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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 保守/移行編


10.3.3 アプリケーションサーバ 11-00または11-10から,11-20までの仕様変更

この項にある表で,アプリケーションサーバ 11-00または11-10から,11-20までの仕様変更の項目を示します。

アプリケーションサーバ 11-00または11-10から,11-20に移行する場合,この項にある表の「移行前のアプリケーションサーバのバージョン」列で該当する列を確認してください。「○」のときは仕様変更があるため,「仕様変更の項目」列に記載の参照先を確認してください。「−」のときは仕様変更がない,または移行前のバージョンにその仕様がないため,参照先の確認は不要です。

〈この項の構成〉

(1) アプリケーションサーバのJPA機能

アプリケーションサーバ 11-10以降,アプリケーションサーバのJPA機能はデフォルトで有効になります。11-00から移行した場合でも同様です。

11-00から移行した場合に,11-00のJ2EEサーバでJPA2.1を利用していたアプリケーションが,メッセージKDJE56515-Eを出力して開始に失敗するときは,アプリケーションサーバのJPA機能を無効にしてください。アプリケーションサーバのJPA機能を無効にするには,ユーザプロパティファイルに次のプロパティを設定してください。

ejbserver.jpa.disabled=true
互換性を重視したシステムへ移行する場合に必要な作業

作業はありません。

推奨機能を使用したシステムへ移行する場合に必要な作業

作業はありません。

影響を受けるもの

ありません。

(2) アプリケーションサーバのJPA機能のCDI Managed Bean対応

11-20以降では,CDI Managed Bean(それに関連づくインターセプタ含む)からアプリケーションサーバのJPA機能の使用をサポートします。そのため,CDI Managed Beanで@PersistenceContextおよび@PersistenceUnitが有効になり,アノテーションによってコンテナ管理のEntityManagerとEntityManagerFactoryがインジェクトされます。11-10以前から移行した場合でも同様です。

CDI Managed Beanで@PersistenceContextおよび@PersistenceUnitを無効にしたい場合は,ユーザプロパティファイルに次のプロパティを設定してください。

ejbserver.jpa.cdiEnabled=false
互換性を重視したシステムへ移行する場合に必要な作業

作業はありません。

推奨機能を使用したシステムへ移行する場合に必要な作業

作業はありません。

影響を受けるもの

ありません。

(3) Webコンテナのwelcomeファイル転送方式

11-20以降では,Webコンテナのwelcomeファイル転送方式がリダイレクト方式からフォワード方式に変更になります。このため,welcomeファイルをリダイレクトで処理することを期待していたアプリケーションを11-10以前から移行する場合,次の動作が異なります。

互換性を重視したシステムへ移行する場合に必要な作業

V9互換モードでは,リダイレクト方式から変更がないため作業はありません。

推奨機能を使用したシステムへ移行する場合に必要な作業

welcomeファイル内で相対パスを指定していて,リクエストURLからの相対パスとは異なる位置を期待している場合,指定したパスの変更が必要です。

影響を受けるもの

welcomeファイルから他のページへ遷移する場合に,期待したページへ遷移できない場合があります。