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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 拡張編


5.9.4 サーブレットAPIへの影響

セッションフェイルオーバ機能を使用した場合のサーブレットAPIへの影響として,次の項目について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 引き継ぎ後のHttpSessionオブジェクトに関連するサーブレットAPIの動作

引き継ぎ後のHttpSessionオブジェクトに関連するサーブレットAPIの注意点について次の表に示します。

表5‒13 HttpSessionオブジェクトに関連するサーブレットAPIの注意点

項番

API名

注意点

1

getCreationTime()

引き継ぎによって,HttpSessionオブジェクトが作成された場合,引き継ぎ前のHttpSessionオブジェクトの情報が引き継がれます。

2

getLastAccessedTime()

3

getId()

引き継ぎによって,HttpSessionオブジェクトが作成された場合,引き継ぎ前のHttpSessionオブジェクトと同一のIDが取得できます。

4

isNew()

引き継ぎによって,HttpSessionオブジェクトが作成されても,戻り値「true」は返されません。

この表に示していないサーブレットAPIについては,セッションフェイルオーバ機能を使用した場合の影響はありません。

(2) サーブレットAPIの呼び出しによるデータベースとの通信の発生

次の表に示すサーブレットAPIを実装した場合,API呼び出しの延長でデータベースとの通信が発生します。そのため,性能への影響があります。

表5‒14 データベースとの通信

項番

クラス

メソッド

1

javax.servlet.http.HttpServletRequest

getSession()※1

2

javax.servlet.http.HttpServletRequest

getSession(boolean create)※1

3

javax.servlet.http.HttpSession

invalidate()※2

注※1

新規にHttpSessionオブジェクトを作成した場合にだけ性能に影響があります。

注※2

有効なHttpSessionオブジェクトのinvalidate()メソッドを呼び出した場合にだけ性能に影響があります。