Hitachi

Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編


付録B.3 HiRDBクライアント

HiRDBクライアントでは,SQLトレースファイル,エラーログファイル,および再接続トレースファイルに,コネクションIDやコネクト通番などの情報が出力されます。

SQLトレースファイル,エラーログファイル,および再接続トレースファイルの取得方法と出力形式について説明します。

〈この項の構成〉

(1) SQLトレースファイル

実行したUAPのSQLトレース情報を出力したトレースファイルです。SQLの実行終了時に出力されます。

UAP実行時にSQLエラーが発生した場合,SQLトレースファイルを参照すると,エラーの原因となるSQLを特定できます。

コネクションIDが出力される条件

次の条件を満たしている場合,SQLトレースファイルにコネクションIDが出力されます。

  • クライアント環境定義のPDCLTPATHおよびPDSQLTRACEに値を指定している。

なお,クライアント環境定義の設定方法については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(a) 取得方法

クライアント環境定義のPDCLTPATHに指定したディレクトリに格納されます。

(b) 出力形式

次に示す形式で,サーバ名称,コネクト通番,およびサーバのプロセスIDが出力されます。

(省略)
  :
CONNECTION STATUS:
 CURHOST(接続先ホスト名) CURPORT(接続ポート番号) SRVNAME(サーバ名称)
 CNCTNO(コネクト通番) SVRPID(サーバのプロセスID) CLTPID(UAPのプロセスID) CLTTID(UAPのスレッド番号)
  :
(省略)

SQLトレースファイルには,SQL文,SQL実行時刻やSQL文中の変数に設定した値なども出力されます。出力形式の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(2) エラーログファイル

クライアントとHiRDBサーバ間の通信処理中,またはX/Openで規定したXAインタフェースでエラーが発生した場合のエラー情報を出力したログファイルです。SQL実行時,通信処理時,またはX/Openで規定したXAインタフェース関数実行時でエラーが発生したときに出力されます。

コネクションIDが出力される条件

次の条件を満たしている場合,エラーログファイルにコネクションIDが出力されます。

  • クライアント環境定義のPDCLTPATHおよびPDUAPERLOGに値を指定している。

なお,設定方法については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(a) 取得方法

クライアント環境定義のPDCLTPATHに指定したディレクトリに格納されます。

(b) 出力形式

次に示す形式で,SQLトレースにサーバのプロセスIDが出力されます。

エラーログ先頭識別子('>>'または'>') UAPのプロセスID UAPのスレッド番号 サーバのプロセスID エラーログカウンタ (以降省略)

出力形式の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

エラーログ情報には,接続情報のほか,エラー取得時刻,SQLCODEやエラーが発生したSQLのオペレーションコードなどが出力されます。

(3) 再接続トレースファイル

HiRDBクライアントの自動再接続機能で再接続が実行された場合,HiRDBが内部的に管理している接続ハンドルの値,再接続前の接続情報,再接続後の接続情報,および再接続時刻を出力したトレースファイルです。自動再接続機能で自動的に接続が実行された場合に出力されます。

コネクションIDが出力される条件

次の条件を満たしている場合,再接続トレースファイルにコネクションIDが出力されます。

  • クライアント環境定義のPDCLTPATHおよびPDSQLTRACEに値を指定している。

  • HiRDBの自動再接続機能を使用している。

なお,設定方法については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(a) 取得方法

クライアント環境定義PDCLTPATHに指定したディレクトリに再接続トレースファイルが格納されます。格納されるファイル名称は,pdrcnct1.trcおよびpdrcnct2.trcです。

(b) 出力形式

再接続トレースは次の形式で出力されます。

接続ハンドルの値 再接続結果(SまたはF) 再接続開始日時 - 再接続完了日時 再接続前の接続情報 => 再接続後の接続情報

コネクションIDは再接続後の接続情報として出力されます。

出力形式の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

再接続トレースファイルの出力例を次に示します。背景色付きの太字はコネクションIDです。

40004250 S 2004/04/12 11:10:36.766 - 2004/04/12 11:10:41.846 sds:9:23763 => sds:10:23750
40004250 S 2004/04/12 11:11:07.491 - 2004/04/12 11:11:12.547 sds:10:23750 => sds:11:23765
40004850 F 2004/04/12 11:17:58.285 - 2004/04/12 11:18:23.395 sds:14:23751 => 
40005050 S 2004/04/12 11:27:35.098 - 2004/04/12 11:27:40.152 sds:1:24414 => sds:2:24418