Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 運用管理ポータル操作ガイド


10.8.10 通信・スレッド制御の設定(インプロセスHTTPサーバ)(V9互換モードの場合)

[通信・スレッド制御に関する設定]画面を次の図に示します。

図10‒25 [通信・スレッド制御に関する設定]画面

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) 機能概要

Webクライアントとの通信制御やスレッド制御に関する設定をします。

(2) 表示手順

  1. 運用管理ポータルで[論理サーバの環境設定]アンカーをクリックします。

  2. 次のどちらか一方の操作をします。

    J2EEサーバの場合

    [サーバビュー]タブ-[論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバ]-[<J2EEサーバ名>]をクリックします。

    J2EEサーバクラスタの場合

    [サーバビュー]タブ-[論理J2EEサーバ]-[J2EEサーバクラスタ]-[<J2EEサーバクラスタ名>]-[<J2EEサーバ名>]をクリックします。

  3. [HTTPサーバ]タブをクリックします。

  4. [通信・スレッド制御]タブをクリックします。

(3) 操作手順

画面での操作手順を次に示します。

  1. Webクライアントとの接続の最大数や同時実行スレッド数などを指定します。

  2. [適用]ボタンをクリックします。

    指定した情報が反映されます。

    エラーが表示された場合は,エラーの内容を確認して[戻る]アンカーをクリックします。指定した内容を見直し,再度[適用]ボタンをクリックします。

(4) 画面詳細

画面に表示される項目およびボタンについて説明します。

Webクライアントとの接続設定
接続最大数

Webクライアントとの接続最大数(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.max_connectionsキー)を1〜1024の整数値で指定します。デフォルトは,「100」です。この項目に指定した値が,リクエスト処理スレッドの最大数となります。

TCPリスンキューの長さ

Webクライアントからの接続要求を格納する,TCPリスンキューの長さ(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.backlogキー)を1〜2147483647の整数値で指定します。デフォルトは,「511」です。

Persistentコネクション
  • 上限値

    Persistentコネクションで保持するTCPコネクションの上限値(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.persistent_connection.max_connectionsキー)を0〜1024の整数値で指定します。デフォルトは,「100」です。指定する値は,「接続最大数」で指定した値以下でなければなりません。

  • リクエスト処理回数の上限値

    PersistentコネクションがTCPコネクションを持続している場合の,リクエスト処理回数の上限値(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.persistent_connection.max_requestsキー)を0〜2147483647の整数値で指定します。デフォルトは,「100」です。上限値を指定しない場合は,「設定しない」を選択します。また,「0」を指定した場合も,「設定しない」を選択した場合と同様に,上限値は設定されません。

  • タイムアウト

    PersistentコネクションがTCPコネクションを持続している場合の,リクエスト待ち時間(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.persistent_connection.timeoutキー)を0〜3600の整数値で指定します。単位は「秒」です。デフォルトは,「3秒」です。リクエスト待ち時間を設定しない場合は,「設定しない」を選択します。「設定しない」を選択すると,タイムアウトは発生しなくなります。また,「0」を指定した場合も,「設定しない」を選択した場合と同様に,リクエスト待ち時間は設定されません。

通信タイムアウト
  • リクエスト受信

    Webクライアントからのリクエストを受信した際の,タイムアウトまでの時間(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.receive_timeoutキー)を0〜3600の整数値で指定します。単位は「秒」です。デフォルトは,「300秒」です。タイムアウトを設定しない場合は,「設定しない」を選択します。また,「0」を指定した場合も,「設定しない」を選択した場合と同様に,タイムアウトされません。

    タイムアウトが発生した場合,Webクライアントまたは通信経路での障害発生と判断されるため,Webクライアントとの接続が切断されます。このため,タイムアウトが発生した以降のリクエストに対するレスポンスは返されません。

  • レスポンス送信

    Webクライアントへのレスポンスが送信される際の,タイムアウトまでの時間(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.send_timeoutキー)を0〜3600の整数値で指定します。単位は「秒」です。デフォルトは,「300秒」です。タイムアウトを設定しない場合は,「設定しない」を選択します。また,「0」を指定した場合も,「設定しない」を選択した場合と同様に,タイムアウトされません。

    タイムアウトが発生した場合,Webクライアントまたは通信経路での障害発生と判断されるため,Webクライアントとの接続が切断されます。このため,タイムアウトが発生した以降のリクエストに対するレスポンスは返されません。

スレッド制御設定
同時実行スレッド数

Webコンテナがリクエストを処理する際の同時実行数(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.max_execute_threadsキー)を1〜1024の整数値で指定します。デフォルトは,「10」です。指定する値は,「接続最大数」で設定した値以下でなければなりません。

予備スレッド
  • 最大数

    プールに保持する予備スレッドの最大数(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.max_spare_threadsキー)を1〜1024の整数値で指定します。デフォルトは,「20」です。指定する値は,「接続最大数」で設定した値以下でなければなりません。

  • 最小数

    プールに保持する予備スレッドの最小数(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.min_spare_threadsキー)を1〜1024の整数値で指定します。デフォルトは,「5」です。指定する値は,予備スレッドの「最大数」で設定した値以下でなければなりません。

初期スレッド数

サーバの起動時に生成するインプロセスHTTPサーバの,リクエスト処理スレッド数(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.init_threadsキー)を1〜1024の整数値を指定します。デフォルトは,「10」です。指定する値は,「接続最大数」で設定した値以下でなければなりません。

初期スレッド数の維持

[初期スレッド数]で設定した初期スレッドの数を維持するかどうか(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.keep_start_threadsキー)を指定します。デフォルトは「しない」です。

  • する

    初期スレッドの数を維持します。

  • しない

    [予備スレッド]で設定した予備スレッドの最大数および最小数に従って,初期スレッド数を維持します。この場合,[初期スレッド数]で設定した値には従いません。

リクエストの実行を拒否する処理のスレッド数

リクエストの実行を拒否する処理のスレッド数(usrconf.propertiesファイルのwebserver.connector.inprocess_http.rejection_threadsキー)を0〜1023の整数値で指定します。デフォルトは,「1」です。指定する値は,「接続最大数」で設定した値以下でなければなりません。「0」を指定した場合は,待ち状態のスレッドが一つもなくなったときに,エラーが表示されます。

[適用]ボタン

指定した情報を反映します。

[リセット]ボタン

指定した情報をリセットします。