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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 互換編


9.1.1 アプリケーションサーバが提供するサーブレットフィルタ(built-inフィルタ)

アプリケーションサーバでは,次に示す機能を使用するためのサーブレットフィルタ(built-inフィルタ)を提供しています。

built-inフィルタの種類を次の表に示します。また,Webアプリケーションにbuilt-inフィルタを組み込むことによって使用できる機能の参照先をあわせて示します。

表9‒2 built-inフィルタの種類

built-inフィルタの種類

機能の説明

参照先マニュアル

参照個所

HTTPレスポンス圧縮フィルタ

サーブレット,JSP,および静的コンテンツへのHTTPリクエストに対するHTTPレスポンスをgzip形式に圧縮します。

このマニュアル

9.2

なお,Servlet 3.0以降では,web.xmlではなくAPIでのフィルタ定義ができますが,built-inフィルタはAPIでのフィルタ定義はできません。

以降で,built-inフィルタのHTTPリクエスト・HTTPレスポンスへの作用,built-inフィルタの動作条件に関する制約について説明します。

〈この項の構成〉

(1) HTTPリクエストおよびHTTPレスポンスへの作用

built-inフィルタは,クライアント側から送信されるHTTPリクエストのリクエストヘッダ,およびリクエストボディに対して作用して,情報の削除,追加,変更などを実施する場合があります。また,サーバから送信されるHTTPレスポンスのレスポンスヘッダ,およびレスポンスボディに対して同様に作用する場合もあります。built-inフィルタのHTTPリクエストおよびHTTPレスポンスへの作用を次の表に示します。

表9‒3 built-inフィルタのHTTPリクエストおよびHTTPレスポンスへの作用

built-inフィルタの種類

HTTPリクエストへの作用

HTTPレスポンスへの作用

HTTPレスポンス圧縮フィルタ

レスポンスボディが圧縮される場合,Content-Encodingヘッダに「gzip」を指定します。また,レスポンスボディをgzip形式で圧縮します。

(凡例) −:該当なし

(2) 動作条件に関する制約

ユーザのフィルタと,built-inフィルタを同時に使用する場合,フィルタ連鎖の中でbuilt-inフィルタが呼び出される順序に制約があります。

built-inフィルタごとに次に示す制約について説明します。

(a) HTTPレスポンス圧縮フィルタに対する制約

HTTPレスポンス圧縮フィルタに対する制約を次の表に示します。

表9‒4 HTTPレスポンス圧縮フィルタに対する制約

制約の種類

説明

位置に関する制約

動作条件に関する制約

前後に配置するほかのサーブレットフィルタに対する制約

javax.servlet.http.HttpServletResponseクラスのsetHeaderメソッド,addHeaderメソッド,setIntHeaderメソッド,またはaddIntHeaderメソッドを使用して,Content-Lengthヘッダ,またはContent-Encodingヘッダの設定を変更するサーブレットフィルタと同時に使用する場合,そのサーブレットフィルタはHTTPレスポンス圧縮フィルタよりあとに配置する必要があります。

(凡例) −:該当なし