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Cosminexus V11 アプリケーションサーバ 機能解説 基本・開発編(コンテナ共通機能)


4.6.3 電文の受信

OpenTP1からの接続要求を受け,TP1インバウンドアダプタで電文を受信します。

TP1インバウンドアダプタがOpenTP1から受信する電文は,RPC要求,および同期点処理です。それぞれの電文を受信したときの動作について説明します。

〈この項の構成〉

(1) RPC要求受信時の動作

TP1インバウンドアダプタがRPC要求を受信したときの動作を次に示します。

図4‒5 RPC要求受信時の動作

[図データ]

  1. コネクション管理機能のRPC監視スレッドは,電文受信中でないRPC受信コネクションがOpenTP1からの電文を受信していないかを監視します。

  2. RPC監視スレッドがOpenTP1からの電文の受信を検知します。RPC監視スレッドは該当するコネクションで電文の受信が開始したことをRPC通信機能に通知します。RPC監視スレッドは,ほかのRPC受信コネクションがOpenTP1からの電文を受信していないかどうか監視を続けます。RPC通信機能の詳細は,「4.7 RPC通信機能」を参照してください。

  3. RPC通信機能のリクエスト受け付けスレッドは,電文の受信開始が通知されたコネクションから,順次OpenTP1からの電文を受信します。

  4. リクエスト受け付けスレッドは,OpenTP1からの電文の受信を完了すると,該当するコネクションでの受信が完了したことをコネクション管理機能に通知します。これによって,RPC受信監視スレッドは該当するコネクションで次の電文を受信していないかどうかの監視を始めます。

(2) 同期点処理の受信時の動作

TP1インバウンドアダプタが同期点処理を受信したときの動作を次に示します。

図4‒6 同期点処理の受信時の動作

[図データ]

  1. コネクション管理機能の同期点監視スレッドは,電文受信中でないRPC送信コネクションがOpenTP1からの電文を受信していないかどうか監視します。

  2. 同期点監視スレッドがOpenTP1からの電文の受信を検知すると,同期点監視スレッドは該当するコネクションで電文の受信が開始したことをトランザクション管理機能に通知します。同期点監視スレッドは,ほかのRPC送信コネクションがOpenTP1からの電文を受信していないかどうかの監視を続けます。詳細は,「4.9 トランザクション連携機能」を参照してください。

  3. トランザクション連携機能の同期点電文送受信スレッドは,電文の受信開始が通知されたコネクションから,順次OpenTP1からの電文を読み込みます。

  4. 同期点電文送受信スレッドは,OpenTP1からの電文の受信を完了すると,使用しているコネクションでの受信が完了したことをコネクション管理機能に通知します。これによって,同期点監視スレッドは該当するコネクションで次の電文を受信していないかどうかの監視を始めます。

(3) 電文の受信に関する設定

電文の受信に関する設定は,Connector属性ファイルに指定します。指定する項目は次のとおりです。

指定方法の詳細については,「4.12.2 リソースアダプタの設定」を参照してください。