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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)


4.7.1 RPC通信機能の概要

RPC通信機能は,OpenTP1から受信したRPC要求を解析・組み立てし,OpenTP1に送信するRPC応答を生成・分割する機能です。

TP1インバウンドアダプタでのRPC通信機能の位置づけを次の図に示します。

図4‒9 RPC通信機能の位置づけ

[図データ]

RPC通信機能は,次の要素で構成されます。

  1. リクエスト受け付けスレッド

    OpenTP1からのRPC要求を受け付けるスレッドです。

    TP1インバウンドアダプタの開始時に最大同時接続数分だけ作成し,TP1インバウンドアダプタ終了時に消滅します。最大同時接続数の設定については,「4.7.5 最大同時RPC要求受け付け数および受信タイムアウト」で説明します。

  2. 受信タイマ監視スレッド

    RPC要求の受信タイムアウトを監視するスレッドです。TP1インバウンドアダプタごとに1スレッドが動作します。

    受信タイマ監視スレッドは,TP1インバウンドアダプタの開始時に作成し,終了時に消滅します。

RPC通信機能では,OpenTP1とアプリケーションサーバ間でRPC通信によって電文を送受信するための次の処理を制御します。

OpenTP1では,電文を分割して送受信します。このため,TP1インバウンドアダプタでは,RPC通信の際に,受信した電文の組み立ておよび送信する電文の分割処理を実行します。

なお,RPC要求の受信とRPC応答の送信には,別のコネクションを使用します。