JP.utf8